マンスフィ-ルド・パ-ク (中公文庫 オ 1-2)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (701ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046160

作品紹介・あらすじ

貧しさゆえに蔑まれながら生きてきた少女が、幸せな結婚をつかむまでの物語。優しさと機知に富む一方で、鋭い人間観察眼によって容赦なく俗物を描く、英国が誇る十九世紀初頭の女性作家、後期を代表する作品。

感想・レビュー・書評

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  • オースティンでは一番好きな作品

  • 貧しい生まれの少女ファニーと、引き取られた先の裕福な家庭で出会うエドモンドのお話。
    これも700ページを超える大長編。

    最初がちょっと退屈な感じ。
    しかし、いったん流れに乗れば、読者を飽きさせることなく、ハッピーエンドまで運んでいく。
    これをオースティンの代表作に挙げる人もいるようだ。

    オースティン版「小公女」、あるいは「少女ポリアンナ」といった趣の作品です。

  • オースティン「高慢と偏見」の
    翻訳読み比べばかりしていないで
    他の作品も読もう週間

    この前に読んだ、
    「イーサン・フローム」の
    本人たちも辛い、
    聞いている方も辛い出来事から、
    (「マティ、マティ…!」って、
    あ~ぁ、もう、どうしてなの。)

    こちらの、
    本人たちには一大事、
    聞いている方にはどうでも良いわ!の出来事、

    馬車の一番良い席に誰が座るか、だの、
    演劇をやるけれど配役をどうするか、だの、

    こういうので若い人たちがわいわいやっているのが
    なんだか和むわ~。

    最初の方の意地悪おばさん(ノリス夫人)が
    幅をきかせているところはうんざりしてしまうけれど、

    主人公ファニーが、
    お金持ちの伯父さんの家に引き取られて
    さみしがっているところに
    従兄弟のエドマンドが親切にしてくれて、
    便箋など用意してくれるところから
    私もホッとして、
    安心して話に入り込めるようになった!

    ファニーちゃんも物静かだし、
    全体的に淡々としているけれど、
    オースティン作品名物の、
    変てこな人物が多数現れて楽しめる。

    とくに、ミスター・クロフォードが
    ファニーちゃんの船乗りの兄上が
    ファニーちゃんを可愛がる様子などをみて、
    いたく感心し、
    「自分も船乗りになって…」と想像するところは
    電車の中で読んでいたのだけれど
    思わず吹き出しそうに…!

    結末はわかっているのに、
    ファニーちゃんが言う事を聞かされそうになるシーンでは
    本を持つ手にも、肩にも、背中にも
    グーッと力が入っちゃって、
    そのシーンが過ぎたら、ちょっと疲れちゃってました。

    あの人のことも、あの人も、うまい具合に
    オースティンさんが追っ払ってくれて一件落着~。

    オースティンの作品の中では
    いま一つ人気が無いなんて後書きにあったけれど、
    私はもしかしたら二番目くらいに好きかも?

    一番はやっぱり「高慢と偏見」~

  • 登場人物が多いので始めは混乱したけれど、安定した面白さ!
    「生真面目な作品」とあとがきでも紹介されているように、オースティン作品の中では道徳的で大人しい印象の作品です。
    主人公の良い子さは共感というより応援したくなる。

    翻訳は、呉れた(くれた)・不可ない(いけない)など、少し固め。

  • あー、面白かった!
    オースティンの人物造形は本当に見事。意地悪さんが醸すユーモラスさ、優しさと裏腹な堕情、美人の薄情…現代にそのまま置き換えられるキャラが立ってるから、主人公の純情可憐にも説得力が生まれるんだよなー。

  • オースティンを真面目に読んだのは初めてだけど、予想以上に面白かった。
    読んだことないけど、ハーレクインロマンスってこんな感じなんだろうか?

  • 自立した考えの女性が多い様な気がする、オースティンの作品ですが、この作品はシンデレラストーリーで、ちょっと周りに振り回されるヒロインが私はとても好きでした。

  • オースティンの作品の中で一番好きです。

  • 全部で3章あるんだけど
    1章目では控えめなヒロインが他の登場人物に押されて
    ますます影が薄く、さらに疲れてばっかりいて
    その上大きな出来事(トキメキ)も特にないものだから
    何となく冗長に感じますが

    2章目からは段々と動きが出て面白くなり
    第3章は一息に読んでしまいました


    面白かった


    古今東西、状況が違えど
    人のあれやこれやはそう変わらないのだな、と思ったり

    病気に対する認識の違いとかで
    「これって200年前の作品だっけ」
    って改めて感じるけど
    人間の本質に対する描写が鋭く
    全く古さを感じさせられません


    全然関係ないけど
    人って、例えば買いものとかで選択肢が多くなっても
    少ない状況のときと同じものを選びます
    みたいなことを、TVでやってるのを観たことがあるんだけど
    (だけど、選択肢が多い中から選んだってことで満足する)
    恋愛もそうなのかな〜〜〜
    なんて読んでいる間オモタ


    自由恋愛の現代と
    他の意向で結婚が決まる時代と
    自分で選んだ感のある現代のほうが幸せそうに見えて
    (特に女子は)
    実際はどうなんだろうかね
    って

    決めるのは誰でもないんだけどさ



    しっかしこんなに長いのに
    ヒーローとヒロインが一行たりともいちゃいちゃせずに終わるのなんて
    なかなかクールですわジェイン!

    エドマンドは相当男前に違いない

  • これも好きかもー。
    シンデレラを彷彿とさせるんですが。
    そしてノーサンガー・アビー同様、かなり理解できない兄妹出てくる。

    他の作品に比べると主人公が地味な気がするんだけど、
    (おとなしすぎる!)
    それはそれで新鮮さを持って読むことができます。

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著者プロフィール

ジェイン・オースティン(Jane Austen)
1775年生まれ。イギリスの小説家。
作品に、『分別と多感』、『高慢と偏見』、『エマ』、『マンスフィールド・パーク』、『ノーサンガー・アビー』、『説得されて』など。
1817年没。

「2019年 『説得されて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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