日本の歴史 20 改版 (中公文庫 S 2-20)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046740

感想・レビュー・書評

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  • 【読書レビュー 583】
    井上清(解説・松尾正人)『日本の歴史20ー明治維新』中公文庫、2006年

    王政復古、慶喜政権の巻き返し、鳥羽・伏見の決戦、江戸開城と民衆の動向、内乱の終結、古代復帰の幻想、廃藩置県、新しい権力のしくみ、地租改正・秩禄処分・殖産興業、文明開花、国権外交、征韓論、明治六年の政変、有司専制と民選議員論、打ち続く内乱外征、西南戦争

  • 中央公論の歴史本第20巻。時代は幕末~明治にかけて。幕府制廃止・王政復古のクーデターが決行され、倒幕派の指導者たちが、たんなる宮廷クーデターにとどまらず、ついに暴力変革にもちこむことに成功したとき、はじめて天皇政権樹立の道が開かれた。旧幕府軍と「天皇」という「玉(ぎょく)」を手にした新政府軍が鳥羽・伏見で激突。旗色が悪くなったとみた慶喜は大阪城を脱出。錦の御旗をひるがえした新政府軍は東征の途にのぼった。諸道では向かうところ敵なく、かつての参勤交代の大名行列と大差ない早さで江戸に進んだ。しかしその裏で相楽総三らの赤報隊事件などもあった。西郷隆盛と勝海舟の談判と江戸無血開城。この談判により江戸城は平和のうちに官軍に明け渡された。慶喜は水戸に去って謹慎した。残党は東北に逃れ、榎本武揚や土方歳三らは函館五稜郭にこもり籠城戦を展開。この戦いで旧幕府軍の敗北が決定的となり内乱が終結。江戸を東京と改め、明治と改元し地租改正や廃藩置県といった諸制度の改革に着手していく。その後、岩倉遣欧使節団が海外に行くと国内居残り組の西郷らと意見が対立、征韓論を唱えた西郷に対し大久保利通は真っ向から対立。徳望一世をおおう大西郷が東京を去りまさに維新政権最大の危機は、大久保・伊藤・大隈らの一致結束によってみごとに乗り切られた。西郷はその後士族に担ぎ上げられ西南戦争を起こすも政府軍に敗れ自害する。詳細→
    https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou33601.html

  • 宮廷の政変にとどめるか、武力変革にふみきるか。息づまるような緊迫のうちに幕をあけ、民衆・官僚・士族三つ巴の葛藤に国際関係がからみあい、西南戦争で古い対立が終わるまでの壮大な維新史を解明し、西郷や大久保など、変革期の多彩な人物群像を鮮やかに描く。

  • 大政奉還から西南戦争までの10年間の通史だが、とにかく分量が多い。平易な語り口で読みやすい。
    明治維新という近代への入り口の熱量を感じられる通史もの。

  • 土金は明治末期生まれだからこの辺りの空気も知っておこう…と読み出したけれど、さすがタイトルが明治維新、内容はほぼ明治前半。江戸時代エッセンスも感じ取れるけれど、逆に明治末期のエッセンスがどれ位感じ取れたかは自分でも不明。でも世情としてはこの頃の影響も受けてるはずだよね。

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著者プロフィール

1913年、高知県に生まれる。1936年、東京大学文学部卒業。京都大学名誉教授・日本歴史専攻。著書に『条約改正』『日本現代史Ⅰ=明治維新』『現代日本女性史』『日本の歴史(上中下)』など多数。

「2012年 『新版「尖閣」列島 鈞魚諸島の史的解明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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