- Amazon.co.jp ・本 (657ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122047075
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
松永久秀のかわいいことかわいいこと。
傀儡・果心との掛け合いや、兄・庄五郎への親愛、信長への憎しみと嫉妬。
外道の術を扱い、節々で人外らしい評価を得ているのに、その実、誰よりも人間臭い感情を秘めているその葛藤ぶりには、ときめかずにはいられない。
あの時代、既存概念をひっくり返したという意味では誰にも劣らないのに、どちらかといえば織田信長という傑物に掻き消されがちな松永久秀と斉藤道三が、こんな形で描かれるなんて、夢にも思わなかった。
しかし、強い光に隠されがちな星が必死に日輪に抗おうとしている傍ら、微塵も己を「日輪か星か」など疑うこともない信長は、本当に、生まれながらの日輪らしい。
そうなると、たとえ最盛期の霜台であっても、「己は日輪である(あるいは日輪たり得たい)」という発想に至ってしまっていた時点で、明けの明星だったのかもしれないと思うと、冒頭から何とも切ない話だ。 -
松永久秀主役の時代物作品。フィクションの要素が高めですが、後の反逆者となる明智光秀との交流も描かれている、興味深い作品であります。私の創作にもかなり影響を与えているかと。描写も凄まじくて何度読んでも読み切れない感覚に悶えながらも奮闘中です。癖になる一作です。
-
松永久秀、斎藤道三、明智光秀あたりが中心の小説。三好主従や道三と久秀の国盗り時代などいろんな意味でぶっとんでて悶える。平蜘蛛や果心などの設定もとりあえずぶっとんでる。歴史ファンタジー系かも
-
久秀かわいい。
道三が兄やん^^
光秀がせつない。
信長が、もうやらかしてくれる(笑) -
宇月原氏の作風が好きなのです。
-
果心居士という日本史のなかで特異な人物と松永久秀、斉藤道三を「破山の法」をキーワードに結びつけているあたりは、史料の読み込みが凄まじく。その圧倒的な知識量に頭が下がる。
歴史物でありながら、ファンタジーの要素があり、著者自身が巻末で語っているが、司馬遼太郎「国盗り物語」のオマージュ的作品。
扱っている内容自体は難解なものながら、文体はわかりやすくされており、時代物だけでなくファンタジー作品が好きな人にも読んで貰いたい作品。 -
道三(兄者)=オトコマエ、
光秀=いいひと、
ヒサヒデ=カッケー -
魔性の果心居士・松永久秀。翻弄される?光秀、信玄、謙信。そして日輪たる信長。
久秀と斎藤道三、光秀と帰蝶の関係がたまらない。 -
カルトでやばくて壮大な歴史小説。
バリトゥード松永弾正。 -
なんとなく歴史ものかな、と手にとってみてびっくり。伝奇小説だった。これでもか!というくらい妖しげで、新鮮で面白かった。