はみだしオケマン挑戦記: オーボエ吹きの苛酷なる夢 (中公文庫 も 27-2)

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  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122047631

感想・レビュー・書評

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  • 1冊目もおもしろかったけど、これもすごく楽しかったー!!

    2冊目は、N響に入ってからの色々。そして茂木さんの挑戦。
    プロの音楽家の日々、演奏旅行中の行動日記、そして悩み、葛藤…が、こんなにおもしろく読めちゃっていいんでしょうか?
    引き続き、ついつい笑っちゃうギャグ交じりに、しかし真剣に音楽と向き合う姿と、そしてやっぱり良い音が鳴った時の感激の描写が素敵!!

    演奏旅行先のホテルで火事騒ぎ。(「なにがおきてもビータは続く」より、p.82)
    『怪我人はありませんでした。エヌ・エイチ・ケイ。(中略)火事くらいではN響の本番はなくなったりしないのだ。』
    オオゴトなのに、これじゃ笑ってしまうよ!

    ソロアルバム作り。(「オーボエ吹きの深き欲望」より、p.229)
    『ところが、オーボエには、曲がない。ソナタと言っても、あなたと言っても、サン=サーンス、プーランク、ヒンデミット。おしまい。』
    わかる、わかるけど!!(笑)
    でも、この軽いノリがあって、この後「グラン・パルティータ」をオーボエ五重奏版で演奏・収録するくだりが輝くのだなぁ~♪

    んー!とても楽しかった!!
    さぁ、茂木さんの「モーツァルト・オーボエと弦楽のための作品集」を買ってこようっと!

  • ついこの間、指揮者佐渡裕さんの本を読んだばかり。
    今回は逆にオーケストラのメンバーの側からの本を選ぶ。

    N響の主席オーボエ奏者の著者が、オケ活動(特に旅、茂木用語ではビータ)の日々の傍ら、自主企画のコンサートを催したり、CDを録音する。

    クラシックの演奏家は、勿論コンサートのプログラムを考えたり、レコーディングの時にはサウンドチェックをするんだろうとは漠然と想像していたが、想像を上回るハードさ。
    演奏家自身が集客の心配もするのね...。世の中厳しい。

    N響のツアーでも、ダブルブッキングで部屋がないとか、ホテルのぼや騒動に巻き込まれるとか、まあ、本当にいろいろあること。
    そのあたりを面白おかしく書いていくところが、この人のサービス精神なんだろう。

    一番印象的だったのは、デュトワとのリハーサルの話。
    ただのコンサートの時は、短い時間で、要所を押さえ、それでいてオーケストラに、自分の思うところを表現させる手並みの鮮やかさ。
    しかし、レコーディング前は、メンバーも滅入り、茂木さんも「後頭部毛無紳士」なぞと悪態をつくほどの厳格さを求める。
    こういうことを積み重ねて、あのN響の大変化があったのだなあ、と舞台裏を見た思いがした。

    その後の、アシュケナージ時代や、現在のヤルヴィとのことも読んでみたい。

  • 個人的クラシックブームなので読んでみた
    オーボエについては何も知らないけど読んでみた

    プロの演奏家ってスゴイナー
    自分なんてホールの音響がどうの楽器の鳴りがどうのって
    まったくわからないから
    おっきな音でバーンと演奏されたら「スゲー!」ってなるのに

    知らないことがいっぱい書いてあったので
    なかなか楽しめた
    星は3つ!

  • ぐいぐい読めちゃう。読んじゃった。
    わくわくした。ドキドキしたし、ハラハラした。プロのプライドとはこれ。
    のだめカンタービレがおもしろくてリアルなの、こういうことかぁ、と納得。
    茂木さんの他の本も読んでみたい。茂木さんのジャズもクラシックも生で聴いてみたい。

  • 茂木さんすてきだな~^^
    本もかけて楽器もできておもしろいし
    天は二物をあたえますね
    ドイツとか海外に知り合いがいるっていうのがすてき
    音楽にかかわるひとっていいですね

  • 1冊目ほどの勢いが感じられず、物足りなし。

  • 専門用語も多いのだけど、時々クスッと笑える。

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著者プロフィール

シュトゥットガルト・ フィルを経て、1990年から2019年までNHK交響楽団首席オーボエ奏者を務め、世界的指揮者と共演を重ねた。1996年から指揮活動に入り、解説コンサートや「のだめ音楽会」などを全国展開。群響、仙台フィル、東フィル、名フィル、九響など全国の団体を指揮。50歳にして東京音大の指揮科に再入学。現在同学助教。指揮を故・岩城宏之、外山雄三、広上淳一の各氏に師事。『オーケストラ楽器別人間学』など多数の著書がある。

「2020年 『交響録 N響で出会った名指揮者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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