これは王国のかぎ (中公文庫)

著者 :
制作 : 佐竹 美保 
  • 中央公論新社
3.81
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本棚登録 : 1486
レビュー : 196
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048119

感想・レビュー・書評

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  • 始めの出会いはラジオドラマでした。すでに勾玉三部作を読んでいた私は原作が荻原規子さんだと知ってびっくりしたのを覚えています。図書館で一度読んだきりなので、文庫で購入しました。さらっと読めて面白い。登場人物も魅力的だし、ハールーンには一目で惹きつけられるし、ラシードとミリアムの恋も応援したくなる。でも、主人公のひろみ……ジャニはどこか脇役で不思議な立ち位置。前はラストが今ひとつだと感じたのだけど、今はこの入れ子の物語構造がしっくりと馴染むようです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      読もうと思いつつ、読めてない荻原規子。この作品は1冊だけみたいだから、チャレンジしようかな?
      読もうと思いつつ、読めてない荻原規子。この作品は1冊だけみたいだから、チャレンジしようかな?
      2014/05/01
    • 綾里 未優さん
      nyancomaruさん。
      独立はしているけど、同じ主人公の「樹上のゆりかご」が実はあります。
      でも、現実の学園ものだから、この世界の続...
      nyancomaruさん。
      独立はしているけど、同じ主人公の「樹上のゆりかご」が実はあります。
      でも、現実の学園ものだから、この世界の続きではないので別の物語とした方がいいかもです。雰囲気も違いますしね。
      2014/05/01
  • 樹上のゆりかごを先に読んで、あとからこちらを読みました。
    …が、樹上のゆりかごの方が好きですね;

  • 十五歳の誕生日、失恋で泣きつかれて眠ったひろみが目覚めたそこは・・・なんとアラビアンナイトの世界!?

    私は小さいころから、少女チックな本というものにどうしても馴染めなかった。
    お人形遊びもしなかったし、少女マンガも小学校の高学年になるまで読んだことがなかった。
    特に傷つきやすくて夢見がちな少女と言うものが苦手で、お姫様にもほとんどあこがれたことがないと思う。

    だから荻原さんの本も、面白かったけどそこまでのめり込みはしなかった。
    けれどこれだけは別。失恋で泣きつかれて眠った主人公が目覚めると、なんと頭だけの姿だった、ってところがまず笑えていい(笑)。

    失恋だの何だの悲しむ間もなく、次々と繰り広げられる冒険の数々。
    胸の奥にはまだ柔らかい傷があるんだけど、それを無理やり押しやって、めぐるましい展開に必死についていくジャニ(ひろみ)を、私は気に入ったんだろう。
    時にはめそめそするのもいいけど、冒険となったらそんなこと言ってられないもんね。

    あれ? めそめそしないで目の前の冒険、ってこれ少年漫画的心理では??
    どうやら私の思考回路は、小さいころから男だったみたいです。

  • 再読
    「少女向けライトノベル」と「女子(=女の子)向けライトノベル」と「少女(むけ、ではなく少女であることが主題な)小説=少女小説」と「ジュヴナイル」と「児童小説」のどこに区切りをつけるかはたいへん難しい
    少でも女でも児童でもこどもむ薦められるおとなでもないだけに

    ドナルドダックとホーンテッドマンションはぎりぎりゆるせるが
    「ヒスを起こす」はかなりどうかとおもうがどうなのだろうか

  • まさに王道。
    これぞfantasy。
    heroはきちんとheroで、heroineはどこまでもheroine。

    ほんと、ど真ん中の直球を、迷いもなく投げてくる。
    ここまで王道を貫けるってすごいよ。
    そんな王道なのにもかかわらず、全く陳腐じゃない。
    つまり、文章力が素晴らしく高いのですね。
    冒頭から引き込まれて、最後までそのtensionが変わらない。
    上品なhumorと繊細な表現が、しっかりとした骨格に乗ります。
    その相乗効果が、この上ない満足感へと繋がっていきます

    Arabian Nightsを下敷きにした、素敵なお話です。
    導入部から、一気にvoltageを上げていく感じ。<blockquote> 失恋して二十二日目の梅雨のさなか、あたしは最低最悪の誕生日を迎えた。
     十五歳になった。
     最低だと思うのは、小さかったあたしが、「十五歳になると、なにかいいことがある」と思いこんだことを、今も覚えていることだ。そのころ読んだ、アンデルセンの『人魚姫』に感化されたのだと思うけれど。
     だって、人魚姫は十五になると、真珠の冠を髪に飾って、カキの貝がらをしっぽに飾って、海の上に出てもよいとお許しをもらうでしょう。人魚姫にかぎらず、たいがいの物語は、主人公がこのくらいの年齢になると、運命の冒険にふみだすことになっている。かなり本好きの子どもだったあたしは、あれこれと読んだあげく、「あたしもきっと、十五になれば何かが開ける」とつたない予想をしたのよね。そのころはまだ、とおい未来のできごとだったから、夢を持つことが出来たのだ。</blockquote>これが、本当にいっちゃん初めの文章です。
    もう、ぎゅぎゅぎゅっと心を鷲掴みにされますよ。これは。
    本好きで空想癖のあった子ども時代を過ごした人なら、確実に共感できると思う。
    きっと、まだ見ぬ世界への扉があるんだって。
    そしていつか、その扉が目の前に現れるんだって。
    そう思わない夢見る少年少女なんて、いるわけないっすもん。ええ、ええ。

    そして物語は、そんな読者たちの期待を裏切らない、素敵な展開へと繋がっていきます。
    勾玉三部作から一貫した持ち味である、登場人物たちの魅力は本作でも健在です。
    tempoよく、とんとんと波瀾万丈の物語が紡がれていきます。
    うん、これがfantasyだよなぁ、と読了後に感じること請け合いです。
    fantasyが好きな人なら、きっと満足できるはず。
    ほんと、荻原氏の作品は素敵です。素晴らしい。

  • そう展開するのかー!面白かった。

  • 女子中高生が主なターゲットだと思われるが、誰でも楽しめる。
    アラビアンナイトとマザーグースが着想となっている。
    主人公としてではなく、魔神として物語に入り込むという設定が面白く、その設定を活かしきっている。

  • アラビアンナイトの世界にジンとして飛ばされた女の子の話。シンドバッドっぽい男の人と共に海へくりだしたり、実は王子だった子を都へ連れて行ったら、なかなかの冒険をします。
    最終的にはいつもの生活にもどるのですが、本人の気持ちは最悪から抜け出せて別の意味でもハッピーエンドです。

  • 現実世界で失恋した女子中学生のひろみは、突如アラビアンナイトの世界に入りこんでしまいます。それもなぜかジン(魔神族)として!
    驚きと戸惑いの中、砂漠で出会った謎の青年ハールーンに拾われるひろみ……名前を新しく“ジャニ”として、彼女の冒険譚が幕を開けます。

    煌びやかな世界で、出会う人々と巻き起こる事件が相まって、始終わくわくとどきどきでいっぱいです。異世界を旅するって、ファンタジー好きならやっぱり一度は体験してみたいですよね。いいなあ、私も学生の頃にこんな体験をしてみたかったなあ、と思わずにはいられませんでした。あと、もっと小さい頃に読んでいたなら、私は間違いなくハールーンに初恋を奪われていたことでしょう。

    アラビアンナイトと言えば、千夜一夜物語。物語の終盤でシェヘラザードが登場します。彼女の言葉が、タイトルにある「王国のかぎ」とは何なのかを考えさせてくれます。わかりやすい結末ではないだけに、時間を置いて、また読んでみるつもりです。

    図書館スタッフ(学園前):けんじ

    ----------
    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2410005287

  • 主人公は女子中学生、と思いきや、舞台はアラビアンナイトでいつの間にか得体のしれない魔神になっていたという始まり。
    まだ魔神になりたてでといった設定も面白く、アラビアンナイトらしく煌びやかな王宮も出て来たり、最後はファンタ―ジ―っぽく終了。
    西洋ものではなく目の付け所の違うアラビアンナイトが異国物として思ったよりも面白くて、これくらいファンタジー感あふれているほうがかえって良いと思いました。

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著者プロフィール

荻原規子(おぎわら のりこ)
1959年生まれの作家。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー以来、ファンタジー作家として活躍。『空色勾玉』『白鳥異伝』『薄紅天女』は勾玉三部作、勾玉シリーズとして代表作となる。
その他代表作に、『西の善き魔女』『RDG』シリーズなど。2006年、『風神秘抄』で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞などを受賞。


「2017年 『RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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