これは王国のかぎ (中公文庫 お 65-9)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 203
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048119

感想・レビュー・書評

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  • 読んだのは角川文庫版で、書き下ろし短編もついていたけれど、先に登録があったので、こっちでレビュー登録。

    タイトルだけは知っていたけれど、読んだことなかった。

    中学生のひろみが、失恋して、もう嫌だと思ったら、アラビアンナイトみたいな世界に飛んでいた。
    しかも、最初は首だけ、あとから体も出てくるけれど、もう人間ではなく、魔神族(ジン)になっているという、驚きの設定から始まる。
    最初にハールーンが出てきたときは、ラブコメ展開してにでもなるのかと思ったら。

    ひろみは納得しないながらもジャニと名付けられて、ひろみを見つけた青年、ハールーンと旅をする。
    そのハールーンとの旅も海に出たところで船が難破して離れ離れに。
    ジャニは気がつくと砂漠にいて、今度はラシードという男の子と出会い、王国の陰謀に巻き込まれて、ラシードを守ることに。
    最後にはまた、ハールーンも出てくるけれど、結局は旅立ってしまう。
    ひろみも元の世界に帰るのは、当然だとして、結局、あの世界はどこだったのか、難しい。
    シェラザードもひろみ…ううん。
    元の世界に戻ったときには数ヶ月経過していたけれど、その間も現実世界のひろみは普通に生活をしていたし。


    終わり方は難しかったけれど、途中で悪役は倒される(殺される)けれど、冒険をしている間はとても面白くて楽しくてわくわくした。
    やっぱり冒険をものはいいな。

    ハールーンと現実世界で会わないかな。
    そんなのは夢物語なのか。

  • 始めの出会いはラジオドラマでした。すでに勾玉三部作を読んでいた私は原作が荻原規子さんだと知ってびっくりしたのを覚えています。図書館で一度読んだきりなので、文庫で購入しました。さらっと読めて面白い。登場人物も魅力的だし、ハールーンには一目で惹きつけられるし、ラシードとミリアムの恋も応援したくなる。でも、主人公のひろみ……ジャニはどこか脇役で不思議な立ち位置。前はラストが今ひとつだと感じたのだけど、今はこの入れ子の物語構造がしっくりと馴染むようです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      読もうと思いつつ、読めてない荻原規子。この作品は1冊だけみたいだから、チャレンジしようかな?
      読もうと思いつつ、読めてない荻原規子。この作品は1冊だけみたいだから、チャレンジしようかな?
      2014/05/01
    • 綾里 未優さん
      nyancomaruさん。
      独立はしているけど、同じ主人公の「樹上のゆりかご」が実はあります。
      でも、現実の学園ものだから、この世界の続...
      nyancomaruさん。
      独立はしているけど、同じ主人公の「樹上のゆりかご」が実はあります。
      でも、現実の学園ものだから、この世界の続きではないので別の物語とした方がいいかもです。雰囲気も違いますしね。
      2014/05/01
  • 樹上のゆりかご、と読む順番が逆になってしまったが、十分面白かった。

  • 樹上のゆりかごを先に読んで、あとからこちらを読みました。
    …が、樹上のゆりかごの方が好きですね;

  • 十五歳の誕生日、失恋で泣きつかれて眠ったひろみが目覚めたそこは・・・なんとアラビアンナイトの世界!?

    私は小さいころから、少女チックな本というものにどうしても馴染めなかった。
    お人形遊びもしなかったし、少女マンガも小学校の高学年になるまで読んだことがなかった。
    特に傷つきやすくて夢見がちな少女と言うものが苦手で、お姫様にもほとんどあこがれたことがないと思う。

    だから荻原さんの本も、面白かったけどそこまでのめり込みはしなかった。
    けれどこれだけは別。失恋で泣きつかれて眠った主人公が目覚めると、なんと頭だけの姿だった、ってところがまず笑えていい(笑)。

    失恋だの何だの悲しむ間もなく、次々と繰り広げられる冒険の数々。
    胸の奥にはまだ柔らかい傷があるんだけど、それを無理やり押しやって、めぐるましい展開に必死についていくジャニ(ひろみ)を、私は気に入ったんだろう。
    時にはめそめそするのもいいけど、冒険となったらそんなこと言ってられないもんね。

    あれ? めそめそしないで目の前の冒険、ってこれ少年漫画的心理では??
    どうやら私の思考回路は、小さいころから男だったみたいです。

  • 話は面白かったけど、世界観に浸れるほどではなかったので。

  • まあ、面白かったけど・・・
    勾玉イメージで読み始めたので・・・
    ちょっと、でも、10代の恋の悩みって大きいか。
    現代のその話が少し書き足りないか、
    メインがアラビアンナイトだからこんな感じかなあ。

  • 解説にある通り、思春期の少女の心が詰め込まれている。
    なので、おっさんが読んでも色々心情が?なところはあるが、少女の目から見たアラビアンナイトを味わえて面白かった。

  • 再読
    「少女向けライトノベル」と「女子(=女の子)向けライトノベル」と「少女(むけ、ではなく少女であることが主題な)小説=少女小説」と「ジュヴナイル」と「児童小説」のどこに区切りをつけるかはたいへん難しい
    少でも女でも児童でもこどもむ薦められるおとなでもないだけに

    ドナルドダックとホーンテッドマンションはぎりぎりゆるせるが
    「ヒスを起こす」はかなりどうかとおもうがどうなのだろうか

  • まさに王道。
    これぞfantasy。
    heroはきちんとheroで、heroineはどこまでもheroine。

    ほんと、ど真ん中の直球を、迷いもなく投げてくる。
    ここまで王道を貫けるってすごいよ。
    そんな王道なのにもかかわらず、全く陳腐じゃない。
    つまり、文章力が素晴らしく高いのですね。
    冒頭から引き込まれて、最後までそのtensionが変わらない。
    上品なhumorと繊細な表現が、しっかりとした骨格に乗ります。
    その相乗効果が、この上ない満足感へと繋がっていきます

    Arabian Nightsを下敷きにした、素敵なお話です。
    導入部から、一気にvoltageを上げていく感じ。<blockquote> 失恋して二十二日目の梅雨のさなか、あたしは最低最悪の誕生日を迎えた。
     十五歳になった。
     最低だと思うのは、小さかったあたしが、「十五歳になると、なにかいいことがある」と思いこんだことを、今も覚えていることだ。そのころ読んだ、アンデルセンの『人魚姫』に感化されたのだと思うけれど。
     だって、人魚姫は十五になると、真珠の冠を髪に飾って、カキの貝がらをしっぽに飾って、海の上に出てもよいとお許しをもらうでしょう。人魚姫にかぎらず、たいがいの物語は、主人公がこのくらいの年齢になると、運命の冒険にふみだすことになっている。かなり本好きの子どもだったあたしは、あれこれと読んだあげく、「あたしもきっと、十五になれば何かが開ける」とつたない予想をしたのよね。そのころはまだ、とおい未来のできごとだったから、夢を持つことが出来たのだ。</blockquote>これが、本当にいっちゃん初めの文章です。
    もう、ぎゅぎゅぎゅっと心を鷲掴みにされますよ。これは。
    本好きで空想癖のあった子ども時代を過ごした人なら、確実に共感できると思う。
    きっと、まだ見ぬ世界への扉があるんだって。
    そしていつか、その扉が目の前に現れるんだって。
    そう思わない夢見る少年少女なんて、いるわけないっすもん。ええ、ええ。

    そして物語は、そんな読者たちの期待を裏切らない、素敵な展開へと繋がっていきます。
    勾玉三部作から一貫した持ち味である、登場人物たちの魅力は本作でも健在です。
    tempoよく、とんとんと波瀾万丈の物語が紡がれていきます。
    うん、これがfantasyだよなぁ、と読了後に感じること請け合いです。
    fantasyが好きな人なら、きっと満足できるはず。
    ほんと、荻原氏の作品は素敵です。素晴らしい。

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著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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