- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122048515
作品紹介・あらすじ
黄砂舞い降りるメトロポリス。この国を象徴する者が死んだ。世の中から言葉が減り、人々が生きる気力を失う"カミ隠し"と呼ばれる現象が相次ぐ。親友のいろはを通じた出会いにより、この世界の真実を幻視した「俺」がとった行動とは-三島賞、野間文芸新人賞受賞作家による近未来幻想小説。
感想・レビュー・書評
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背筋が凍った。現代(設定は近未来らしいが)日本社会の行き詰まり、出口のない閉塞感、死にたがりのロンリーハート。恐ろしいほど現実に即している。寓話じみたディストピア小説よりこの限定した具体性が怖い。崩壊した共同体、大人になりきれない子供だらけの島国でもなおこの作家は言葉の持つ力を絶対的に信じている。最後のモクレンの台詞に托される。救いはある。
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物語の中に意識が沈潜しないよう、ふんばって読みました。
意識が持っていかれてしまったら、多分思考が閉じ込められてしまうような強い小説だと思います。
大衆って怖いなぁ・・・とだけ、記しておきましょう。 -
「俺を生かしているのは自分じゃなくて、この社会の余力だ」
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【作家の読書道:第104回 星野智幸】なので読んだ。
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1/26
再読。
1/27
不敬小説。
貨幣システムにも似た、排除された上部構造。
その三角形の空白を「無い」と認識するのではなく、「空白が有る」と認識することによって人は平面に降り立ち、他者と対等に向き合うことが可能になる。
という小説。 -
2008/7/1購入
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今読んでる途中。