フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.78
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本棚登録 : 2693
レビュー : 167
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049369

作品紹介・あらすじ

ずっと二人で空を飛んでいても、決して触れることはない。彼女の手を、彼女の頬を、僕の手が触れることはない-「僕」は濁った地上を離れ、永遠を生きる子供。上司の草薙と戦闘機で空を駆け、墜ちた同僚の恋人相良を訪ね、フーコのもとに通う日々。「スカイ・クロラ」シリーズ急展開。

感想・レビュー・書評

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  • カンナミ、クサナギ、そしてクリタ・ジンロウ。キルドレとして生まれてきた彼等に共通していること、それは無駄なものを全て排除して生きていること。そして彼等に残されたものは、戦闘機で飛び続け敵を撃ち墜とすこと、空で死ぬこと、それだけでした。怯えていたのは、もう戦闘機に乗れない、ただその一点の恐怖だけ。それは彼等にとって、生きている意味を奪われることだったから。だから普通に歳を重ねて生きることが、空を飛ぶ以外の全てのことが、感情というものに振り回され涙を流すことが、死ぬほどの苦痛を持つということを、私達は知らない。それでも尚、救いたい、と思ってしまう私のこの感情そのものすら無駄なのだろうか。そうではないと信じたい。

  • 『フラッタ・リンツ・ライフ』読了。
    今回は約10年ぶりの再読。主人公は栗田。キルドレの秘密が少しずつ明らかになっていく過程で栗田が上司である草薙に対する感情が不安定でありながらも拠所みたい存在になっていた。ラストの不時着のシーンで草薙を想いながらまだ死ねないと思う栗田。カッコいい。『ダウン・ツ・ヘヴン』までは草薙がティーチャと一戦を交わりたい一心で飛ぶことを切に願うヘヴィーな展開だったけど。今回は割に淡白で。だけどキルドレたちは空に対する執着は同じでも誰かの存在を拠所にして不安定な心の持ちを保とうとする人間っぽい一面がいいんだよね…永遠の子どもだもんな。
    2019.1.29

  • フーコと聞くと別の人を思い出す。まぁ作中のフーコとはまったく違うのでかぶることはないのだけれども。

  • 読み終わるのが惜しい、と思いながら読む小説って結構最高だと思うけど、なんか久しぶりにそんな感じだった。

    シリーズ4作目。次で最後(番外編も別にあるらしい)なのを惜しむ気持ちを持ちつつも、明日読み始めるのが楽しみだ。

  • 再読。最後に向けての加速度がすごい。スカイ・クロラからいくと4作目で、一気に謎が解決していく感じ。

  • 読みはじめて最初に感じたのは、「えっ?!草薙じゃないじゃん!」という驚き。
    一冊目のスカイ・クロラでは、確かに函南が主人公だったのだけれど、いつの間にか私の中では草薙こそがこの話の主人公になっていた。

    4冊目の主人公は栗田。1冊目で意味ありげに描かれていたジンロウだった。
    彼は、私の思い描いていたイメージとはまったく異なる人物だった。
    不思議に純粋な気持ちで草薙を想う栗田。
    彼の心の中で最も重要な位置を占めるのは草薙で。しかし、その気持ちは、恋愛なようで、恋愛とはまったく違うようで。

    この話は、客観的に見た草薙水素の話。
    おそろしいほどの存在感で、草薙は栗田の心に影響を与える。
    栗田から見た草薙は、函南の見る彼女より少しだけ柔らかい。

    キルドレについて想像する要素が、ようやくほぼ出揃った気がする。
    次巻の語り手がまたすごく気になる展開だった。

  • 【あらすじ】
    栗田ジンロウが主人公。フーコの元へ通う栗田。その帰り道に相良の家がある。相良とは戦死した同僚の家族であり、栗田は時々訪れていた。草薙には相良となるべく会わないようにと言われる。後に取材記者の杣中から草薙と相良は幼馴染であることを聞く。
    基地のパーティに相良が来たとき、栗田はキルドレの情報を知る。キルドレを普通の人間に戻す方法を知ったという。その情報を知っていることで国家に追われているらしい。栗田はバイクを出して相良が逃げるのを手伝った。草薙はキルドレを普通の人間に戻すための重要な証拠なので殺した方がいいと相良は言う。
    後日、草薙の母の葬儀があったため、栗田は草薙の護衛で同行した。その際に相良のことを聞かれる。そして、栗田はキルドレだが草薙はキルドレではないという。草薙が過去に普通の人間と関係を持ち、妊娠したことでキルドレから普通の人間になったらしい。草薙は普通の人間になったことで飛行機に乗れなくなることを悔やんでいた。
    葬儀では草薙の子供である草薙ミズキと出会う。そこには相良もいて、草薙を狙っていたため栗田が止めに行くと撃たれてしまった。入院することになった栗田は、基地の異動を命じられる。
    後日、大きな戦闘の招集があり栗田も参加することになるが、ティーチャと遭遇し一撃を食らってしまう。そして燃料が尽きて不時着。病院で目を覚ました栗田は身体の自由が利かず重傷を負ってしまった。

    【感想】
    シリーズ4作目。時系列では3/6番目。キルドレについての謎が徐々に明らかになる。栗田→函南の部分が語られていないため不明点が残る。

  • うーむ、やっぱりこれはポエムだろうか。

    悪い意味ではないけど、後にあんまり何も残らないというか。

  • いつもながらフワッとした小説

  • 2.5
    スカイクロラシリーズの4作目(時系3作目)。クリタが中心の話。サガラとの話でキルドレについて少しずつ情報が出てくる。

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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