世界史 下 (中公文庫 マ 10-4)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049673

感想・レビュー・書評

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  • やっと、読み終わったぁ。
    まず驚くのは、この長大な歴史本の中で日本について書かれているところがやたら多い。
    特に日本人向けに書かれた本ではないのに。
    そこで分かるのは、日本という国は何か他の国とは違う歴史を歩んで来たんだって事。
    この本が世界的に読まれているのだとしたら、世界の人たちはこの国のことをずいぶんユニークな国だと思っているんじゃないかなぁ。

  • お奨めします。

  •  何年か前にちょっとしたブームとなったマクニール教授の歴史概観論。何千年もの人類史を千ページに満たないボリュームで論じているので各箇所の記述が薄いことと、場所と年代の浮遊感は否めない。しかし世界史をここまで完結かつ体系的に書かれたものは小中学校の教科書を含めて見たことがない。年代や人物、地名、制度などを丸暗記していた学生時代によって歴史にアレルギーを持っている人でも、本書で取り上げている視点から歴史を鳥瞰することは抵抗なくできるはずである。

     過去を概観することによって、現在の状況への系譜を検討し、未来への予測と展望を抱いてみる。そうすることによってわかることは、人間は過去において同じようなことを繰り返し、現在もそれは進行中であるということ。そしておそらくこの先も続くであろうということ。半端に発達した人間の知性と技術の進歩がさらに拍車をかけているということ。あらゆる物事に対して優先することが常識化した教育や経済はそれを後押ししているということ。こういうことなのではないかと思う。

     もちろん、人間や状況はまったく変化していないというわけではない。「右に行ったり左に行ったり」を繰り返して「上に行ったり下に行ったり」していることも間違いはないはず。なにかしらのきっかけ一つで流れが変わる可能性はあるのだ。悲観的な認識を持っていたとしても「可能性」の存在だけは常に持ち続けたい。「可能性」は人それぞれの「選択」から生まれる。そして「選択」は「自由」が原則である状況から生まれる。

     訳の手違いかもしれないが、ところどころに微妙な記述のズレがある。さらにところどころに挿入されている図表が本文との関連から使いづらく、別冊で年表・地図・人物図鑑などがあったほうが読みやすいと思われる。個人的にこうした大著はズッシリとしたハードカバーの本で読みたかった。

  • 薄く淡々とした内容だが、歴史の流れと横(隣国、隣地域)との関係性を重視しているので非常にわかりやすい。逆に、なんで?と思うことが多く興味を湧き立てる。

  • 非常に長く、図書館で貸し出しの延長を重ね2か月かけて読み終えた。
    文化の同化というのがどういうことか、一通りの見方に触れることができた。
    文化それ自体が魅力的であるということはとても大事だと分かったのは収穫だ。それに触れた人が無関心でいられないという文化の持つ魅力こそ、それが拡散する原動力にほかならない。

  • 120531

  • 通史として優れている。つぎはぎだらけだった私の知識がつながった。新しい知見も得られた。

    ・日本の海賊とそれを禁じた家康
    ・イギリス:内閣政府と国債の開始
    ・ロマン主義が庶民の言語と自国語に対する新しい評価を確立。
    ・人権(憲法)の確立の本格的な始まりはアメリカ独立革命から。
    ・国民の支持の元で、指導者は強大な権力を手に入れることが出来る。
    ・支配層と一般民衆の民族の異同の大きさ:満州人、ムガール人、オスマントルコ人。反対に日本、アフガニスタン。
    ・戦争が切り片行った社会と経済の統制手段を平和時に利用したとき、第2次大戦以降、とてつもない発展を遂げた。

  • 昔から名著と名高い世界史。四大文明の頃から冷戦後の現代まで、しかもひとつの地方に偏らず、全世界を俯瞰した歴史5000年が2800円で読めてしまうのは今の時代に生まれてきた者だけが享受できる贅沢だ。

    本書の著者はコーネル大学で博士号を取り、長年シカゴ大学で歴史を教えていたアメリカ人であるが、第二次大戦の記述にしても戦勝国側の歴史観ではなく、冷静な筆致でどちらの側も納得できる書き方をしている(日本語訳では)。そういった枝葉末節からも細かな配慮が読み取れる。

  • これだけの活字量にして、世界史としては「ざっと流した」感じしかしない。どうやら本格的に通史もの(たとえば中公から刊行中の)に当たらなければならないようだ。

  • 長かった。途方もなく長かった。
    ここ近年の人類の進化はとてつもない。

    人類が進化していく時には、一つの文化が異文化と触れた時に相乗効果で進化する場合が多い。

    そう考えると、現代は交通インフラが整備されているため、基本的にはどこにでも行ける、インターネットの発達により世界中の情報に触れられる、以上2つの点により、過去に比べ、人が進化する可能性は圧倒的に多いんだろう。

    きっと、相対的に見た、地球も過去に比べるとどんどん小さくなってきている事でしょう。

    この先、人類はどう進化していくのか。
    もしかしたら、ガンダムのような世界も夢でないかもしれません。

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