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Amazon.co.jp ・本 (856ページ) / ISBN・EAN: 9784122049697
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みんなの感想まとめ
テーマは、孤独や絶望に翻弄される主人公の心の葛藤と、彼の凶行に至るまでの過程です。分厚いページ数にもかかわらず、軽妙な文体とテンポの良い展開が魅力を引き立て、読者を一気に引き込む力を持っています。主人...
感想・レビュー・書評
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840ページの分厚さ、明治時代の史実、大量殺人事件と、読む前から怯みましたが、最初から貪るようにページをめくっていました。それだけ特異な魅力を放つ傑作小説で、本書の存在意義をもっと広めたいと思いました。
軽妙な河内弁と現代語が混在する独特の文体、落語のような笑い、要所に挟む「あかんやないか」の著者自身のツッコミなど、シリアスさを軽減しながらも、逆に主人公・城戸熊太郎の魅力に自ずと引き込まれてしまいます。
怠惰で博奕好き、アホだけど根っからの悪人ではない熊太郎が、なぜ大量殺人という凶行に走り、破滅の道を辿ったのか…。
熊太郎は、少年期から自分の頭の中だけで、ぐるぐるといつまでも、しかも深く考え過ぎて、上手く言葉にできません。結果的に、他となかなか意思疎通が図れず、次第に孤立していきます。
蛮行の直接原因を、女絡みと金銭トラブルと断ずるのは簡単ですが、その根っこにあるのは、周囲の無理解、蔑み、孤独、絶望だったに違いありません。そう、熊太郎は不器用で、生きることが下手だったんですね。生きづらさ、怒り、恨みが沸点に達した爆発は、悲しみの極地です。
町田さんは、熊太郎という一人の人間の心理と言動を徹底的に突き詰めて人物造形し、その孤独と絶望を涙と笑いに変え、世の中に抗うパンクロックとして歌い上げたのでしょう。その圧倒的な熱量に打ち震えます。
凶行決意から終末まで、土着の河内音頭が賑やかに哀切に脳内に流れる中、涙ぐみながらひたすら熊太郎の魂の救済を願い祈っていました。
『告白』は、湊かなえさんだけではない! 全日本国民に読んでほしい、必読書・課題図書ともいうべき傑作でした。 -
面白すぎる。800ページを感じさせない、圧倒的な読みやすさ、展開の速さ、描写の分かりやすさ。
一つ一つが目の前に浮かびます。
そして何より、この情けない主人公が、凶悪な事件に関与することになるなんて、誰にも思い浮かばないと思う。
町田康さんの文体、大好きだなぁ。 -
人生で3本の指に入る良い本に出会えました。800頁を超える長作ですが、ページを捲る手が止まりませんでした。読み終えた今は「読み終わっちゃったなぁ」という、あの、本当に面白い本を読み終えてしまった時のあの感じです。本当に良い本に出会えた時って、こういうありきたりな感想になってしまうんですね。兎に角、しのごの言わずに読んで頂きたい!
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こんなに分厚い文庫本ははじめて読んだ。はじめから面白いが熊太郎も弥五郎も魅力的で読め進めるほど更に面白くなってくるのは人物に魅了されるからだろう。不器用で思弁的な熊太郎はどこか他人と思えず程度の差はあれど自分の中の思弁的な面と向き合わされる。実際の城戸熊太郎がどういう人だったかはわからないが、なんとも切ない話だ。
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明治時代に起きた「河内十人斬り」をモデルとした、主犯熊太郎の一生を追った800p超の巨作。
圧倒的破滅主義であり、一方決して芯から悪人では無い主人公が幼少から暴力的とも言える克明さで描かれ、彼のあまりの生きづらさ・社会不適合さに胸が詰まる場面がしばしば。
中上健次を彷彿とさせる本作の熱量は、煮え滾る様な饒舌体・近畿方言も相まり読み手を相応に選ぶ筈だが、このような作品が社会的に評価を得、広く読者支持を獲得している事に強い喜びを感じる。
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文庫で800ページある長編、第41回谷崎潤一郎賞受賞作。
町田康の作品を「くっすん大黒」「きれぎれ」「告白」と読んで来た。くっすん大黒は「くっすん大黒」と「河原のアパラ」の2作品が収められ、「きれぎれ」は「きれぎれ」と「人生の聖」の2作品、「告白」は長編大作。
河内十人斬り、という河内で十人を殺害した実際に遭った事件の実行犯の、城戸熊太郎という男の人生が、そのまま物語になっている。400ページ位までちょっと退屈なストーリー展開だったけれども、後半物語が動き出して面白くなってきた。
安政4年生まれの、河内の国、水分(すいぶん)村に生まれた熊太郎は、要するに百姓仕事が性に合わず、ほかに仕事もないから博奕に手を出し、それとて負けることが多かったので一人前の侠客とは見られなかった。
長じて熊太郎には谷弥五郎なる弟分ができる。また、熊太郎は「俺の思想と言語が合一するとき俺は死ねる」と考え、これは金が独特の思弁癖が「渋滞」しているからである、とよくわかりづらい表現でよく使われる。
いかなる状態になろうとも、ことがらの進行を助けてゆくのは、土俗性に富んだ河内弁である。会話だけでなく、地の文にもこらして読者を放さない。
考えすぎて、手も足も体も働くなって百姓になりそこなう類の人間。
隠忍自重の末、刀を抜く相手、松永熊次郎、傳次郎親子の卑劣さ狡猾さは、果し合いを申し込んで決着をつけてよい類の人間である。
世の中には、世間の常識とはどうしても反りが合わず、それなりの良識と純真をもって自分を律していこうとするが、いつしかそれが破綻して人生の敗残者となってしまう人々がいる。たとえば、どんなに悪意を抱くまいとつとめていても、顔を合わせるのもぞっとするという生理的天敵がいる。
読者は熊太郎がなぜ人を殺すようになるのかということがよくわからず、主人公ということもあって善良な性格に思えてならない筈だ。そこがこの小説の深い部分に思う。
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最初は推理小説かと思ったが違った。
主人公の生き様を描いた小説だった。
厚さに尻込みしていたが、読むと一気に読めた。
昔の話なのに例えがカタカナ文字だったり、作者の特徴も面白い。
だが、読む人によって内容は分かれるかもしれない。
人はなぜ人を殺すのか――。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞作。 -
明治26年に実際に起こった大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフにした大作。作者得意の関西弁を駆使して、実際の事件をモチーフにしつつもあくまで町田節。たまに入る作者からの「あかんではないか」というツッコミや、ロックバンドを引き合いに出しての例えなど、本来重くシリアスになりがちなテーマを軽妙にしていて大好きです。
根っからの残虐非道な悪人というわけではない主人公・熊太郎が様々な紆余曲折を経てついに大量の殺人を犯すまでにいたる経緯を丹念に拾ってゆく作者の目線は、弱いもの、はぐれてゆくもの、滑稽で哀れなものへの深い愛情と共感があって、赤ん坊まで殺した残酷な殺人者でありながらどこか憎めない熊太郎という人間の一生を描き出します。どんな理由があっても、人を殺していいということはないですが、それでもこの熊太郎には共感せずにいられません。
熊太郎の弟分で、一緒に大量殺人を行う弥五郎も、まあ言ってしまえばただのゴロツキでチンピラなわけですが、直情的で単純な性格、少年の頃に一度だけ助けてくれた熊太郎を死ぬまでアニキと慕う一途さなんか、いっそ愛おしいくらい。どこかで少しづつ少しづつ歯車が狂っていって、取り返しのつかないところまでいってしまう、その残酷な悲しさ。この分厚さを読みきるだけの価値ある傑作だったと思います。 -
冒頭の「あかんやないか」で他とは違う独創的な小説だということに気付かされる。舞台は明治時代だが、まるで現代の落語や漫才のように河内弁で語られていくため、読みやすく惹きつけられ長さを感じさせない。これでもかという主人公の心理描写により、通常は理解しにくい人物への同調や感情移入ができ、ずっと楽しめる凄い小説。
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講談を聞いているかのようなテンポ感や文体であった。800ページを超える長編で、熊太郎の心の中をこれでもかと書き殴っている非常に人間臭くて生々しい小説。私自身は入り込めない部分も多かったが、生きづらさを感じているような人であれば、熊太郎に共感できる点も多いのかなと。
河内弁含めてかなりクセの強い作品なので万人にオススメ出来る作品ではない。
世の中に対する反抗心や人間としての醜さ、弱さ、脆さなど、とにかくドロドロとした生身の人間小説を読みたい人にはオススメ。 -
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歴史に残る大犯罪者を、読んでいるうちに応援したり、愛おしくなっていました。
彼を大犯罪者にしたのは周囲の人たち、強いて言うならばあの一族ではないか。あかんではないか。
分厚い小説ですが、サラサラ読めて、アホで面白く、終盤は切ない、大傑作です。 -
この小説を読むために数々の小説を読んできたんとちゃうか、ワレ、と思うほど、最高傑作に出会えたがな!(塩狩峠超えたな)この先読む小説、もうおもんないんちゃうやろか。河内弁のグルーブにのせて、熊太郎はあかんほうへあかんほうへ。思弁的な熊太郎の心のぐだぐだに共感し、わしもやと同化してしもて、わなないた。思弁的すぎて、うらはらな心が乱れ打ち、よくあるよなー。思いもよらん、けったいなことしでかすことあるよなー。アホと天才は紙一重。いわんや善人と悪人においてをや。人は人をなぜ殺すのか、というよりも、人はなぜ自分を殺すのかしらん。ありのままでなんて言葉がチープに感じる、一撃必殺の小説でした。
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一言一句飛ばすのが惜しい。引き込まれる饒舌な河内弁の騙り口。感想が難しい…小説って意図せずとも著者の価値基準や傾倒が文章にどうしても表れると思っていたが本作には全くそれがない。850Pもあるが熊太郎の一生に他ならぬ読み物で、そこが何より凄いと思った。
全epがあまりに巧妙。頭に熊太郎らが浮かぶ。例:駒、笛、耕らなかった田、盆踊り、熊次郎の声、縫の神格化、P709正義等ないと知る。
前半熊太郎の性質に自分も思い当たる節が多かった。普通を成せぬが人を陥れる悪人ではない、損し行き詰まる熊太郎を私は許したい。弥五郎も魅力的。
思弁的な熊太郎が、終盤、自分の中にある自分の本当の思いを吐露しようとするのに何も出てこなかったシーンが悲しくて印象的。 -
ブクログでもアマゾンでも星5が多く、軒並み高評価だったので期待して手に取った。
一言で言うと大作だ。文庫で800Pくらいあり読み進めるのになかなか手間取った。
それでも面白いので小説の中にすんなり入り込めた。町田さんの集大成と言われる理由もわかる。
明治時代を舞台に、熊太郎という河内の無頼者を主人公として、実際にあった事件河内十人斬りと彼の一生を描いている。博打、酒、女、喧嘩のやくざ者。こう言うと主人公はとても強い人間のように聞こえるが、実際は思弁がちで意気地のない、ええ恰好しいだ。いつだって、悩みに悩んだすえに彼は行動を起こす。
思弁がうまく言葉にならず他人に伝わらない、その主人公の悩みと葛藤を描こうとしている珍しい作品だ。
河内弁というこてこての関西弁を駆使し、町田康ならではのくほほ、おほほといった笑い方や、ぬらぬらといったわけのわからない表現も健在だ。なぜかそれら独特の表現が本作の明治時代と絶妙にマッチしている。自堕落な主人公という点ではこれまで読んできた町田さんの主人公と一緒だが、その一生を描いているという点で、これは突き抜けている。人はなぜ人を殺すのか。その問いに対してのひとつの答えがここにある。
星5でないのは、主人公の他人に理解されないという悩み、この悩みと主人公が終盤にとる行動との間にあまり直接的な繋がりがないように自分には思えたからだ。この行動は主人公という人物を体現している。確かに主人公自身の悩みや葛藤から生じた諍いと、そのためにとった行動ではあるが、動機の一番大きなものはただむかついたからだという点で、少しうーんとなってしまった。熊太郎よりも私のほうが思ったことをうまく言葉にできていない気がする。うーん、難しい。
だが読む人にとってはうまく繋がっているように見えると思う。長さに億劫になるかもしれないが、一度手に取って読んでみてほしい。傑作だと思う。
なお本作で町田さんは2005年に谷崎潤一郎賞を授賞している。 -
800ページを超える長編、慣れない河内弁、読み切れるか不安でした。
不器用でならず者の極道崩れの熊太郎の一生が詰まってます。
このならず者を物語を最後まで読んだ時に、どう捉えているか?
私は途中から熊太郎が愛おしかった、彼の人生が好転して欲しいと思ってました。
幼少期からの彼の人生を追っていく過程で愛着が湧いてくるんですね。
ろくでもない行いなのは分かってるのに、彼に感情移入させてしまう作品の力は凄いです。
腹の中と口から出る言葉が一致しない人
たぶん熊太郎の苦悩が分かるんじゃないかなぁ
きっと、ほとんどの人がそうだと思う
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あれ?おかしいな
熊太郎は少数派だったはず。
すくなくともあの物語の、明治初期の人らのなかには、熊太郎ほど思弁的な人間はいなかったはず。
だのに告白を読了したという人たちの口から出てくるのは
「熊太郎の気持ちがよくわかる」
というもの。
それは単に日本人の読書好きには内向的、ないし、もと内向的な人間が本を手に取る確率が高いからという理由もあろう。ましてこれだけ厚みのある本を読もうと思い、最後まで読みきり、ここにたどり着くということは、そこまでの過程で「ふるい」がかけられており、必然的に熊太郎共感組が残った、ということかな。
レビューなのかな、これは。
にしても、現代とはなんと捌け口の多いことか、
昔の人らで思弁的だった人間は、誰に訴えかけることもできず、かりにそのようなことを訴えかけたとしても、「なにいうてんね、こいつ」みたいな目で見られるのがオチだったのかもしれない。
そう考えると、心の空虚さとかなんとなく感じる孤立感とかはあるにせよ、圧倒的な孤独感に襲われることがない現代は恵まれた時代なのかもしれない。
それにしても面白いのは、平次のことを誰も言及していないことである。
この物語の一番の被害者は平次この人であろう。笑
苦笑したそこのあなた、ほんとはわかっているじゃないですか。
みなの意識が知ってかしらずか、「平次とはそういう役回りの人間である」と認識されているような、
同情すらされない平次。
一方、熊太郎はある意味、しあわせものかもしれない…
サブタイトルは平次の悲劇、で決まりやね。
付箋だらけの最高の読書体験になりました。
町田康「告白」、おすすめです。 -
すごいものを読んでしまった。
久しぶりに夢中になって読んだ作品。
これぞ文学!と言いたくなる。
800ページ以上あって長いんだけど一気に読んでしまった。読後は茫然自失。
これは大阪の河内・水分村で実際に起きた‘河内十人斬り’という大量殺人事件をもとにした物語。全く救いのない話。
でも、不思議と薄気味悪さや底暗さがない。河内というお国言葉のおかげだろうか。河内弁というものを生で聞いたことはないのだけれど、小説のなかで主人公・城戸熊太郎と周りの人間との機知に富んだ会話が絶妙で所々笑える。実際笑った。
なにより擬音語を効果的に織り交ぜた口語による文体が読んでいて心地いい。すごい。
思弁性が強く周りとの距離が掴めない、どこまでも不器用な熊太郎に読み進むうちに心酔してしまう。真面目に生きられない、かと言って極道者にもなれない。人生の敗残者。その生き様を徹底的に描き切った町田さんはすごい作家です。
著者プロフィール
町田康の作品
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感想 :

パンクです。主人公が遊び人なので、女性ウケは
悪いかもですが、エロ・グロでもなく、いい!
女...
パンクです。主人公が遊び人なので、女性ウケは
悪いかもですが、エロ・グロでもなく、いい!
女性読者の感想を聞いてみたいです(^^)
国民の課題図書かぁ
読んでみたいっ!
でも時間のある時じゃないと無理な感じですね
とりあえず忘れないように登録だけしときます
国民の課題図書かぁ
読んでみたいっ!
でも時間のある時じゃないと無理な感じですね
とりあえず忘れないように登録だけしときます
文庫の辞書みたいな厚さにドン引きですが、
読む価値はあると思います いつかぜひ٩( ᐛ )و
文庫の辞書みたいな厚さにドン引きですが、
読む価値はあると思います いつかぜひ٩( ᐛ )و