絶海にあらず (上) (中公文庫 き 17-8)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050341

感想・レビュー・書評

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  • 瀬戸内の海賊が蘇る。生き生きと人間らしく、自分らしく生きる為に。

  • 感想は下を参照

  • 承平天慶の乱の人:藤原純友が瀬戸内海を舞台に活き活きと描かれる過程で、平安時代が鮮やかに色付いてくる。北方謙三の手にかかれば、平安時代はこうも面白いのか。

  • 上巻なので大きい動きは特に無くて静。 北方作品は歴史モノだけ何冊か読んでますが、作者の風貌に見合わず主人公の口調はオラオラ系じゃなく優しい人が多い気がします。この藤原純友も今の所そうです。 下巻が楽しみです。 

  • 古本で購入。上下巻。

    権勢を謳歌する藤原北家の傍流、望めば栄達も叶う家柄に生まれた藤原純友。
    しかし何物にも縛られたくないと願い、無位無官のまま日々を過ごす。
    あるとき藤原氏の氏長者たる藤原忠平を助けたことから、官を得て伊予国に赴任する。
    そこで純友は海と海に生きる水師を縛る、京の政事の歪みを見る―

    というわけで、北方謙三唯一の平安モノ。

    いわゆる「承平・天慶の乱」を起こした張本人として、平将門と並び称される藤原純友。
    世間的には将門の方が人気・知名度ともに断然上。
    ところが作者は将門の乱を同族間の私闘であり、「新皇」を称した最後の最後で叛乱になったに過ぎないとして、ほとんど評価していない。
    最高権力者である忠平の意に背き、海上交易をあるべき姿に戻そうとした純友こそを叛乱者としているあたり、おもしろい。

    残念なのは、これまで読んだ北方作品に比べて華々しさが少ないこと。
    経済戦争の色彩が強く、『水滸伝』の禁軍や『破軍の星』の足利尊氏のようなラスボス的存在が主人公の前に立ちはだからないからかも知れない。

    結末の余韻は爽やか。
    思うさま生きた漢とどこまでも広がる海。熱いぜ。

  • 読むに連れ何ものにも縛られない藤原純友の生き方に惹かれていく。生まれながらに決められた人生には興味なし、男の生き様がカッコ良い。当時の船の作りや水師達の暮らしを想像してしまうのも楽しい。

  • またまた主人公に惚れましたね。こういう心意気の男の人好きですね。
    読んでる途中で、純友の乱 の人か!って気付いて、自分でも可笑しかった。

  • 藤原純友の物語。

    こういう学校の授業でたった一行でしか習わなかった人物にスポットを当てて、想像力豊かに描いてくれてるのって楽しい!

    しかし北方先生はブレないなあ。

  • 明神くんから。

  • 【あらすじ】
    「藤原一族のはぐれもの」が海を生きる場所と定め、
    時に交易で、時に海賊を働きながら心のままに生きる。

    【読もうと思ったきっかけ】
    北方ハードボイルド計画第二段。

    【感想】
    下巻まで読んだよ。
    北方作品やはりキャラの造型がいつも同じだった・・・
    しばらくこの計画もお休みします笑

    しかし、自由ってものが何なのかを考えるきっかけになりました。
    この話は長くなる気がするからまたブログで書きます。
    1つだけ言えるとしたらやっぱりお金と強かさ(政治力?)は大事ね。

    下巻の後ろ半分の静かなのに熱い戦いはたまらんかったです。

    それにしても平将門のオマケみたいな感じで日本史では出てくるけど、
    それ以上に当時の記録もほとんど残ってないみたいね。
    だからこそ小説では遊べる要素がたくさんあってよかったのではないかと。

    久々にページめくるのが楽しみで一寸一刻を惜しんでごりごり読んでしまいました。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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