世界の歴史〈17〉ヨーロッパ近世の開花 (中公文庫)

  • 中央公論新社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (601ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122051157

作品紹介・あらすじ

宗教改革と三十年戦争の嵐が吹き荒れたヨーロッパとロシア。混乱のなか、まだ貧しかった西欧諸国は、絶対王政を確立し、輝ける啓蒙文化を背景に、大国へと変貌してゆく。それは猛々しい啓蒙専制君主たちによる、あくなき領土拡張争いのはじまりであった。

感想・レビュー・書評

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  • 16〜18世紀のヨーロッパを描いた巻。主な登場国は、フランス、イギリス、(現在の)ドイツ、ロシア、オランダ、スペイン、ポーランド、オーストリア、ハンガリーなど。広範な地域、時代をかいつまんでよくまとめてあるなあと。改めて、イギリスの「名誉革命」って、単なるオランダによるイギリス侵略じゃないですか、という思い。スペイン、オランダ、フランス、イギリスの覇権から陥落への道のり。確かに西欧の近代化は現代への道筋をつけたかもしれないけれど、それはアメリカ大陸、アジア、アフリカの苦しみの上に成り立ったものであることもさらりとは触れられている。また宗教改革の余波がカトリックのみならず、正教世界にも及んだことも。啓蒙専制君主の専制ぶりと、何の大義も感じられないポーランド分割も。

  • ヨーロッパの歴史と言われると、中世の騎士と産業革命のイメージが思い出されるだけで、宗教革命や中央集権国家の誕生がいまいち知らなかったんだけど、この本で各国の改革の大筋が理解できたような気がする。
    面白かったのは日本がちょうど鎖国をしている期間だった事かな。ヨーロッパで改革が進み、中央集権化が進んだのとは非中央集権が260年も維持された事に改めて驚いた。
    [more]
    実を言うと宗教革命に関しては様々な出来事が発生し、波紋を広げたという事しか理解できなかったな。戦国時代は寺社勢力も存在したから、それと同様なのだろうか。
    しかし、これでイギリスが大帝国を築く前のヨーロッパの勢力推移を理解できたかな。

  • 新書文庫

  • 宗教改革と三十年戦争の嵐が吹き荒れたヨーロッパとロシア。混乱のなか、まだ貧しかった西欧諸国は、絶対王政を確立し、輝ける啓蒙文化を背景に、大国へと変貌してゆく。それは猛々しい啓蒙専制君主たちによる、あくなき領土拡張争いのはじまりであった。

  • 宗教戦争からフランス革命の少し前までの欧州諸国。”勢力均衡”が顕在化するのは、各国がそれぞれ国力を持つようになってから。まずは、スペインという巨大な財政大赤字[「この先五年分の王室収入全額が、銀行家に差し押さえられている」p186]の帝国があった。レコンキスタの勢いの延長で、異教徒(イスラーム教徒)に対抗するという大義名分がある帝国は巨大だったが、オスマン帝国(異教徒)と、内乱(ネーデルラント、オランダ)によって崩壊(ポルトガルにも離れられる[p242])。次のオランダは、その巧みな商業、工業によって[p348-350]主役に。次のオランダつぶしにかかったフランス(ルイ14世)からイングランドといいたいところ、”名誉革命”がオランダによるイングランドの征服だったという事実[p364-366]。欧州において現代の国境線、あるいは国民国家を前提にみると理解できない史実が多い。「キリスト教」の内部分裂はフランスのユグノーのドイツ移住など、民衆の拡散が技術や文化の偏りをなくすことにつながった[p325]ため、各国の国力差が開きすぎなかっただろう。また、「スウェーデンの脅威」[p396]がドイツやロシアの形成を、オスマン帝国のそれと同じくらい促したことは盲点。ピョートル大帝が海に出ることを重視したように[「周囲の白眼視を気にとめることなく」p389、など]、海外の植民そして外国貿易の利益(重商主義[p405-406])が欧州の基盤であった。それによって軍事力を維持しなければならなかった戦争の世紀でもあった。したがって、オランダと合体して(利用して…)アイルランドなど「ケルト周縁」[p78]を統合した若い島国が次世代を担うのは成り行き。

  • 15世紀から18世紀末までのヨーロッパの歴史。ノートをとりながら読んだけど、盛りだくさんで面白かった。

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著者プロフィール

1941年生まれ。元上智大学教授。専攻はフランス史。著書に『聖なる王権ブルボン家』、共著に『世界の歴史17 ヨーロッパ近世の開花』『フランス史2』などがある。

「2014年 『図説 ブルボン王朝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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