世界の歴史13 - 東南アジアの伝統と発展 (中公文庫 S 22-13)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122052215

感想・レビュー・書評

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  • NDC209
    古来より東西交易の中継地として海のシルクロードを発展させ、多様な文化が開花した東南アジア諸国。ボロブドゥルやアンコール・ワットなど壮麗な遺跡を残した豊饒な歴史を、先史時代から二十世紀にわたり詳説する。

    目次
    1 東南アジア史の曙
    2 インド文明の伝来と国家の形成
    3 古代「海のシルクロード」
    4 東南アジア群島部における国家の発展
    5 東南アジア古典世界の栄華に向けて―十三世紀までのインドシナ半島
    6 中国船の来航と東南アジア群島部
    7 歴史の大転換―十三世紀以降のインドシナ半島世界
    8 イスラーム国家の形成
    9 東南アジア群島部の「商業の時代」
    10 東南アジア群島部における「商業の時代」から「開発の時代」へ
    11 インドシナ伝統社会の変貌―近代への胎動

    著者等紹介
    石澤良昭[イシザワヨシアキ]
    1937年、北海道生まれ。61年、上智大学外国語学部卒業。文学博士。パリ大学学術高等研究院で碑刻学を学ぶ。上智大学教授、外国語学部長を歴任し、現在、上智大学長。アンコール王朝史を専攻。61年よりフランス極東学院P・グロリエ教授に師事。91年にカンボジア人保存官の人材養成を開始、2001年、考古研修中に二七四体の仏像を発掘。07年にアンコール・ワット西参道を修復し、シハヌーク・イオン博物館をイオン(株)の協力を得て建設。03年、国際交流基金賞受賞、07年、カンボジア国王よりサハメトリ賞を親受

    生田滋[イクタシゲル]
    1935年、旧満州国ハルビン市生まれ。59年、東京大学文学部東洋史学科卒業。61年、同大学院人文研究科修士課程(東洋史専攻)修了。財団法人東洋文庫付置ユネスコ東アジア文化研究センター研究員、同調査資料室長、大東文化大学教授を経て、同大学名誉教授。東南アジア近現代史および大航海時代史を専攻

  • 東南アジアの歴史は難しい なぜなら表面的にしか勉強しないから これを読めば全体を把握できて分かるようになる

    難易度 やや難
    感動★☆☆☆☆
    涙線☆☆☆☆☆
    興奮★★☆☆☆
    感心★★★☆☆
    伏線☆☆☆☆☆

  • ヨーロッパ列強の植民地支配が各地で始まる以前までを扱う。「こういうのでいいんだよ」と言いたくなる入門の世界史全集の一冊としてはスタンダードな東南アジアの通史。大陸部と島嶼部を交互に扱う。気候から説き起こし、諸国の歴史へと進む。シュリーヴィジャヤについては『論点・東洋史学』に見えるように説の分かれるところだろう。東南アジアの視点から語られる内外のネットワーク。そこで活動した中国、インド、日本、そしてヨーロッパ勢がどういう存在で、東南アジアの歴史から見てどういう意義を持っていたのか興味深い叙述だった。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    「東南アジア」にどのような国が存在し、どのような地理なのかはおおよそ知っていたが、歴史についてはほとんだ知らないことに気が付き、この本を手に取った。
    紀元前から19世紀までの東南アジアの歴史を網羅的に書いたこの本は今まで知らなかった東南アジアを知ることができた。
    熱帯雨林等で植生が豊かな一方でその熱帯雨林が人間の生活圏の拡大を阻害してきたという事実は何事も良し悪しなのだと強く感じた。また、東南アジアの歴史上において東西交易の中継点であったということは東南アジアで多くの国が生まれた要因なのだと思う。一方で中継点であることで争いに巻き込まれることも多かったように思う。
    特に中国、インド都の関係が東南アジアの歴史、文化に大きく影響を与えていることがよくわかった。

  • 新書文庫

  • 古来より東西交易の中継地として海のシルクロードを発展させ、多様な文化が開花した東南アジア諸国。ボロブドゥルやアンコールワットなど壮麗な遺跡を残した豊饒な歴史を、先史時代から20世紀にわたり詳説する。

  • 2014.1.25
    全体を授業構成として利用するのは難しい。各部は参考になる
    折ったところが該当部分。
    文庫版あとがきが、細かい目次の役割を果たすので、ここから読むとよい。

  • 中国の記述や欧州との関わり(p369など)などによって、歴史を記録するということが稀だった、あるいは記録しても無駄だった(p533「貝葉資料は虫喰いとなってしまった。」)東南アジア史は、外側から浮き彫りになるような、考古学的な感じ。資(史)料の信憑性に疑いがあったり(p599「偽作ではないかとの疑念が高まっている」)や新しい発見がありそうで(p543 「世紀の大発見」)、まだまだ発展途上。

    群島部と大陸部で記述(p14)するという構成。東南アジア史は、現在も残っている遺跡から逆算して、中国などの資料の信憑性を検討し(朝貢関係や、旅行記)て生成される(P172など(ボロブドゥール)、p154など(シュリーヴィジャヤ)、p135(ドヴァーラヴァティー) )。また、東南アジアは、貿易、特に海洋貿易の歴史の比重が高い(P357など)。海民(p423)などが自生できるほど。国家にとっては土地を支配するより開墾させることが重要だったというみかたに賛成(p551)。そのような理由で中央集権的な国家形成が遅れ、外部の介入や内部からの瓦解などで非-安定。自然条件なども、要因だろう。

  • 今まで人間が作り上げてきた文化について詳しく書かれています。この本では、東南アジアについて書かれています。文章は比較的に読みやすいと思います。一度歴史や文化について考えながら読んでみるのがいいと思います。

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