いつもいいことさがし - 小児科医がみた子どもたち (中公文庫 ほ 18-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122052499

感想・レビュー・書評

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  • この先生、とっても優しそう。

  • 病気の子ども、親たちと向き合ってきた経験は、我が子との接し方の参考になると思った。昔ながらの子育ての良さなんかも知ることができる。

  • (2014.04.28読了)(2013.10.03購入)
    副題「小児科医がみた子どもたち」
    単行本は、暮しの手帳社から2005年3月に刊行されました。雑誌『暮らしの手帳』に1997年春から2005年春まで掲載した分をまとめたものです。
    著者は小児科医で俳人とのことです。小児がんが御専門ということなので、死と向き合ってきた子どもと親御さんの話が多く述べられていますが、エッセイですので、テーマは小児科医としての話だけではなく、整理・整頓の話などもあって多岐にわたっています。
    小児がんのお子さんは、だんだん治療可能な事例が増えてきているようですが、何割かは、命を亡くしてしまうようです。その子たちにできるだけいい想い出を作ってあげようという話には頭が下がります。小児科は大人の診療科と違って、総合医療だということを読んで、そういわれるとそうですね!と気づきました。
    小児科は、大人の治療と比べて手間がかかるのに、診療報酬はそれに見合っておらず、多くの総合病院から消えているということです。採算が合わないのだそうです。
    子どもがいなければ、日本に未来はないのです。ちょっと寂しいですね。

    【目次】
    第一章 いまどきの子どもとむかしの子ども
    第二章 子どもの病気物語
    第三章 小児科医は考えた
    第四章 大人たちへ、子どもたちへ
    文庫版あとがき

    ●お洋服とパジャマ(24頁)
    「もうじき三カ月になります。まだ寝ている時間が圧倒的に多いのですけれど、ふだんのお洋服とパジャマをどういう具合に区別したら良いのでしょう。いつパジャマに着がえさせれば良いのかが、むずかしいのです」
    ●二歳・三歳・四歳(88頁)
    「手のつけられない二歳児」「自分の考えを持つ三歳児」「知りたがりやの四歳児」
    ●死の不可逆性(220頁)
    六歳ぐらいの子は死を寝ることと同じ感覚でとらえます。
    何か魔法でもかければ生き返ると思っていることが多いのです。死の不可逆性がしっかり理解できるようになるのは小学校高学年と言われています。
    ●春(261頁)
    雪とけて村一ぱいの子ども哉  一茶

    ☆関連図書(既読)
    「子育て 小児科医の助言」山内逸郎著、岩波新書、1989.03.20
    「0歳児がことばを獲得するとき」正高信男著、中公新書、1993.06.25
    「子どもはことばをからだで覚える」正高信男著、中公新書、2001.04.25
    「ベビーサイン」リンダ・アクレドロ・スーザン・グッドウィン著・たきざわあき編訳、径書房、2001.03.03
    「赤ちゃんはなぜ父親に似るのか」竹内薫著、NHK出版新書、2012.06.10
    (2014年4月28日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    小児科医であり俳人でもある著者が、子どもたちのいのちと向き合ってきた悲喜こもごもの体験を語る。人間の強さや優しさ、そして身近な生活の見直しや物語の持つ力が大切であることを伝える。自身の幼少時代の思い出を織り込みながら、温かい眼差しで子どもたち全体の過去・現在・未来について見守る感動のエッセイ集。

  • 小児科医から見た、今の子供達とその保護者達。
    神経質になりすぎているのではないか、水面だけの感情で事を終わらせていないか。
    そんな話や、入院する子供に対して精いっぱいの事をしようとする親
    子供に全てを打ち明けるべきなのか、という話。

    読んで、確かに、と思う事も多々あります。
    ただ、その子が一人っ子ならいいですが、そうやって構う事が
    上や下の子の負担にならないか、とも思います。
    可哀想だから、と守りつくすのではなく
    本人の思った事を、やりたいと思った事を。
    けれど、夢は夢のままで…というのは
    確かに生きる希望、になるかと。

  • 有名なお医者様の著書だったので、命の大切さが前面に出てくる号泣本なのかと、想像していましたが、(もちろんそのようなお話もあったりしますが、)サラサラと人と人との関係の大切さや、人への思いやりなどが流れるように書かれていて、気持ちのいい本でした。

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著者プロフィール

1948年山形県生まれ。72年東北大学医学部卒業。聖路加国際病院小児科の小児科部長、副院長を経て現在同病院顧問。専門は一般小児科の他、小児がん、小児のターミナルケア、育児学

「2020年 『いつもいいことさがし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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