哲学・航海日誌 1 (中公文庫 の 12-1)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122052994

感想・レビュー・書評

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  • 衒学的なかんじがした。凡人なので。
    わかる範囲でメモ。

    ●他人の痛みは自分には分からない。が、それは他人の眺望点がはっきりとは分からないからであり、「全く分からない」という訳ではない。
    (それは「分からない」という出発点から進んでいるんだろうか?)

    ●「心が風景を見せている」わけではなく、単に「自分の眺望点から風景を知覚している」に過ぎない。

    ●ものへの見方(アスペクト(様相))は皆違う。同じ犬を見て、可愛いと思う人と怖いと思う人がいる。
    それは自分と違う見方をする他人と会って、はじめて知覚される。お互いを理解しようとすることで、自分を理解することができる。

    →とても強引にまとめると、同じ感覚を持っているかを問うより、違うものの見方を話し合おうよ、的な理解をした。
    (あってるかは知らない)

  • 【Iの目次】
    文庫版のまえがき [iii-viii]
    目次 [ix-xi]
    II巻目次 [xii]

    他我問題 003
    1 他者という謎 004
    2 「他人の痛み」の意味 014
    3 大森荘蔵の「他我の意味制作」論 023
    4 フッサールの「他我構成」と大森の「意味制作」 034
    5 「自我から他我へ」という袋小路 048
    6 逆転スペクトルの懐疑 055
    7 無痛人間の「痛み」理解 070
    8 世界の眺め 082
    9 感覚と知覚 097
    10 身体の人称性 106
    11 知覚因果説の誤り 115

    規範の他者 127
    12 「意味」という幻想 128
    13 クリプキの誤謬 142
    14 根元的規約主義 155
    15 論理の作成 167
    16 言語ゲームと他者 180
    17 アスペクト論 193
    18 反転する世界 208
    19 自己知の謎 219

    註 [236-245]
    文献 [246-251]
    索引 [252-253]



    【IIの目次】
    目次 [iii-v]
    I巻目次 [vi]

    行為の意味 003
    20 行為のアポリア 004
    21 身体と環境 019
    22 意図の在りか 034
    23 行為の構造 051
    24 理解と裁き 066
    25 殺害時刻問題 075
    26 行為における身体 088
    27 行為する他者 095

    他者の言葉 111
    28 コミュニケーションという行為 112
    29 グライスのパラドクス 124
    30 根元的解釈 139
    31 デイヴィドソンの「墓碑銘」 160
    32 意味と使用 177
    33 常識という神話 194
    34 解釈かゲームか 205
    35 言語ゲーム間コミュニケーション 222

    註 [229-235]
    文献 [236-241]
    文庫版のあとがき(二〇一〇年二月 野矢茂樹) [242-245]
    解説――二人称の哲学(下條信輔 カリフォルニア工科大学教授) [246-255]
    索引 [256-259]

  • 2013.9.8、読了。

    所々で自分が二元論者であることを否定する野矢さんだが、二元論者である(相貌中立的な世界は存在する、ただしそれは語られえず、示される。)と言ってもよいのでは?

    アスペクトと眺望って違うの? という疑問も残った。そのうちちゃんと読み直そう。

  • 根源的規約主義の件だけ読んだ

  • 野矢先生の語り口は、これなら誰とでも語り合えそうみたいな感じを喚起するから不思議。
    今のところ、行為と実践の区別がうまくついてなくてモヤモヤ。アスペクト論のところも読み進めはできるけど、噛み砕けてはいない。
    まあ下巻も読んでから。

  • 2010/4/21
    くまざわ書店ACADEMIAで購入

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著者プロフィール

1954年(昭和29年)東京都に生まれる。85年東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院教授を経て、現在、立正大学文学部教授。専攻は哲学。著書に、『論理学』(東京大学出版会)、『心と他者』(勁草書房/中公文庫)、『哲学の謎』『無限論の教室』(講談社現代新書)、『新版論理トレーニング』『論理トレーニング101題』『他者の声 実在の声』(産業図書)、『哲学・航海日誌』(春秋社/中公文庫、全二巻)、『はじめて考えるときのように』(PHP文庫)、『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』(哲学書房/ちくま学芸文庫)、『同一性・変化・時間』(哲学書房)、『ここにないもの――新哲学対話』(大和書房/中公文庫)、『入門!論理学』(中公新書)、『子どもの難問――哲学者の先生、教えてください!』(中央公論新社、編著)、『大森荘蔵――哲学の見本』(講談社学術文庫)、『語りえぬものを語る』『哲学な日々』『心という難問――空間・身体・意味』(講談社)などがある。訳書にウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』(岩波文庫)、A・アンブローズ『ウィトゲンシュタインの講義』(講談社学術文庫)など。

「2018年 『増補版 大人のための国語ゼミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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