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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784122053014
みんなの感想まとめ
三人の病弱な紳士と犬が繰り広げるテムズ河のボート旅は、ユーモアと滑稽さに満ちた物語です。彼らの準備段階から始まる珍道中は、読者を引き込む面白さがあり、会話のやり取りや過去の回想が巧みに描かれています。...
感想・レビュー・書評
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三人の病弱な紳士たち、ジョージとハリスとぼく、それから犬のモンモランシーは、休息と気分転換が必要だという理由で、テムズ河をボートで漕ぎ出すことに。
寝泊まりする場所や、持って行く物や食糧について、三人の間で議論が交わされるのだが、すぐに話が横道にそれるし、ドタバタ喜劇みたいで笑わずにはいられない。
ボートに乗る前から、何やら珍道中が始まる予感がする。
19世紀に書かれた古典だが、ユーモアのせいか垢抜けた感じがして楽しめたし、各章の始まる前に要約された文章がつけられてあるので、内容が分かりやすくなっていた。
小さなコテージをちりばめた並木道や絵のように美しいホテルなど、河の眺めを想像しながら読むのは、まるで観光を楽しんでいるような気分だった。テムズ河の歴史にも触れることができた。
二週間の旅が終わろうとする間際、ジョージが弾くバンジョーが溢れるばかりの哀愁を引き出し、みんなですすり泣いたのも束の間、やっぱり最後も笑いで終わらせてくれていた。
笑いが何よりの癒しであるようだ。
この先も、この仲良し三人組と一匹の犬をふと思い出して、時々笑ってしまうかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読友さんの「19世紀に書かれた古典だが、ユーモアのせいか垢抜けた感じがして楽しめた」というレビューに惹かれ読んでみました。有難うございます♪
三人の紳士のやりとりの中に、人の滑稽さ、愚かしさ、プライドなどがぎゅっと詰まり、それらを洒落っ気のあるユーモアで包み込んだ作品でした。
丸谷才一氏の訳がほんとに素晴らしい!
テムズ河に沿った街の景色や人々の様子を想像しながら楽しく読了。-
猫丸さん
こんにちは。
こういう雰囲気の物語、好きなんですよね。
お示しの本はタイトルも初めて見ました。お薦めですか?いつか読んでみたいです...猫丸さん
こんにちは。
こういう雰囲気の物語、好きなんですよね。
お示しの本はタイトルも初めて見ました。お薦めですか?いつか読んでみたいです。2022/08/23 -
koalajさん
コニー・ウィリスは、お薦めの作家です(猫はタイムトラベル物が好きなので)。。。
koalajさん
コニー・ウィリスは、お薦めの作家です(猫はタイムトラベル物が好きなので)。。。
2022/08/24 -
猫丸さん
ありがとうございます!
タイトルからして面白そうですね。
読みたいリストに入れて、そのうち是非!猫丸さん
ありがとうございます!
タイトルからして面白そうですね。
読みたいリストに入れて、そのうち是非!2022/08/24
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1Qさん。ウルトラさん。
心に英国紳士の魂があれば楽しめる。はず? たぶん。
マキさん。
誰も死なないしなぁー。
おっさん三人が...1Qさん。ウルトラさん。
心に英国紳士の魂があれば楽しめる。はず? たぶん。
マキさん。
誰も死なないしなぁー。
おっさん三人が犬を連れてボートで旅行するだけですんで。2025/08/06 -
2025/08/06
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2025/08/07
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アガサ・クリスティーや太宰治など、とかく引用されることが多いイギリスの古典。気になって読んでみたら、とても面白かったです。
物語は、気鬱にかかった三人の男(犬は勘定に入れません)が、ロンドンからオックスフォードまで、ボートを漕いでテムズ河を往復する旅の顛末を描いているだけです。しかし、この三人、準備に手こずりなかなかボートに乗らないのですが、いざ乗って帰ってくるまで、その合間に語られるユーモアのある会話のやり取りや、過去の出来事を回想するシーンの数々のエピソードは、とても楽しく読むことができました。
主人公のわたし(=著者)は、ボートを漕ぎながら、テムズ河流域の歴史や地理などに思いを馳せるのですが、日本人からするとわかりにくいところもあります。そこは、Mapアプリでテムズ河の様子を眺めたり、水閘(すいこう=ロック:水位の差の水域を船が通過できるようにした設備)の写真を検索して眺めながら読んだので、情景がよく理解できました。
そんなスマホの寄り道が多かったので、読み終わるのに時間がかかりましたが、各章の最初に、その章の要約が書かれていて、途切れ途切れに時間をおいて読んでも、内容を見失うことがないのが嬉しかったです。
欲を言えば、簡単な地図があると良かったのにとは思いました。あと、注釈も欲しいですね。この辺りが減点かな。丸谷才一の訳文は読みやすく、井上ひさしの解説も良かっただけに残念。カバーのイラストは和田誠さん。本文を読んだ後ではジワジワ来ますね…。
この手の本で頭に思い浮かぶタイトルは、ヴィクトル・ユーゴー『ライン河幻想紀行』ですが、おそらくこれほどユーモアに富んではいないかもしれない。コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』とともに、気になっている本なので、二つともいつか読んでみたいです。 -
その時いたのは、ジョージとハリスとぼくの三人、そして犬のモンモランシーだった。
三人でどうも最近体の具合がよくないなあなんて話し合っていたんだ。ジョージもハリスも不調を訴えていたが、ぼくなんてもっと重症だよ、病床図鑑を調べたら全部が当てはまるんだ!
ぼくたちには休暇が必要だ。だからぼくたちはテムズ河に出ることにした。
キングストンからオクスフォードへ、ボートをひきながら河を漕ぎ上がる。そしてキングストンへ漕ぎ下がる一週間の旅。
こうしてぼくたち、ボートの三人と一匹の休暇が始まったんだ。
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イギリスのユーモア小説。
読んでいる最中には頭の中で「ボートの上には三人男~~♪犬もいるよボートの上に~~♪」とかいう感じ歌が流れていました(メロディーは適当に/笑)
翻訳は丸谷才一、表紙絵は和田誠、解説は井上ひさしというメンバーがなかなか豪華。
ボートを漕ぐ男たちの楽しい騒動。
楽しいといっても大袈裟な事件が起こるわけではありません。
家の壁に釘を打つとか、夕食会の余興で歌を披露するとか、初めてボートを漕いだ時のこととか、新しい趣味として楽器を習うとか、そのような日常が作者の語り口により実に賑やかで楽しい大騒動に変わります。
語り手である"J"も、回りの人たちを好き勝手に面白可笑しく語っていますが、彼自身もなかなかの身勝手っぷり。この本でに出てくるイギリス人は、みんなが好き勝手にしてお互い迷惑かけつつみんなが楽しいという、なかなか前向きな生活ですね。
さらに犬のモンモランシーは、小さいフォックステリアながらも近所ではボス犬、他の犬猫相手に暴君ぶりを発揮したり、キャンプの湯沸かし器相手に喧嘩を吹っ掛けたりとやんちゃ坊主でかわいい。
小説としては、もともとはテムズ河周辺の歴史的地理的旅行案内のようなものだったようで、そのためにユーモアも気取ったりわざとらしいところがなく、読者も一緒に自然に楽しい日々を過ごせます。
さらにイギリス人の生活様相、イギリス人気質、食事の状況、紳士淑女の休暇の過ごし方など、イギリス人の日常風景も感じられます。
ちょうどいい時に父なるテムズ河に入り、ちょうどいい時にボートから逃げ出した三人男に乾杯!
わん!-
2019/11/10
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goya626さんコメントありがとうございます。
楽しい本ですよね。
イギリス紳士ってこういう生活してるのか〜って。goya626さんコメントありがとうございます。
楽しい本ですよね。
イギリス紳士ってこういう生活してるのか〜って。2019/11/10 -
2019/11/10
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蔦屋書店が展開している「ねぇ、いまなに読んでる?~あの人と、本で繋がるひとりの時間~」のうち、森見登美彦セレクトの一冊。
読みながら何度も笑みがこぼれた。これまでで一番やられた。
注意点もある。まず、試験前や早く寝なければいけない夜に読むのは禁物。勉強に手がつかなくなるし、気が付いたら日付はとっくに替わり夜が明けている。さらに、ひとつアドバイスするとしたら、人前で読むのは控えよう。他人に訝しがられる。
ストーリーは単純明快。三人の男たちがボートでテムズ川を上っていく、ただそれだけ。
とはいえ、ただ漕ぐだけなら話は退屈になりそうなものだ。だから話は何度も脇道にそれる。半分以上はユーモア溢れる過去の回想だ。
ボート上でもあらぬことが起き、話がとんでもない方向に進むので大いに笑った。同時にちょっぴり同情した。それらのうちのいくつかはわたしもすでに経験済み。
他人のこととなると「あっ、はっ、は!」と笑い、自分のこととなると「あるある」と神妙な顔でうなずいた。
森見登美彦セレクトというのは、らしい、というか、さすが、というか。わたしが森見ファンということもあり、茶目っ気たっぷりの小説を書く人の頭の中を覗けて、満足満足。
あとがきによると『世界ユーモア文学全集』に掲載されているらしい。世界中のユーモアが結集した本...うう、読みたい...が絶版......
p44
風の神がわれわれ人間の心の琴線をかきならして奏でる風の音楽に、耳をかたむける時間も必要である。
p154
ぼくはまず、鉄のフープをとりあげ、それを所定の穴に入れた。こんなことを危険な仕事などとは、誰も思わないだろうが、今にして思うと、ぼくがこうしてまだ生きていて、この物語を語ることができるのが不思議な位なのである。あれは鉄のフープなんてものじゃない。悪魔である。
p319
ユーモア作家は、人生と矛盾や世の中の穢さや賤しさにめげずに人生の意義を認めなければならぬ。醜悪なるこの現実にあっては愛は不毛であると認識しつつ、しかし同時に愛の可能性を信じなければならぬ。悪を憎みながら、「悪あってのこの世さ」と悪と調和しなければならぬ。ひとことで言い尽くせば、両極に足をしっかりと踏まえてバランスみとりつつ、躰の中心は常に両極の真ん中に置くようにしなければならない。
この釣り合いを上手にとることができるのは英国人が第一である。かつてプリーストリイが喝破したように、「英国人は常に叡智と遅鈍の中間にある」からだ。叡智は鋭い機知や洒落を生む。遅鈍は滑稽の原料である。そうして、ユーモアはこの両者の中間からもたらされるというわけである。
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クスクス笑える小説。旅の前の荷造りが終わらなくて絶望的な気持ちになる深夜がすごく共感した。面白いのだけど話の山場みたいなものが見えず、途中で飽きてしまった。12章まではきちんと読んだが、13〜18章は読まずに最終章の19章だけ読んで読了。
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ゆったりしながら読むのがちょうど良さそうな本。
小話がいっぱい詰まってる。そして、可笑しい。
おいこら、前と言ってることと違うぞと思ったり、間抜けだなと思ったり。
1番チーズの話がくだらなくてお気に入り。 -
【G1000/6冊目】中々楽しく読むことができた。電車で読むのは危険かも知れないほどに。丸谷才一氏の訳に尊敬と感謝の意を。実に名訳である。さて、病気のデパートとも呼べるような男三人がいかにもイギリスっぽい。そしてもう助からないと言いながら陽気にボートで2週間もの!長旅にいってしまうのである。道中事あるごとにブラックなイングリッシュジョークを飛ばし、ありとあらゆる人物を巻き込んでテムズ川を進む。はて、このような話を過去に読んだ事があるような。これは英式東海道中膝栗毛ではないのか。
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丸谷才一さんを偲んで、の第二弾。とても有名な話だし、評判がいいのも知ってはいたんだけど、今回が初読。すっごぉ~~~く面白かった。丸谷さんが生きておられる時に読めばよかったなぁ。
ボートで、ゆっくりとテームズ川を旅するイギリス紳士三人と犬が一匹。
川沿いの町や村、城や森などを歴史的・地理的に展望する書、として書かれたものらしいのだけど、100年以上も経っているというのに今だに世界中で読み続けられている人気の物語、になっているのは、その真面目な意図と筆致から生み出される「企まざるユーモア」ってやつですね。\(^o^)/
無邪気に自分の都合ばかりを言い立てる、大の大人三人組がほんッとに笑えて、笑えて、おかしてしょうがないんですよ。
それぞれが、自分だけはまっとうだと思っていて、他の二人のことを非難し、でも、自分がその立場になったら、他の二人と同じかそれ以上の失態をやってのけるという…。
そして、そんな勘違い野郎(汗)ばかりの話がなぜ面白い? 痛いばかりじゃないの? と言われそうだけど、う~~ん、なんていうか、これがイギリス流のユーモアっていうところなんでしょうか、上品で辛辣でおバカで、というエピソードがただただ可笑しく、うん、笑わそうと思ってやってるんじゃないリアリティにやられてしまう、ってとこかなぁ。
ボートの旅に出るまでの荷造りからして大騒ぎで、なんと、実際にテムズ川に舟を浮かべるのは第五章の最終ページから。
いたるところで起きるトラブル、というか、すったもんだが、皆、愛らしく、気持ちよく笑えてしまうところが嬉しい。
三人ともすっごく我が儘なんだけど、それぞれ一所懸命っていうところもいいんだろうね。
私、善良なる迷惑な人々、っていうのは、実はすっごく苦手なんだけど、なんでこんなに笑えてしまったのか。(*^_^*)
これから何度でも読みたい小説です。-
お気に召しましたか。よかったです。えーっと「川下り」ではないんです。それはコニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」の方で…。こちらは船を引...お気に召しましたか。よかったです。えーっと「川下り」ではないんです。それはコニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」の方で…。こちらは船を引いてテムズ川をさかのぼります。ハンプトンコートのメイズガーデンに行ってみたいです。2012/12/09 -
あはは・・そうですね。おっちょこちょいでゴメンなさい。
引つなが絡む可笑しなエピソードも多々出てくるけど、下りでも上りでも私、気にしてなか...あはは・・そうですね。おっちょこちょいでゴメンなさい。
引つなが絡む可笑しなエピソードも多々出てくるけど、下りでも上りでも私、気にしてなかったみたい。大変失礼いたしました!2012/12/09
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19世紀末に発表された英国ユーモア小説の古典。重い病気にかかっているような気がする主人公(このくだりが笑えます)が医者にいっても相手にされず、静養のために仲間ふたりと犬(これがまた凶暴で面白い)といっしょに、キングストンからオックスフォードまでテムズ河をボートで旅することに。自分たちは有能な紳士だと思い込んでいるものの、やることなすこと首をひねるようなことばかり。ニヤニヤ笑えるツッコミどころ満載のエピソードがいっぱいで、いまだに人気がある小説なのがよくわかります。もともとはユーモア小説としてではなく、テムズ河の歴史的、地理的な案内書として構想されたものなのだとか。河沿いの風景、点在する街の歴史などにも触れられており、旅行案内としても楽しめます。
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軽妙な話
モンモランシーを含めてみんないいキャラクターをしてる
モンモランシーがでかい(?)猫にちょっかい出しかけるあたりが面白かった
コニー・ウィルスの「犬は勘定に入れません」を読む前に読んでおきたかったので読んだ -
フォローしているb-matatabiさんの感想に共感して手にした。英国ユーモア小説の古典と言う事だが、今読んでも、変わらない人間の本質とかが描かれていてドキッとさせられる。バカバカしい小説の様だが鋭い人間観察が面白かった。
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p93 しかし現代に生きているわれわれには、この犬の美しさが見えないのである。なぜかと言えば、この犬はあんまり身近な存在すぎるから。つまりそれは、日没や星のようなものだ。ぼくたちの目にとってあんまりあふれているから、その美しさによって畏敬の念を覚えることはないのである。
19世紀イギリスの、膝栗毛のようなユーモアあふれる船遊び。お金持ち紳士の遊び。
落としたワイシャツが誰のものかわかったときの笑いの交代、ほら話や昔話、船に関する笑い話いくつか、自分が働くときはさも重労働で、他人が働くときの手際の悪さを笑い、美味しいもの好きのハリスといつも寝ているジョージ、お互いに雑言を言い合って仲良しなんだなという感じ、読んでいて楽しかったです。この皮肉たっぷりのユーモアが古典になるのも頷ける。 -
解説にこの本はテムズ川の歴史と地理を紹介する目的で書かれたもので、ハナからユーモア小説を目指して書かれたものではないとあった。そのためイギリスの地理・歴史に明るくないとよくわからない。ユーモアの部分は面白い。東海道中膝栗毛に似ている。でも膝栗毛は下ネタがかなり多いけどこっちは下ネタが全くない。
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今風に表現するならほっこりする小説といえる。男三人と犬一匹が英国のテムズ川を遠漕する。その珍道中を面白おかしく紹介する。ひたすらアホな旅なのだが、男同士の旅行ってこんな感じだよなあと過去の経験を呼び起こさせる。何かつらいことがあった時やイライラしている時に本作品を読めば、リラックスできそうだ。深いことは考えなくていい。ひたすら流れる文字を(ゆっくりと)追いかけ、アホな男たちを笑おう。ゲラゲラ笑えるものではないが、ゆったりとした笑いが心の中に沸き起こってくる。
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イギリス版「東海道中膝栗毛」でしょうか(もっとも膝栗毛を読んだ事は無いのですが)。ユーモアと旅行案内を合体したような作品です。爆笑というタイプのユーモアでは有りません。ニヤリ、クツクツ、ニタリ、フッ。シニカルな苦笑といいますか、イギリスらしい笑いの間に、素晴らしいテームズの風景と歴史が美しい文章で語られます。
驚かされるのは、100年以上も前の作品にも関わらず、そのユーモアがちっとも古びていないことです。人間性に関わる物が多いので、ちょっと背景を変えてしまえば、十分現代に通じます。
読了後、彼らの旅したルートを知りたくなり、インターネットで調べていたところ、こんなページに行き当たりました(http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~lckabe/jerome.htm;すばらしい紹介文です)。ユーモアだけでなく、この本に出てくるホテルやパブが当時の姿のまま現在も営業しているそうです。さすがイギリス。これも驚きでした。
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むかし家にあった少年少女文学全集で読み、面白かった記憶があったので、あるMLで中公文庫から出版されていることを知り、購入しました。しかし、読み始めて驚きました。
記憶がとてもハッキリしているのです。とても30数年前のものとは思えません。かといって最近読んだ覚えもないし、本棚にもありません。
それだけ強く印象に残った作品だったのでしょう。
訳が丸谷才一、解説が井上ひさしと豪華です。
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1889年に出版されたコメディノベル
3人のイングリッシュメンとテリア犬、モデルが存在し視点人物はジェローム自身でリアルライフ友達のジョージ・ウィングレイヴ(国際金融グループのバークレイズのシニアマネージャー)とカール・ヘンチ(ロンドンプリンティングビジネス創始者)と犬のモントモランシー、この4イングランドジェントルマンズが、キングストン・アポン・テムズ(キングストンとも呼ばれる、キングストン・アポン・テムズ王室特別区はイングランドに現存する4つの王室特別区の中で一番古いロンドン南西にある行政区)、そこからオックスフォードまで下って、またさらにキングストンまで戻るボート旅。これも随分前に読んだ事があるが、図書館で偶然目についたので衝動読み。昔読んだときは、なんというか志村さんのバカ殿的な”あり得ない”ドタバタ的面白さだと思ったんですが、今読んでみると、程度の差こそあれ、”あるある”系の話。なんというか自分からちょいビターで乾いた笑いが出て来るのが辛い。このメンツと一緒に旅をするのは私には絶対に無理です。ほんまにあり得ないようだが、やるんですこんなことを(遠い目)。古い本なので古臭いことは古臭いですが、ところどころユニバーサルなツボがあり。例えば、
”ぼくの考えによると、われわれに迷惑を馬鹿ばかしいもののなかで、この「天気予報」ほど腹の立つものはない。それは昨日や一昨日に起こった事をきちんと「予報」するか、あるいは今日これから起ころうとしていることの正反対を「予報」するか、どっちかなのである。”
つねづねガタの天気予報を見ていて正にこれと同じような事を感じることが多いです。そういえば、ガタの天気とスコットランドの天気は似ているのでイングランドの天気とも近いんだと妙に実感した。取り寄せてまで買おうとは思わないが、書店でみつけたら買おうと思う。たまにひっぱりだして抜粋読みしたくなる感じ。 -
ロンドンはいつだって曇り空。憂鬱な天気を吹き飛ばす気概もない夜にはこんな本がよく似合う。ダメ・だめ・駄目な残念三銃士と1匹が繰り広げる、テムズ河におけるボート旅でのズッコケ道中。脱線と回想を繰り返す内容は人生に目的など不要だと諭してくれるダメダメ臭が溢れているはずなのに、時折挟まれる美しい風景描写や詩的な情景がふと我に返させてくれるその絶妙なバランスがたまらない。主人公の仕事に対する、真摯に怠惰であろうとするスタンスもたまらない。見上げればいつだって曇り空、それでも別に構わない。それがユーモアの力なんだ。
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私の中のベストオブユーモア小説です。
4年前にイギリス旅行をした際に、旅のお供に持って行った本です。もともとは、この小説をオマージュした『犬は勘定に入れません・・・あるいは消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』というSF小説が好きだったのが読むきっかけです。(こちらの本も大変面白いです)
19世紀イギリス、どうも気分がすぐれない英国紳士三人組ジョージとハリスとぼく、そして犬のモンモランシーが、気分転換にテムズ河でのボート旅行に行くという話です。旅先での劇的な出会いや冒険などは一切なく、ひたすら日常のささいなおかしさや、旅でのどたばた劇・あるあるネタが描かれます。しかも、主人公が私的な魂の持ち主(ポエマー)なため、話の半分は主人公の回想や物思いにふけるシーンだったりします。それでも、こんなに楽しく読めるのは、とにかく文章がめちゃくちゃ面白いからです。文章の雰囲気をつかんでいただくために、以下に1章のサブタイトルを上げます。(各章、こんな感じでその章の概要がずらずらと並んだ長いサブタイトルがつきます)
「三人の病弱者 ジョージとハリスの悩み 致命的な百七の病気にかかっている一人の男 有効な処方箋 過労が原因、故に休息が必要だということに全員賛成 時化で苦しむ一週間か? ジョージは河を提案する モンモランシーは反対する 三対一の多数によって原案可決」
このサブタイトルを読んでピピン!ときた方は是非読んでみてください。ディケンズやアーヴィングが好きな方はきっと合うのではないかと思います。
全体に細かいエピソードがすごく多いのですが、私が特に好きなエピソードは、庭園の巨大迷路から本気で出られなくなる話(私も実際イギリス旅行で出られなくなったので)、缶切りを忘れてパイナップル缶を開けられずめった打ちして無理に開けようとする話、深夜に白鳥に襲来される話です。
あと、作中ではテムズ河周辺の地理や町の話、イギリスの文化や歴史についても結構語られていますので、そういった楽しみ方もできてお得。イギリスに旅行される方にはかなりおすすめです。
何も難しいことを考えなくてよく、純粋にただただひたすら楽しいお話です。
この本が好きな人におすすめの本
ジェローム・K.ジェロームの作品
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