冷ややかな肌 (中公文庫 あ 61-4)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 202
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053748

感想・レビュー・書評

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  • 著者初読み。いろいろ、興味深い小説でした。
    何か起こりそうで怒らないところがちょっとモヤモヤw
    どっぷりノワールな続きがあればいいのにー。

  • 再読。
    大手商社の総合職として10年、34歳にして「島流し」、中華料理のチェーン店「シノワズリ」に出向させられた夏季。
    急成長を遂げた「シノワズリ」の仕組みにとともに、若き取締役 渡辺真理の手腕に羨望と疑念を抱く。

    多数の外国人を雇用しての効率的な経営、裏社会を匂わせる面白さ。
    突出したところがなく中途半端にいい人であるが故に、そんな役回りを与えられてしまう主人公に自分を重ね合わせて、仕事をする上での気持ちの持ち方になるほどと思うところが多かった。

    2014.7.12
    再読。
    帯にある「目立たない女が、いちばん怖い」とは実はそうかも。
    飲食産業の女性取締役でありながら没個性、慌てず騒がず仕事をこなす女性。
    「心で考えず頭で考える」
    心の在り方、生き方が少しわかったような気がした。

    2010.11.3
    面白かった〜
    ミステリ要素が適度にあって、明野 照葉さんの作品では一番かも。
    この作家さん、裏社会も書けるとは、どういう人なんだろう。

  • 確かに、よくある名前かも。
    そこに気づくかな?

  • ストーリー自体は明野さん独特の何とも言えない空気感を感じましたが今回はいつも楽しみにしている小気味の良い気持ち悪さが少なく全体的に間延びした盛り上がりに欠ける印象を受けました。

    登場人物が多く、謎の外人が多数登場して来る事で頭が混乱してどっぷりと物語に嵌れませんでした。

    一種、宗教的な独特の世界、世間の煩わしい事柄多々あれど「そちらの世界」へは行きたくない、洗脳の恐ろしさの様な物も感じました。

  • 出向先の取締役の女性は何事にも動じず、イヤな顔もグチも言わず蝶のようにヒラヒラと働く。会社そのものも胡散臭く素人探偵を従姉妹に頼み3人で調べていく。

    取締役の女性の視点もどのようにこうなっていったのか大雑把だけど書かれてあり、あり得ないけど、遠回しの脅しの怖さ。それはその子が想像力を膨らまして相手がどう思っているのか敏感に察知しているからで敏感な人じゃなければ分からないだろうなぁ。
    イヤな女も出てこなく穏やかに読めた一冊。

  • 旧態依然とした日本企業に嫌気がさして、優秀な女性が全てを捨てて出て行くというのは面白い。が、話の展開が唐突で、登場人物にあまり魅力を感じなかったのが残念な点。

  • 三十四歳の夏季が島流しに遭い、出向先のレストラン事業で中国人ら外国人に囲まれながら三十代にして取締役を務めている真理の地味で体温のない絶対的な手腕に憧れる一方で、共に出向させられた後輩の良佳に促されるように良佳の従妹と三人で出来すぎた彼女の裏側を探り飲み込まれて行く。料理を怪しく感じるくらいの洗脳。

  • それほどおもしろくなかった

  • 30代女性の闇というか、男女共に遭遇する苦悩がリアルに描かれており、30代後半以上の人間であれば引き込まれる。

    ミステリー要素が後半強くなるのだが、最後はリアリティを重視して終わる所が良い。

  • 女の闇。
    すべてをバサリと切り捨て
    アナザーワールドへ。
    そうできたらラクなのかな。違うよね。

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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