ピアニストは指先で考える (中公文庫)

  • 中央公論新社
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本棚登録 : 95
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122054134

感想・レビュー・書評

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  • 人の指は、構造は同じでもその性質は個人によりそれこそ千差万別だそうです。
    関節の可動域が狭いとか指が短いとかまむし指だとか、ハンデのある指というものはハンデのある人にしか分からないつらさがあるようです。
    当然その克服法は、ハンデを乗り越えた人にしか分かりません。

    こらからピアノを習いたい人は、スラスラ弾ける一流のピアニストではなく、ハンデまみれで苦労したけどそこそこ弾けるようになった、そんなピアノ教師を選ぶと良いということですな。

  • ムジカノーバという雑誌の連載および読売新聞に掲載された記事をまとめたもの。後書きに連載が始まった経緯が書かれていて面白い。この雑誌が30代女性ピアノ教師を主たる読者としていることも始めて知った。

    作曲家の池辺晋一郎が解説で記しているように、ピアニストの話題の範疇を越えた内容で音楽好きなら誰でも楽しんで読める一冊。ホントに話題が豊富で面白い。

  • 「モノ書きピアニスト」青柳いづみこさんのエッセイ集。雑誌『ムジカノーヴァ』(ピアノ誌、「あとがき」によると読者ターゲットは「三十代の女性ピアノレスナー」とのこと、へええ、そうだったんだ…)連載分、章間に「コラム」として『読売新聞』掲載のもの。元本は、『ピアニストは指先で考える』2007年中央公論社刊。  I ピアニストの身体  II レガートとスタッカート  III 楽譜に忠実?  IV 教えることと教わること  V  コンサートとレコーディング  VI ピアニストと旅   VII 演奏の未来 『ムジカノーヴァ』に連載の、ピアニストによるエッセイですから、演奏法全般から椅子についてなど、相当に専門的な話が並びますが、一冊の本として読めるように、以上のような章に分けられています(連載の時系列には沿っていない)。メソッドや奏法、楽語などのテクニカル・ターム、固有名に慣れない方は、後半(特にV以降)から拾い読みなさるといいか、とも。ちょっとの期間でもピアノの前に座ったことのある方、就中ピアノ科(副科ピアノも含め)の学生さんたちにも、一冊まとめて読んでほしいな、と思います。「愛されたかったモーツァルト」「初見と暗譜」の項など、とにかく私には何処も面白い本でした。グリッサンドで流血沙汰になるのは私だけじゃなかったんだ、あーよかった、とか(血染めの鍵盤…でもミステリではありません)。

  • 解説で触れられていたように30代の女性ピアノ練習者をターゲットにした本
    したがってピアノを学んでいる人にとってはメカニックやテクニックからドレスや靴の選び方までプロの目でアドバイスがあり非常にためになる
    その他音楽にまつわる様々なエピソードも豊富で音楽好きなら誰にでも十分楽しめると思う

著者プロフィール

ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。一九九〇年、文化庁芸術祭賞受賞。演奏と執筆を両立させ、『翼のはえた指 評伝安川加壽子』で吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイスト・クラブ賞、『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ賞を受賞。大阪音楽大学教授、日本ショパン協会理事。

「2018年 『ドビュッシー最後の一年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青柳いづみこの作品

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