日本文学史 近世篇 1 (中公文庫 キ 3-15)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122054233

作品紹介・あらすじ

独立した文芸に高められた俳諧が松尾芭蕉という才能を得て、十七文字の中に小宇宙を創造するまで。

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代の文学について,例えば俳諧がどのようにして栄えたかが一筋で示されている。

  • 俳諧の歴史を中心に語られる。やはり芭蕉の記述は魅力的。以下、印象に残った箇所の引用。
    「芭蕉の名句の多くは、永遠なるものと瞬間的なものを同時にからめとっている。この場合、古池はその永遠なるものであるが、人間が永遠を知覚するためには、それをかき乱す一瞬がなければならない。蛙の跳躍、その一瞬の合図となった「水のをと」は、俳諧における「今」である。しかし、「今」が感知された瞬間に、古池は再びもとの永遠に戻っている。」

  • 原書名:World Within Walls(Keene,Donald)
    近世の日本文学◆俳諧の連歌の登場◆松永貞徳と初期の俳諧◆談林俳諧◆蕉風への移行◆松尾芭蕉◆芭蕉の門人◆仮名草子


    著者:ドナルド・キーン
    訳者:徳岡孝夫

  • 芭蕉の時代の背景がわかり良かった。
    芭蕉に関する内容は意図的に少なかったような。連句に関することも充実。

  • 日本文化の研究者である、ドナルド・キーン氏による日本文学史。
    日本人ではないからこその、丁寧な紐解き方とでも言えば良いのか。
    詳しく非常にわかり易い内容であると思う。
    基本的なことが押さえられているといった感じ。

    松尾芭蕉の句について、永遠と瞬間を両方切り取っている
    というのは、言われて成る程と思った点。

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著者プロフィール

1922年ニューヨーク生まれ。コロンビア大学名誉教授。日本文学研究者、文芸評論家。2011年3月の東日本大震災後に日本永住・日本国籍取得を決意し、翌年3月に日本国籍を取得。主な著書に『百代の過客』『日本文学の歴史』(全十八巻)『明治天皇』『正岡子規』『ドナルド・キーン著作集』(全十五巻)など。また、古典の『徒然草』や『奥の細道』、近松門左衛門から現代作家の三島由紀夫や安部公房などの著作まで英訳書も多数。

「2014年 『日本の俳句はなぜ世界文学なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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