旅は道づれアロハ・ハワイ (中公文庫 た 46-4)

著者 :
制作 : 松山 善三 
  • 中央公論新社
4.09
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本棚登録 : 60
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055674

感想・レビュー・書評

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  • 今は誰でも行けるハワイだけれど、ロングステイは今でもなかなかできない。当時は随分と贅沢な暮らしだったのだろうな。

  • ハワイに半定住生活を営む高峰秀子・松山善三夫妻。ハワイの歴史と魅力を語る。夫婦の掛け合いは理想の夫婦、老後のあり方のように思える。

    「旅は道づれ〇〇」のシリーズ。今回は旅というよりは老後の移住生活。リゾート地ハワイ、観光客はスケジュールに追われるが本当の魅力は何もしないところにある。

    夫婦が交互にエッセイを書いていくスタイル。高峰秀子の辛辣な視点とそれを受け止める落ち着いた夫ドッコイ松山善三の二人の掛け合いが本シリーズの何よりの魅力。

    既に亡き二人、ハワイでの老後生活はきっと充実したものだっただろう。

    本書の終盤、太平洋を望む墓地の話が出てくる。執筆時点で60歳の手前。その時は買わなかったようだが、二人の養女のあとがきによると、結局二人はハワイに眠るという。

    古い本ではあるが、色褪せない魅力。高齢化社会で理想の夫婦、老後生活を示している。

  • 高峰秀子・松山善三夫妻によるエッセイ。
    ハワイの歴史、暮らしなどを紹介。

    ハワイに部屋を借りて、仕事の合間に日本とハワイを行ったりきたり、という生活。
    まだパックツアーがほとんどだったであろう時代(この本が書かれたのは昭和57年、夫妻はその10年程前からハワイに部屋を借りている)、現代を先取りするような贅沢な過ごし方。
    当時としてはそれこそ「夢のような話」だっただろう(今もそうかもしれないが)。

    高峰・松山両氏が交互に記事を書くというスタイル。
    高峰氏のほうが、砕けたかんじかな?

  • (2015.10.02読了)(2004.03.27購入)
    「旅は道づれ」シリーズは、「ガンダーラ」「ツタンカーメン」を読んでいるので、この本が三冊目です。
    「ガンダーラ」や「ツタンカーメン」は、旅行記ですが、ハワイについては、部屋を借りて十年ということなので、滞在記というところです。
    景色や歴史だけでなく、日常生活についても、記しています。お二人はいいコンビで、楽しそうですね。「ガンダーラ」や「ツタンカーメン」と同様、二人がそれぞれの視点から描いているので、視点の違いを楽しみながら読むことができます。
    ハワイは行ったことがないし、あまり行く気もないけど、行く機会があれば、もう一度読み直したいと思います。

    【目次】
    まえがき
    ハワイ暮らし
    ホノルルの素顔はダウンタウン
    冬にはスキーも出来るマウナ・ケア山
    女神ペレの住むキラウエア火山
    太平洋に浮ぶ命の洗濯場
    魅力のワイキキは旅人知らず
    高峰秀子の一日オアフ島めぐり
    あとがき
    文庫版あとがき

    ●老いは(31頁)
    「美しく老いるなんて……そんなことが出来る筈はない。老いは、ただ、ただ、醜悪だ」(善三)
    ●ハワイ(42頁)
    ハワイに残る伝説の多くは、タヒチに発するものが多い。ハワイの言語、風俗、習慣、宗教的伝統も、すべて、中央ポリネシヤ民族の、それに似ている。
    ●フラダンス(62頁)
    一口にフラダンスといっても、ハワイ、サモア、タヒチ、ニュージーランド、フィジー、トンガ、と、それぞれの民族、お国柄によって特徴がある。
    ●ボルケイノ・ハウス(137頁)
    ボルケイノ・ハウスは、キラウエア火口に立つ、唯一のホテルだ。食堂の窓から、深さ百三十メートル、長径四キロという大火口が一望に見渡せる。ということは、ホテルそのものが、断崖絶壁の上に建っているということではないか。
    ●ハワイアン(281頁)
    ハワイ人たちが、キャプテン・クックをはじめとした外国人たちと関わりはじめた、十八世紀から十九世紀にかけて、外国から持ち込まれた種々の病気のために、遺伝的に病気に弱いハワイ人たちはバタバタと死んでしまい、それまでは三十万余りと言われていたハワイアンの人口が、わずか四万人になってしまったそうで、とても信じられないような話です。

    ☆関連図書(既読)
    「旅は道づれガンダーラ」高峰秀子・松山善三著、中公文庫、1992.10.10
    「旅は道づれツタンカーメン」高峰秀子・松山善三著、中公文庫、1994.01.10
    「私の梅原龍三郎」高峰秀子著、文春文庫、1997.10.10
    ☆関連図書(既読)
    「南太平洋物語」石川栄吉著、力富書房、1984.03.31
    「キャプテン・クック」ジャン・バロウ編・荒正人訳、原書房、1992.10.25
    「ハワイ・南太平洋の謎」秋道智弥著、光文社文庫、1989.07.
    (2015年10月25日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    日本人の十人に一人は訪れているというハワイ。でも、一週間や二週間の滞在では本当の魅力はわからない。ホノルルに部屋を借りて十年。ひたすらハワイを愛するおしどり夫婦が紹介する、夢の島の日常生活と歴史、伝統。

  • 観光だけではないハワイの魅力が紹介されている。初版は約20年前だけれど、古さを感じない。

  • やっぱり買ってしまいました。
    読了。
    ハワイにいる間に読み終わりました。本書が書かれた時から、そして僕が最初に読み終えた時から時間を経たとは言え、不変の魅力が有りますね〜。
    最初に読んだ時には気がついていませんでしたが、中野先生が登場されていたんですね。おそらく本書で紹介された不思議なエピソードのいくつかを中野先生がお話しされたのではないでしょうか。

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著者プロフィール

高峰 秀子(たかみね・ひでこ):女優、随筆家。1924年北海道生れ。5歳のとき映画『母』で子役デビュー。以後、『二十四の瞳』『浮雲』『名もなく貧しく美しく』など300本を超える作品に出演。キネマ旬報主演女優賞、毎日映画コンクール女優主演賞ほか、受賞数は日本映画界最多。55歳で引退。名随筆家としても知られ、『わたしの渡世日記』(上・下、新潮文庫)で第24回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。2010年12月28日死去。享年86歳。

「2024年 『高峰秀子 夫婦の流儀 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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