cc: カーボンコピー (中公文庫 こ 53-3)

著者 :
  • 中央公論新社
2.93
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本棚登録 : 122
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055858

感想・レビュー・書評

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  • 幸田さんの最新の文庫小説。
    前から気になっていたものが、
    やっと文庫化されて読んだ感じです。

    広告業界で働く主人公(キャリアウーマン的な感じ)が
    クライアントの生保の担当者とタッグを組んで、
    仕事を受注したり、彼との恋愛をしたりしていくお話。

    前半部分は、広告業界の仕事ぶりがリアルに描かれており、
    とても面白いし、広告業界に興味のある人も
    参考になる部分がたくさんあるはず。
    後半からは、ミステリー的な要素が増えて、
    逆にミステリーが好きな人は楽しめると思います。

    もう少しテンポ良く、話がポンポンと進んでくれるのが、
    個人的な好みではありますが、久々に読んだ小説は、
    僕のカラカラの体にすーっと沁み込んでいきました。
    やっぱ、小説はいいなぁ。。

  • 香純の事がうらやましい博子の気持ちは解る。しんどいだろうなあ。「この女の日々の生活を保障してやり」たいと思われたいわ。
    しかし大宰府にそんな橋があったとは…。

  • 出だしと最後大きく印象の変わる一冊でした。

  • ★4.7(2.84)2008年11月発行。様々な業界に取り組む著者だが、今回は広告業界。ナガサワ・アド・エージェンシーのアカウント・エグゼクティブである山里香純と極東生命の広報部に異動となった広崎研吾、それに香純の元夫でナガサワの社長である永澤一憲の3人が交互に独白。400頁にも及ぶ長編小説だが、長さを感じず、前半から中半にかけて話は面白いように展開。この著者の作品は、どれもここまでは一気に話が面白く進むのだが、後半突然話が別方向に展開。最後は、タイトルに合わせるような無理な筋書というのが、ちょっと残念。

  • 中堅の広告代理店に勤める主人公の物語。
    ストレス無しで読めるけど、総てが中途半端。

  • 中堅どころの広告代理店で働くキャリアウーマンを巡る話。
    仕事、恋愛、ミステリーと焦点が絞りきれず全てが中庸な感じ。
    犯人は最初のほうで想像がついてしまった。

  •  ビジネス小説でもなく恋愛小説でもなし、どっち付かずの中途半端感がある。キャリアウーマンの悲哀に共感することが出来なければ楽しめない。広告業界に興味があれば参考になる一冊である。

  • CC:カーボンコピー 幸田真音(著)

    中堅どころの広告代理店をめぐって、物語が展開する。
    香純が、主人公。ひたむきで、飢えと渇きがある。
    仕事に邁進して行く。
    女性が頑張るというのが、幸田真音のお手のものだが、
    優秀であるが、ちょっとずれている感がなきしもあらずの
    女主人公なのだ。

    保険金未払いという不祥事があった極東生命保険に対して
    お詫び広告として、取り上げることを、提案する香純。
    企業の誠実性を全面に押し出す。
    会社の人脈を掴みながら、適切に、期待をかける広崎に
    アドバイスしながら、推し進めるが、生命保険会社の対応の悪さで、
    お詫び広告が、裏目となる。
    リスク管理ができていない体質なんですね。
    しかし、結果として、営業に成果が上がる。

    という話であるが、幸田真音のこれまでの男女の物語からみれば、
    ちょっとドロドロしていて、 物語になかなか入り込めない。
    爽やかさが、ないのだよ。

    人の心が読めない時代となり、
    コミュニケーションが大切というテーマならば、
    もっと、違う編集もあると思った。

  • うーん…、世界観はでっかいし、業界もので興味深いんだけど、なんだか。キャリアウーマンの焦燥感って言われても、正直、共感できない。主人公は頑張ってるのもわかるんだけど、それしかないのか。途中で犯人はわかってしまうし、世界観のわりに気持ちが小さくて物足りませんでした。

  • なんとなく読みにくさを感じる作品

    海外ノベルズを読んだ後だからか・・・?

    登場人物がそれぞれの視点で同時刻の現実を語る手法は慣れないととても読みにくい

    海外ノベルズは状況を語るものが多いけど、和物はどうも感情を語ることが多い気がする
    抒情モノならそれでもいいけど、ミステリーやサスペンスは感情を語ると間が抜ける

    ちょっとう~んな作品でした プロットは悪くないんだけどな

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著者プロフィール

1951年生まれ。米国系投資銀行等で債券ディーラー、外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞。主な著書は『日銀券』『あきんど 絹屋半兵衛』『バイアウト 企業買収』『ランウェイ』『スケープゴート』『この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡』『大暴落 ガラ』『ナナフシ』『天稟(てんぴん)』のほか、『マネー・ハッキング』『Hello, CEO.』『あなたの余命教えます ビッグデータの罠』など、時代に先駆けてITの世界をテーマにした作品も多い。

「2022年 『人工知能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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