静子の日常 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 352
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056503

感想・レビュー・書評

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  • 今までに読んだ、井上荒野さんの作品とはガラッと違った雰囲気の、カラッとした明るい作品です。
    タイトル通り淡々とした75歳の宇陀川静子の日常が、日毎の季節を拾いながら、スケッチのように描かれています。

    静子は夫の十三に先立たれて、息子の愛一郎、嫁の薫子、孫の高校一年生のるかの四人家族です。
    週に2回フィットネスクラブのスイミングスクールに通っています。
    そこでの、人間関係は、孤立して仲間がいないわけではありませんが、皆とくっついて噂話に、乗っていったりは、決してしません。
    家庭では、息子の浮気をかぎつけて、嫁との仲を修復するために、パソコンを習いに行き、こっそり作戦を立てたりします。(ここは、ユーモアが垣間見られる面白い場面です)
    そして、夫の生前は夫の小さな浮気を許しつつ、自身もひそかに想っていた人がいました。
    夫が亡くなってけじめがついてから、会いに行きますが…。

    75歳をしっかり生きて自分というものを持っている、静子のような生きかたは理想的で、憧れました。

    • くるたんさん
      まことさん♪おはようございます♪
      とても素敵な作品をご紹介ありがとうございました(⁎˃ᴗ˂⁎)
      静子さんの魅力に虜にされてしまいました。
      読...
      まことさん♪おはようございます♪
      とても素敵な作品をご紹介ありがとうございました(⁎˃ᴗ˂⁎)
      静子さんの魅力に虜にされてしまいました。
      読後感も良くて、お気に入りの作品になりました(*≧∀≦*)
      2019/12/26
    • まことさん
      くるたんさん♪おはようございます!
      この作品を読まれたのですね。
      この作品は、荒野さんの作品の中ではとても明るくて、読後感の良い作品だっ...
      くるたんさん♪おはようございます!
      この作品を読まれたのですね。
      この作品は、荒野さんの作品の中ではとても明るくて、読後感の良い作品だったと私も記憶しています(*^^*)
      2019/12/26
  • 魅力に虜にされた。

    静子さんは75歳。年齢にとらわれない柔軟性、行動力。そしてしっかりとした自分の芯を持っている。
    その魅力にたちまち虜にされた。

    毎回ちょっとした問題に立ち向かう静子さん。その時々の心情、つぶやく言葉には何回もハッとさせられ、かつ、心にしっかりと刻みたくなるほどだった。

    それもこれもいろいろな経験をしたからこそ。
    もちろん幸せばかりじゃない、自分を押し殺していた日々があったからこそ…。

    読了後はやっぱり静子さんのような柔軟さ、行動力に憧れが止まらない。そして温かさも止まらない。

    • くるたんさん
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♪
      私は井上荒野さんは一冊しか読んでいなかったので、まことさんが続けて読まれていた時に虎視眈々と狙...
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♪
      私は井上荒野さんは一冊しか読んでいなかったので、まことさんが続けて読まれていた時に虎視眈々と狙っておりました(笑)♪年末年始に長期で借りられたので良かったです。
      温かさが残る作品は良いですね♪
      2019/12/26
    • けいたんさん
      こんにちは(^-^)/

      井上さん名前しか知らなくて…。
      この本高評価だね!
      75歳、色々経験したからこそというのがいいね。
      今...
      こんにちは(^-^)/

      井上さん名前しか知らなくて…。
      この本高評価だね!
      75歳、色々経験したからこそというのがいいね。
      今年もたくさんくるたんに本を紹介して貰って楽しかった♪
      ありがとうね!
      まだ会えると思うけど、もしバタバタして会えない時のためにお礼を言わせてもらいました(⁎˃ᴗ˂⁎)
      私もあと1冊は感想アップできるといいけど。
      2019/12/27
    • くるたんさん
      けいたん♪
      こんにちは♪
      こちらこそいつもありがとう♡
      私も知らない作家さん、読みたい作品を教えてもらって感謝だよ(⁎˃ᴗ˂⁎)
      私もなんだ...
      けいたん♪
      こんにちは♪
      こちらこそいつもありがとう♡
      私も知らない作家さん、読みたい作品を教えてもらって感謝だよ(⁎˃ᴗ˂⁎)
      私もなんだかんだで家族がいる年末年始は読めないわ〜。
      今年もお世話になりました。来年もよろしくね♪

      この作品、ちょっと笑いもあり、心があったまるからオススメよ♡
      2019/12/27
  • 静子さんは、手放すものと、離さないものの区別に迷いがなく、人にも出来事にも「たおやか」で、潔い。でも決して頑固なわけではなく、時間とともに自分の軸の変化は受け入れる。過去について自虐的ではなく、うじうじもしていない。「キャベツ炒めに捧ぐ」にも似た表現があったけど、こちらでも「動くのは動かないよりずっとよい」と生き続けたからのセリフ。荒野さんの筆致が、説明過剰ではなく、淡々としていながら、登場人物それぞれの弱さを交えつつも温かみがあって、クスッと落ちもある。

  • 爆発的に面白いわけではありません。だって、ここに描かれているのは、後期高齢者となったおばあちゃんの日常。息子一家と同居する静子さんは、一見おっとりとした可愛らしい人。しかしその実を知れば、やるな婆ちゃんとニヤリ。何度かふきそうに笑いました。

    婆ちゃん、息子、嫁、孫娘の視点で。静子さんは、人の決めたことはそうでもないけど自分で決めたことは絶対に守る人。まったくぶれない。そんな静子さんのことを家族が認め、畏れ、敬意を払っているのがいい。年頃の孫娘が爪切りを借りにきて言葉を交わすシーンがとても好き。

    すっとぼけた雰囲気があるのに、ちょっぴり切ない。行ったことのないところに行ってみたいと思いました。

    女たらしも役に立つ。名言。浮かないときには缶ビール!

  • 75歳の静子おばあちゃんの日常。
    スポーツジムの水泳教室に通ったり目的は何であれパソコンを習ったりと、何ともパワフルな静子さん。若いっ。
    好きな事を見つけて挑戦している人は、年齢など関係なくとってもイキイキしている。離れ離れになりそうな家族を表に出ることなくそっと元に戻す技はやはり年の功なのか。
    彩ある人生を送る賢い静子さん。かっこいい。

  • 75歳の“フツウ”って、どんな感じなのだろう?
    息子夫婦と同居し、“居場所”としてフィットネスに通い、水泳もめきめき上達する。
    気に入らない事があると、他人に自分の仕業だとばれないよう、意趣返し。これ、ちょっと引く。
    同居している息子や孫のプライベートにも、何食わぬ顔で介入。
    凄いな~
    BBA恐るべし。
    しかし、ひそかに心を寄せた人の老いを目の当たりにして切ないのは年相応か。
    静子自身の日常プラス、静子の同居家族の日常が描かれる。
    興味深い。

  • 御年75歳。夫をなくし、三世代同居中の静子さんの日常です。
    自分で嫌だな、ひっかかるな、ということを、他人を傷つけることのない、いたずらっぽい方法で何とかしてしまう。人を嫌うのではなく、悲しく思う。その可愛らしさと優しさに気持ちがほっこりします。家族が静子さんに一目置くのも通り。こんなおばあちゃんがいたら誰もが好きになっちゃうでしょうね。そんな静子さんには想い人が。この年齢だからこそのロマンチックさ、現実の厳しさが二人のあいだにあります。恋人とも、友情とも違う。きっと痛い思いしかしないのに、思わずにいられない。それでも二人の時間をもってほしいと願わずにいられません。
    「もうきるわ」でも感じましたが、状況を詰めていって最後に出てくるたったひとつの言葉(この作品では葉書に青クレヨンでかかれた言葉)がとても効果的です。展開の全てをまとめあげるその一言がクライマックスそのもの。この作家さんならではですね。

  • 静子は75歳
    夫の十三を亡くしてから
    息子夫婦と暮らす。
    .
    この静子の行動力が素敵。
    フィットネスに行ったり
    若者とバーボンを飲んだり
    1人で町内のバス旅行行ったり。
    でもこの小説
    静子だけが面白いんじゃ無くて
    宇陀川家が面白いん。
    息子の愛一郎、嫁の薫子、孫のるか。
    それぞれの視点からの短編だけど
    前の前のやつが生きて来たりする。
    静子と大五郎の仲も羨ましい。
    ほっこりしたり、思わず吹き出したり。
    .
    井上荒野さん、こーいう類のはすごく好きです。

  • 楽しい本だった。静子というおばあちゃんをメインにした家族の話なのだけど、この静子さんがいい。自然体で勇気があって好奇心があって自分を持っていて。いくつになってもこんなふうでありたい。ペーソスもあるけど気持ちのいい読後感です。

  • さらっと読め楽しかった。
    静子さんが素敵すぎる!

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著者プロフィール

1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞しデビュー。2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞を受賞。08年『切羽へ』で第139回直木賞を受賞。11年『そこへ行くな』で第6回中央公論文芸賞を受賞。16年『赤へ』(祥伝社刊)で第29回柴田錬三郎賞を受賞。18年『その話は今日はやめておきましょう』で第35回織田作之助賞を受賞。

「2020年 『ママナラナイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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