おしまいの日 (中公文庫)

  • 中央公論新社 (2012年6月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784122056565

みんなの感想まとめ

独特な文体と緊張感のあるストーリー展開が印象的で、読者を引き込むホラー要素が際立っています。特に、助詞が少なく、昔の少女小説を思わせる表現が、主人公の異様さと相まって不気味な雰囲気を醸し出しています。...

感想・レビュー・書評

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  • 夫を愛しすぎて尽くしすぎて依存しすぎて壊れていく妻、そして夫は帰ってこない。
    一言でまとめるとそういうお話なのだけど、その壊れていく自分と正気である自分との共存過程が非常に怖い。
    妄想や幻聴に人はどうやってからめとられていくのかが、手に取るようにわかる。
    外側から見ていると明らかに「おかしい」思考過程。だけどその中にいるとその異常さは決して自覚されないものなのだろう。
    壊れていく三津子に気付かない夫の春さん、三津子を救おうとする友人久美。
    それは異常と正常、なのか。狂っているのは、壊れているのは、誰なのか。

    サスペンスホラー、というジャンルになるのだろう。じわじわと空気が薄くなっていくような怖さと苦しさの中、引きずりこまれないよう深呼吸しながら読む。
    これぞ新井素子、という文体。ハマれば癖になる。

  • 三津子と春さんどっちが狂ってるのか
    分からなくなってたけど結局どっちもどっちて
    感じの夫婦。三津子もウジウジしてるけど
    折れないし春さんも妻を蔑ろにしすぎて両者に
    イライラした。ミステリーってよりもじわじわ
    日常生活の歯車が噛み合わなくなっていく感じで
    ほんのり怖い。

  • 9月21日の日記のところで「ヒェ…」と鳥肌立ちました。助詞が少ない文体というか、その独特の雰囲気が昔の少女小説らしくて主人公が『おかしい』様子と相まって読んでいて何とも気持ち悪かったです!(←褒め言葉)
    途中の引きつけられる読み心地はまさにホラーだったので最後の着地がちょっと予想外な感じで私的には肩透かしくらったような印象でした。でも、春さんの『おかしさ』と結末の救いのなさはやはりホラーだなあとも思ったり。最後の最後まで久美さんが本当にお疲れ様でした…。

  • 絵に書いたような幸せな日々を送る専業主婦にやってきた「おしまいの日」のお話。


    なかなかゾクッとする話でした。
    リアルと夢と空想の区別がつかなくなっていく感じとかそれぞれの視点から描かれたエピソードが少しずつ食い違っている感じとか。
    ラストにしっかりしたオチが待ち受けているかと思いきや、個人的には少しばかり消化不良でした。思い切りだけが良すぎるんよ。ほんとうに。

  • 読点が多すぎる!不思議な文章だったので、読むのやめようかと思ったけど頑張って読んだ(日記の部分は途中飛ばしながら)

    現在進行形で夫の帰りが遅い(忠春ほど激務ではないけど)自分にとって、結構キツい内容だった。置かれてる環境は全然違うけど、なぜだか苦しくなった。

    完璧すぎる妻は息が詰まるってよく言うけど…本当かなぁ。「おしまいの日」にした理由が、夫とお腹の中の子2人を面倒見る(表現が難しい)のが大変だからって理由だったのは怖かった。

  • 読みやすい文章なのに、三回くらい読み直さないと自分なりの感想にたどり着けないかんじ。

    読み手の立場によってだいぶ感じかたが変わりそうだなあ。

    わたしが一番共感持てそうだったのはおせっかいの久美ちゃんで、三津子には入り込めなかった。

  • 読後感最高
    おせっかいくーみんは、当たっていた。
    読み手を巻き込んだ作品だと思った。おかしくなってるのはいったい誰だ。という問いに、読み手も参加している。読み手も、「誰」の1人に加えられている。そこに気づいたとき、ぞくぞくする。

    今日は早く仕事を終えて帰宅しよう。

  • 淡々と狂っていく主婦の狂気が迫り来る。

    怖かった。狂っていく主婦、しかも静かに。しかも幸せで幸せで幸せで仕方なくて狂っていく。新しい恐怖の始まり。

    幸せな生活で幸せすぎて、こんな幸せほかでは絶対ないから幸せでわたし幸せで、っていう狂気がものすごいです。

    どうなるんだろうラスト。。。

    って最後までドキドキした。いつか皆殺しみたいな極端な動きに出るんじゃないか、この幸せ主婦。と、とっても怖かった。幸せで、優しくて、いい人で、嫌なことなんで何一つなくて、心配ごとは主人が働きすぎで。っていう幸せな主婦が狂う。

    旦那、元気で留守がいい。

    とか言ってる人に、ホント。わかるそれ。とか思ってるわたしにはとてもじゃないが起こりえない生活ではあるけど、幸せすぎて狂ってくる人生もまた、あるかもしれないとふと思わされる一冊。

  • 再読 なんだかしょーもない女だなぁ、なんて思って読んでいたけどクミの言葉通り、おかしい、変の基準の曖昧さを読後に感じた。彼女のおかしさに気づかない夫 これこそ変。そんな体制の会社も変。と考えていくと彼女の言い分が全うな気がしてきて・・?

  • 17/04/05 (26)
    やー恐怖。でもこんな奥様いらっしゃるのでしょうね。好きすぎるってこわいなあ。やさしいようで全然やさしくなくて、つまりは興味関心がないていう、こんな旦那はいやだわなー。この旦那にしてこの妻あり、な感。

  • 専業主婦の三津子は多忙な夫・忠春に献身的に尽くす。
    夜遅くまで帰ってこない夫を待ちながら段々と壊れていく三津子を描いた物語。
    人間ホラーな雰囲気だったけれど、そんな要素は薄かった。

    三津子の日記をベースに話は進むが、日記は正常でない三津子の思考が溢れている。
    対して三津子や夫、三津子の友人視点となる部分は三津子の妄想とのギャップを描いた形式。

    相変わらず文章は癖があるし冗長であるが、世界の作り方、最後まで突き進む勢いは凄い。

    三津子とどこまでシンクロできるかが鍵。
    新井さんの文体は得意じゃないのでどうしても距離を置いて読んでしまった。

  • おしまいの日が訪れてしまった妻。仕事浸けで妻を顧みない毎日の夫。よかれと思ってやったことを迷惑だと思われた時、自分を受け入れられなかった時、自分を全否定された気がして精神的に壊れてしまうのかもしれない。途中。気持ちの悪い描写の部分は苦手。

  • ★購入済み★

  • 913.-ア

  • 句読点の使い方が苦手。
    話の内容も、もうひと段階何か起こるかと思ったが何もなく普通に終わっていった。
    サイコホラー感はだいぶ薄い。
    にゃおんも真実ははっきりとは描かれず、主人公のもう一つの人格の怖さが伝わらず。
    じわじわ系ではあるがうーーん。物足りなかった

  • ミステリーという感じではなかった。
    ミツコはやっぱり狂ってる。
    でも、旦那も嫌いだなw

  • 読んでる間自分もおかしくなりそうだった。

    にゃおん…

    むしろ幻猫であって欲しいわ。
    可哀想に。

    夫婦なのに互いに大事な事も感情を剥き出したり言えない関係。

    それはどっちも病むわ。

  • 複雑。
    いろいろ。
    思いに嘘はない。

  • 読むのが辛かった。
    行き場のない主張を持て余し、静かに狂っていく…
    こういう女性身近にいるよなぁと思ってしまった。

    不快指数が上がるとページを繰る手も早くなり、
    どんどん物語にのめり込んだ。
    文体は苦手。
    ラストは予想できたが面白い。

  • 図書館で見かけて読んでみた。多忙な旦那さんの帰りを待つ異常に献身的(書かれた1992年当時はふつう?)な専業主婦の話。ちょっとホラー。旦那さんがずっと苦手。終わり方は好きだけど、長いわりにちょっと物足りない。もっと、もっと色々聞きたい!三津子が好きだし、久美も好きだった。あ、出てくる男の人は全員嫌いかも。秋川ってひとも久美の旦那も。猫とのことと、葉書を読むところがとくに好きだった。おしまいの日を迎えられてよかったね、三津子。モヤモヤ。そして、あとがきが1番ぶっ飛んでた。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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