怪異考/化物の進化 - 寺田寅彦随筆選集 (中公文庫 て 8-2)

著者 :
制作 : 千葉 俊二/細川 光洋 
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 107
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056848

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • お化け、化け物の類への好奇心が、科学を学ぶ動機になってきた、と寅彦はいう。
    科学万能主義に陥らずに世界と向き合おうとする姿勢が印象的だった。
    もっとも、こちらが本書の「科学的説明」(もちろん、数十年前のではあるが)についていける理系的素養がない。
    きっとこの本の本当の面白さは味わえていないのだろうなあ、と思う。
    できれば、解説は文学の人ではなく、科学史にも明るい理系の人だとうれしい。

    それとは別に、老境に差し掛かった寅彦が、昔のことを思い出しているところは、失われた時代への憧れを呼び起こす。
    「追憶の冬夜」にある、「カアチカアチ」という遊びなどは、私自身は遊んだこともないものだけれど、何か懐かしい感じがする。

  • 読了不可

  • しれっと面白い。
    飄々とした文体に騙されがちだが、奥深い。

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著者プロフィール

1878–1935
東京に生まれ、高知県にて育つ。
東京帝国大学物理学科卒業。同大学教授を務め、理化学研究所の研究員としても活躍する。
「どんぐり」に登場する夏子と1897年に結婚。
物理学の研究者でありながら、随筆や俳句に秀でた文学者でもあり、「枯れ菊の影」「ラジオ雑感」など多くの名筆を残している。

「2021年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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