数学受験術指南 (中公文庫 も 32-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.71
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本棚登録 : 205
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056893

感想・レビュー・書評

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  • 肩の力が抜けたエッセイのような本。文体が面白いが、書かれていることは何十年たっても色あせない本質的なことが多く、長らく読み継がれているのも納得。文章術としても参考になる部分は多いのではないだろうか。

  • 3.1

  • 小学生の子供に算数を教える材料になれば。。。と思って読んでみるが、当然ながらさすがに算数のレベルの話は全くない。

    著者の生徒、学生への愛情は感じられる。ただ、解説にはそうではないとあったが、それなり以上に数学が得意な受験生に、より高みを目指すことを指南する内容に感じられた。
    それでも、自分が高校生の頃に本書を読んでいればもっと数学を楽しめたかもしれない、という気持ちもする。

    ・数学はゲームのようなもので、ゲームとして問題解きに興じているうち、大切なものが身についてくる
    ・数学はもっと多様になるべきで、工学部の技術者が考える数学像、経済学部や生物学者の考える数学像、それらが入り混じるものとして、現代の数学はあるべきだろう
    という視点は子供にも伝えてあげたい

  • ざっと流し読み。
    近頃受験制度が各方面の利権をめぐってしっちゃかめっちゃかの様相を呈しているけれど、
    本書を読むかぎりでの受験数学をめぐる「採点倫理」が今もなお残っているとすれば、それを民間に託すなどもってのほかだと思えてくる。

    これはこれで、ひとつのニッチな文化でさえあるようだ。採点という文化。何点与えるか、減点するか、そんなことで喧々諤々する、下世話でいてけっこう大切な文化。

    消しゴムで消した跡をすかし見ようとする採点者がいたというエピソードには、胸に迫るものがあった。そこまでして、受験者の頭の中をのぞき見ようとする執念とはいかに。

  • タイトルよりは人生論として読んだ。数学受験のテクニックというよりは、心構えを説いている本。

著者プロフィール

1928年東京生まれ。数学者。東京大学数学科を卒業。京都大学教養部で教鞭を執り、民間の数学教育運動にも参画した。京都大学名誉教授。数学科関係の主な著書として『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『微積分の意味』(日本評論社)、エッセイ・自伝に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)『自由を生きる』(東京新聞出版局)ほか多数。2010年7月逝去。

「2021年 『悩んでなんぼの青春よ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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