青蛙堂鬼談 - 岡本綺堂読物集二 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 163
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057104

作品紹介・あらすじ

夜ごと人間の血を舐る一本足の美女、蝦蟇に祈祷をするうら若き妻、井戸の底にひそむ美少年、そして夜店で買った目隠しされた猿の面をめぐる怪異-。ひとところに集められた男女が披露する百物語形式の怪談十二篇に、附録として単行本未収載の短篇二篇を添える。

感想・レビュー・書評

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  • 一言でいうと、やはり、「語りの妙」。
    題名にもなっている「青蛙堂」の由来が中国の志怪小説によるという。それがまた、単なる翻案ではなく、オリジナリティにあふれ、とてもおもしろい。読んでいると、ついつい先が読みたくなる。
    印象に残ったのは「一本足の女」「笛塚」「龍馬の池」。
    綺堂の作る小説は、(元々の話)→作品(語り手による語りの構造、内容)→上演劇(の台本)というサイクルの中にあり、まさに「談」なのだ!

  • 青蛙堂に招かれた客が語る怪異譚。
    登場する男女の語り言葉の旧さや品の良さが話の内容をただ怖いだけのものにしておらず深みを出していました。
    何の因果もなく祟られる『猿の眼』は異質で本当に怖かったです。

  • ひっそりとした恐怖と不可思議が存分に感じられる怪談集。恐ろしい因縁のあるもの、その逆にはっきりとした因縁のわからないもの、いろいろありますが。どれにもぐぐっと惹き込まれます。
    お気に入りは「清水の井」。怖くもあるけれど、ひどく幻想的でなんとも美しく思えた物語でもありました。
    一番恐ろしく思えたのは「猿の眼」。これははっきりとした因縁の物語がわからないだけになお恐ろしいです。何が起こっていたのか結局わからないところも、また。

  • 「青蛙堂」に招かれた客人たちが、百物語のように次々と怪談奇談を語っていく展開。
    レトロな文体が味わい深く、この不思議な物語にすごく合っていて雰囲気出しています。
    本書は“岡本綺堂読物集“の二弾だったようで、一弾の「三浦老人昔話」も読みたくなりました。

  • 大正時代に流行った怪談会。その体裁をとった十二篇の怪談と、付録として単行本未収録の短編二篇。
    冒頭の導入がとても好きで何度も読み返してる「青蛙堂鬼談」。既に別の本を持ってますが、おまけ2篇目当てで購入。

  • 聊斎志異に似た雰囲気の話だった。怪談や怪異はその事象だけでなく、その背景や空気感に宿るので、旧かな使いも含め雰囲気抜群でした。一本足の女と、笛塚の話が好きです。

  • 青蛙神、一本足の女、窯変、清水の井、龍馬の池が面白かった。
    物語の中で物語られる因縁系が好きなのかも。
    小夜の中山夜啼石は、何処かで見たことある。有名な話なのかな。

  • 怪談話だけれど、そんなに怖い話でもないのでスラスラ読める。(基本的に怖い話は苦手)
    猿の面の話は不気味だった。

  • 嗚呼、私怪談会に呼ばれても持ちネタないなぁ(溜息)、と残念に思う程素晴らしく素敵な話の数々。
    江戸時代にして、「残穢」みたいな土地の記憶やら、それを辿っていったりだとか。
    そして安房が舞台!ちょっと主人最低だな、と思いつつ、屍鬼か白暮か、といった趣。
    ふとした瞬間に陥りそうな狂った感覚が自然で。
    うーん、最近読んだ中で一番で、本当綺堂すごいなぁ、と感心。

  • 「清水の井」や「一本足の女」のような妖しい美青年、美女が登場する話が特に良かった 怪談でありながら映像を思い浮かべると少しコミカルな雰囲気もある「蟹」も面白い 解題で紹介されていた綺堂が小説の着想を得たとされる中国の怪談群を読んでみたくなった

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著者プロフィール

岡本綺堂

一八七二年(明治五)東京生まれ。本名は敬二。元御家人で英国公使館書記の息子として育ち、「東京日日新聞」の見習記者となる。その後さまざまな新聞の劇評を書き、戯曲を執筆。大正時代に入り劇作と著作に専念するようになり、名実ともに新歌舞伎の作者として認められるようになる。一九一七年(大正六)より「文藝倶楽部」に連載を開始した「半七捕物帳」が、江戸情緒あふれる探偵物として大衆の人気を博した。代表作に戯曲『修禅寺物語』『鳥辺山心中』『番町皿屋敷』、小説『三浦老人昔話』『青蛙堂鬼談』『半七捕物帳』など多数。一九三九年(昭和十四)逝去。

「2019年 『玉藻の前』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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