「靖国」という悩み 昭和史の大河を往く 1 (中公文庫)

  • 中央公論新社 (2013年4月23日発売)
3.75
  • (1)
  • (10)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 64
感想 : 5
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784122057852

みんなの感想まとめ

事実に基づいた真面目な論考が展開される本書は、靖国神社に対する日本人の意識や参拝の意味を深く考察しています。特に、小泉元総理の「可視史観」や、安易なナショナリズムに流される現代の風潮に警鐘を鳴らし、政...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一番の「悩み」は、本書のように事実に基づいた真面目な論考に触れず、小泉元総理のような「可視史観」、あるいはただ中韓に対する安っぽいショーヴィニズムから参拝を肯定する日本人が、大勢現れていることなんだろうなぁ……。本書で検証されている事実を踏まえた上でも、中・韓・米に対し申し訳の立つ参拝のロジックは建てられそうなものなのに、なぜ政治家たちは「個人的な問題」「他国に文句を言われることではない」とバカの一つ覚えで唱え続けるのだろうか。不思議でならない。

  • 14柱の合祀を決断した松平宮司の「正式な終戦はサンフランシスコ平和条約調印時だから、東京裁判は戦時中の出来事になり、処刑された方と戦死者は同じ」(要旨)という理屈が印象的。

  • 文章は難しくないけど、読むのはしんどいかもしれない。だけど、読まなければいけない。知らなければいけない。何より、考えなければいけない。

  • 靖国神社はA級戦犯を合祀するとかしないという問題ではなく、旧体制肯定(遊就館に展示されているような)の思想運動だと言う点に問題がある。

  • 主に小泉元首相の靖国参拝に関して批判的な見解を整理したもの。
    (平成18年当時に雑誌等に連載されたものを纏めたもの)
    現在もそうだが賛否の論点が嚙みあっていないところを如何に解くのか。
    冷静に且つ客観的に論点を整理していけば自ずと道筋を立てることができるのではないか。
    靖国の問題は対アジア諸国だけでなく日本自身にとっても問題を先送りすべきではないと思う。

    最後に著者と半藤一利との対談(「昭和史を再考する」)が含まれているが、昭和まで続く”薩長”政治を批判的に捉える考察として興味深い。
    例えば、陸軍、海軍のお偉方が圧倒的に薩長閥で固められていたとする実証。また、陸軍では長州閥に批判的な陸軍の若手が成績至上主義を導いた。

全5件中 1 - 5件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

保阪正康……昭和史の実証的研究を志し、延べ4000人もの関係者を取材してその肉声を記録してきたノンフィクション作家。1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒業。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。個人誌『昭和史講座』を中心とする一連の研究で第52回菊池寛賞を受賞。『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)で第30回和辻哲郎文化賞を受賞。『昭和史 七つの謎』(講談社文庫)、『あの戦争は何だったのか』(新潮新書)、『東條英機と天皇の時代(上下)』(文春文庫)、『昭和陸軍の研究(上下)』(朝日選書) 、『近代日本の地下水脈』(文春新書)、『松本清張の昭和史』(中央公論新社)ほか著書多数。

「2024年 『未来への遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

保阪正康の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×