皇国の守護者1 - 反逆の戦場 (中公文庫 さ 60-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057913

作品紹介・あらすじ

氷雪舞う皇国北端の地に、鋼鉄の奔流が押し寄せた。圧倒的軍事力を誇る帝国軍怒涛の進撃に、皇国軍は為す術もなく潰走する。殿軍を担う兵站将校・新城直衛中尉は、死力を尽くして猛攻に立ち向かうが-!?真の「救国の英雄」の意義を問う大河戦記、開幕!書き下ろし短篇「観光資源」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • ずいぶん前に漫画を1巻だけ読んだことがあり、ずっと気になっていた作品でした。
    今回書店で文庫本を見かけたのも縁と思って手に取りました。

    良くも悪くも、旧日本帝国軍の「臨機応変に対応できない(ある意味で無能な)上層部を、現場の優秀な下士官がフォローする」というあり様を賛美する雰囲気がないわけではありませんが、自分の部隊からの死傷者を限りなく少なくすることが部隊を率いる者としての価値だ、と信じて時には非人道的な行為(住民を謀略によって避難させ、その村を焼き払ったり井戸に毒を入れたりする)も行いますが、それがどれほどの「悪」なのか、ふとしたときに住民や部下に見せる優しさがどれほどの「偽善」なのか、ということを痛烈に自覚し、自己嫌悪を抱きながらも奮戦する主人公の姿は潔く、美しくも見えます。
    圧倒的な武力を有する<帝国>の侵略をうけた<皇国>の兵として、撤退戦の殿軍をつとめる彼らが、この後どのような苦境に立たされ、またどのように克服してゆくのか、続きが気になります。

  • 最初は物語の背景がよくわからず、とまどい感がありましたが、なるほどこういう設定かぁ、と理解してからは面白い、一気読みです。

  • 緻密に練られた設定が凄すぎる。物語が表層だけで、その後ろに積み上げられた歴史までが、綿密に考えられてます。西洋と東洋の独特な雰囲気を残した空想の世界は、まるで世界史を読んでいるかのようでした。

  • タイトルからして大東亜戦争前の日本を舞台にしたお話かと予想していたのだが、架空の世界での戦争もので、龍とかも出てきて噴飯ものだと思ったが、銀河英雄伝説っぽいストーリーラインで、読んでいて面白い。次の巻も読むかも。

  • シーリーズ9巻まで楽しく読めた。
    4巻位までが一番好き。

  • 帝国軍が押し寄せて、負け戦の皇国軍。

    何とかして皇国軍の大隊の所へ戻ろうとするも、上にたつ人が次々に戦死していき、新城が隊の隊長になる。

    短編も入っていて、短編の方は、この戦いから数十年後の話。

    長編の最初にこの短編を持ってきたということは、この話は、新城が皇国の英雄となっていく話になっていくと思います。

    所々に図とか絵とかで説明も入り、細かいところまで考えてあるのだなぁ。と思いました。

  • 小説

  • 漫画版から入りました。面白いのはわかってたけど面白い。
    文章だと何でもないところなのに漫画版の絵とか台詞が急に想起されて、その不意打ちに頭抱えて立ち止まることがたびたびあって、他の小説読んでて滅多にないことなのでそれも面白かった。新城の大協約講義、中級だったのか……とか

  • 短編とはいえ未読作品がついている以上、購入を見送れずw
    そして、書けるんなら長編書けよ!続き書けよ!年1くらい新刊出せよ!
    と叫ばずには居られないw

  • 貧乏くじを引かずにはいられない。
    その上で、生き残ることをあきらめない。
    指揮官になってしまったのだしね。

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著者プロフィール

佐藤大輔
1964年4月、石川県生まれ。ゲームデザイナーを経て作家となる。戦略シミュレーション小説に独自の世界を切り開き、ミリタリーSFなどでも活躍。著書に『征途』、「レッドサンブラッククロス」シリーズ、「皇国の守護者」シリーズ、「地球連邦の興亡」シリーズ、「エルフと戦車と僕の毎日」シリーズ、『帝国宇宙軍』など多数、コミック原作に「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」ほかがある。2017年3月、死去。

「2023年 『凶鳥〈フッケバイン〉/黙示の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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