草原の風(中) (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.88
  • (10)
  • (24)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 141
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058521

作品紹介・あらすじ

王莽の暴政に耐えかねた兄とともに挙兵した劉秀。次兄、姉ら、肉親を喪いながらも、官軍との熾烈な戦いを重ねる。鮮やかな戦いぶりと、その叡智に引き寄せられるように、劉秀のまわりには多くの武将、知将が集まり始め…。古代中国の精華・後漢を建国した名君、光武帝・劉秀の天下統一の戦いの日々を描く!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 劉秀が才覚は判断の速さに現わる。革命軍の重鎮として王莽軍を攻めたりし時、長兄が不敬罪とて誅せられ、直ちに更始帝・朱鮪・李軼らに謝罪したるは、「先んずれば人を制す」の典型たり。宋子県の耿純(耿伯山)曰く「劉文叔は劉邦・項羽を合わせたるが如し」は、蓋し名言なり。

  • たとえば皇帝の位に昇った者がみる光景は、みわたすかぎりくさしかない原、というようなものではあるまいか。草が人民であれば、木は臣下である。木が喬くなり、生い茂れば、皇帝の視界はせばまり、天からの光もとどかなくなる。それゆえ皇帝はかならず草原をみる高さにいなければならない。
    いま、草原に風が吹いている。
    その風は天が吹かせているようにおもわれるが、もしかすると草が風を起こしているのかもしれない。

  • 挙兵以後兄や姉を殺され、戦場に身を置く劉秀。特に長兄劉縯が討たれる場面は驚きました。
    苦難と波乱の巻です。登場人物も増え、地名もたくさん出てくるため関係が分かりにくくはありますが、彼を慕う人達とこれからどう漢王朝を再興していくのか楽しみです。

  • 光武帝の話。おもしろい。

  • 本筋からの脱線が多く、また故事成語の解説についてもちょっとくどい気がする。

  • 10年~50年頃の後漢時代の中国。三国志の約200年前。劉邦の子孫で劉秀という人物が、後漢王朝の光武帝となるまでを描いた作品。劉氏一族の一人とは言っても田舎出身の田畑を耕していた平凡な男であったが、叔父や親戚やまたその周りの人達から人格や秘められた偉才をかわれ、その期待を裏切らずに王朝を築いていく。仁徳、威徳は人を集め助けていくものなのだと納得させられる。従僕の伋が思い出を語る部分は涙必至。

  • 突然、といって良いくらい、急に戦乱の中心に主人公が入ってきます。
    文中にもありますが、戦場に出てからの主人公は上巻とは正確がまるっきり別人です。
    物語は、期間的にも、人物群像的にも似ているのか、楚漢軍記の状況と照らし合わせて説明されることが多く、内容が分かりやすくなっています。
    (つまり、項羽と劉邦を知らないと、少し分かりづらいかも。)

    どのような形で大団円となるのか、下巻も期待です。

  • 上巻と比較すると、戦闘場面や登場人物が多い。

全8件中 1 - 8件を表示

プロフィール

1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『呉越春秋 湖底の城』など多数。また『風は山河より』など日本の歴史に題材をとった作品もある。

草原の風(中) (中公文庫)のその他の作品

草原の風(中) (中公文庫) Kindle版 草原の風(中) (中公文庫) 宮城谷昌光

宮城谷昌光の作品

草原の風(中) (中公文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする