- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122058521
作品紹介・あらすじ
王莽の暴政に耐えかねた兄とともに挙兵した劉秀。次兄、姉ら、肉親を喪いながらも、官軍との熾烈な戦いを重ねる。鮮やかな戦いぶりと、その叡智に引き寄せられるように、劉秀のまわりには多くの武将、知将が集まり始め…。古代中国の精華・後漢を建国した名君、光武帝・劉秀の天下統一の戦いの日々を描く!
感想・レビュー・書評
-
劉秀最大の危機に遭うも、不思議な力で解決するような所もあり、なんとも言えない。
不思議な力は周までしか通用しないんじゃないのか。後漢も入るのか。そうかそうか……詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中巻は戦争です。その最中に多くの家族や仲間を失いながらも、仲間内での闘争を避けるために頭を下げ続ける劉邦。
エンターテイメント小説ではないので、英雄が出て、さっと解決!にはならないんですよね。いろいろな苦難を越えて、ついに劉邦の時代が来る??
陰麗華との話の盛り上がりを期待していましたが、そこはないのね〜笑
宮城谷氏の色っぽい筆をたのしみにしている身としては、ちょっと残念。
劉邦にはエロティックな要素は不要ということでしょうか。 -
前巻では悩める青年だった劉文叔。その彼が戦いに身を投じていくうちに、有徳の名将へと変貌していくさまには驚きを禁じえない。何が彼を変えさせたのだろうか? 本巻は劉文叔覚醒の物語と言える。
「そもそも民に怨まれる者は、天に棄てられ、民に慕われる者は、天に助けられる。大きな事業を興すには、かならず下は民心に順い、上は天意に合わなければならない。そうであれば、大功はすなわち成る」『明暗の戦場』より。
「もしも強大であること、勇敢であることを誇り、心のおもむくままにやりたいことをやれば、たとえ天下を得ても、かならずそれを失うであろう。」
『明暗の戦場』より。
「すべきことがないと、よけいなことを考えるようになるのが、人の悪癖である。」『明暗の戦場』より。
「革命という大業において、最初に立つ者は斃れる。二番目も成功はむずかしい。三番目に立てばよい」『昆陽の戦い』より。
「常識とは、大いなる虚である。虚を衝けば活路が開ける」『王莽の死』より。
「千人にひとり、あるいは万人にひとりといわれる人は、他人には見えぬ深淵を飛び超えて、むこうのほとりに立つことをする。」『王莽の死』より。
「人とは、変わるものであり、その人の過去を知っている者が、現在のその人をみてがっかりする場合はすくなくない。」『北へ━━』より。
「人の精神の成長は、片言隻語でわかる。」『北へ━━』より。
「━━もっとも危険であることは、もっとも安全であることへの近道ではないか。」『白衣の老人』より。
「━━戦いとは、相手の心を打つことだ。」『白衣の老人』より。
「━━威張っただけ、人は隙が大きくなり、視界が狭くなる。」『白衣の老人』より。 -
感想は上巻にまとめて
-
下巻が楽しみ
-
たとえば皇帝の位に昇った者がみる光景は、みわたすかぎりくさしかない原、というようなものではあるまいか。草が人民であれば、木は臣下である。木が喬くなり、生い茂れば、皇帝の視界はせばまり、天からの光もとどかなくなる。それゆえ皇帝はかならず草原をみる高さにいなければならない。
いま、草原に風が吹いている。
その風は天が吹かせているようにおもわれるが、もしかすると草が風を起こしているのかもしれない。 -
光武帝の話。おもしろい。
-
10年~50年頃の後漢時代の中国。三国志の約200年前。劉邦の子孫で劉秀という人物が、後漢王朝の光武帝となるまでを描いた作品。劉氏一族の一人とは言っても田舎出身の田畑を耕していた平凡な男であったが、叔父や親戚やまたその周りの人達から人格や秘められた偉才をかわれ、その期待を裏切らずに王朝を築いていく。仁徳、威徳は人を集め助けていくものなのだと納得させられる。従僕の伋が思い出を語る部分は涙必至。
-
突然、といって良いくらい、急に戦乱の中心に主人公が入ってきます。
文中にもありますが、戦場に出てからの主人公は上巻とは正確がまるっきり別人です。
物語は、期間的にも、人物群像的にも似ているのか、楚漢軍記の状況と照らし合わせて説明されることが多く、内容が分かりやすくなっています。
(つまり、項羽と劉邦を知らないと、少し分かりづらいかも。)
どのような形で大団円となるのか、下巻も期待です。 -
上巻と比較すると、戦闘場面や登場人物が多い。