草原の風(下) (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 138
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058606

作品紹介・あらすじ

幾多の困難な戦いにおいても、劉秀の周りには、磁力に引き寄せられるように名将が集まり、天下統一をたすけてゆく。臣下への思いやりを忘れず、民に寄り添った名君・光武帝。最も平凡に見えて最も非凡な天下統一の物語、全三巻堂々完結。

感想・レビュー・書評

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  • 兄二人と姉の犠牲の下、革命遂に成りにけり。劉文叔は病没せし馮異、暗殺されし岑彭・来歙などを失ひしも、陰麗華を皇后に立て、子種に恵まるる。一つ口惜しきことは、郭貴人の廃位たり。陰麗華即位の前に、形のみ郭貴人をして即位せしむるは、これ王道に非ず、非道なり。貧賤の交わりは忘るべからず、糟糠の妻は堂より下さず。我が身も実践すべし。明日は糟糠の妻を名店に連れていかむ。

  • 謙虚で人に優しい青年が、様々なことを人や天地から学びながら成長し、人望を集めて出世していく物語。宮城谷さんの作品はだいたいそんな流れ。どの人物もだいたいそんな感じだけれども、それが好きでたまらない。どんな人物と出会わせてくれるのか?というのが楽しみで、つい読んでしまう。この作品の劉秀もとても魅力的な人物。農作業に造詣が深く土と共にあるような素朴な性質なのに、戦場ではとても強い。人に好かれ、人が集まり、危機に陥りつつも人徳によって助けられて、押し上げられて将軍になり王になり、光武帝になる。いいなあこういう人。こういう英雄になりたい。そういう夢の物語が見られるから、好き。

  • 易に、亢龍悔いあり、とある。富貴は無限ではない。度をこした奢りは、人々の目ざわりであり耳ざわりとなり、謗られることになる。
    常識とは、大いなる虚である。虚を衝けば活路が開ける。
    疾風にして勁草を知る

  • ついに後漢王朝を興した劉秀ですが、この巻の後半、端折った感があり残念です。長年共に戦ってきた将が暗殺、あるいは病没しているのにさらっと触れただけ。もっと細かく書いてほしかったですね。

  • 光武帝の天下統一。覇道ではない王道ここにきわまり。

  • 上・中巻と、なかなか集中して読めなかったが、下巻になって劉秀がのぞまない側室を娶る段になって、ようやく少しは劉秀の心の苦さに感情移入できた。
    それでも、劉秀があまりに戦に勁く、その人柄があまりに素晴らしすぎるので、いいかげん飽きる。

  • 10年~50年頃の後漢時代の中国。三国志の約200年前。劉邦の子孫で劉秀という人物が、後漢王朝の光武帝となるまでを描いた作品。劉氏一族の一人とは言っても田舎出身の田畑を耕していた平凡な男であったが、叔父や親戚やまたその周りの人達から人格や秘められた偉才をかわれ、その期待を裏切らずに王朝を築いていく。仁徳、威徳は人を集め助けていくものなのだと納得させられる。従僕の伋が思い出を語る部分は涙必至。

  • 光武帝・劉秀のお話。

    あまり知らない年代ながら、新聞連載中に読んでおもしろかったので文庫になってから購入。
    予想通りおもしろかったので一気に3巻読めた。
    最後の方は駆け足で終わってしまった感があって、もう1冊分くらいあっても良かったかなーと思う。

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プロフィール

1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『呉越春秋 湖底の城』など多数。また『風は山河より』など日本の歴史に題材をとった作品もある。

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