針がとぶ - Goodbye Porkpie Hat (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 649
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058712

感想・レビュー・書評

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  • 部屋の掃除

  • 何度も読みたくなるなぁ。
    私は本当に吉田さんの本が好きだ。

    言葉の選び方とか、言い回しとか。
    ほんのりあたたかくて、ほんのりさびしい。

    物語の美しさを感じるのだよなぁ。

    「たぶんこの世は運命さえ手なずけてしまえば、あとはどうにでもなる。手なずけられればの話。」
    「すべてを望んではならない。そうだとも。すべてを望んではならない。あらゆる百科事典は、その冒頭に、この一行こそ刻むべきではないか─。」
    「満腹のとき、人は誰でも少しばかり優しくなっている。」
    「あのね、もうずっと冒険なんです、わたし。だからいまここにいるんだし」
    残しておきたい言葉たち。

    そっと重なり合っている物語たち。
    寒いが、なにやらあたたかい。
    その一言が全体を包んでいるように思える。

  • 日々の生活を虫眼鏡で見たような気分。
    悲しいことや嫌なことがあったとしても、生きるために必要な物や行動ひとつひとつが粋だな、と思えた。
    予定のあまり詰まっていない、のんびりとした旅のお供にぴったりな一冊。
    2014/10/7

  • 浮遊感と現実感がないまぜになって、心地よく没入できる。 はっとする言葉がたくさんあった。

  • 掴めそうで掴めないふわふわ漂いながらもそこにある、不思議な連作たち

  • フィクションとノンフィクションのからまり。無論それらはすべてフィクションなんだけれど、「そいつがフィクションであるかどうか誰にも判断できん」のだし、「ないもの」はクラフト・エヴィング商會の専売特許でもあるんだったそういえば。

  • さすがクラフトエヴィングな装丁。
    各章の紋章が何気なく華を添えている
    ふわふわしながら読んでたら時々「針がと」んでる瞬間に出くわしたり、頭の中でひとつの物語になるようなならないような。
    電車の中でつり革に物を干したり林檎かじったりする女性がなんだかとっても素敵。
    どうしたらあんなに繊細で温かい文章が書けるのだろう、一字一句噛み締めて読みたい本。

    函 = 未来に向けて

  • 行ったこともない場所、見たこともない風景、会ったこともない人、経験したことのない出来事、ふれたことのない物、なのになんとなく懐かしさをおぼえます。この感覚は、クラフト・エヴィング商会および吉田篤弘氏の作品に共通するところですネ。ここに描かれた7つの物語でも、とくに劇的なことが起こるわけではありません。でも、読んでいて心地良いのです。それぞれのお話が少しずつ重なって静かに響きあい、やわらかな余韻に浸ることができました。夢見心地でノスタルジックな旅をお望みの方は、ぜひご一読を。

  • ロマンチックで非現実的な、「あったらいいな」な話を詰めた短編連作。

    一人のご婦人の半生を、時間と視点を入れ違えながら。本人にも見えていない周辺的な事情も混ぜて語られていきます。

    よくある日常に陥りこまず、行ってみたい・やってみたい冒険に、連れて行かれます。

    サラッと読めて、読後感もいい。

    休みの日にコーヒー飲みながら読みたい本というか。
    行き場を決めずに乗った電車の中で読みたい本というか。

  • 各短編の読後の感じがなんとも心地よい。

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著者プロフィール

吉田篤弘

1962年東京生まれ。小説を執筆するかたわら、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作と装幀の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『金曜日の本』『京都で考えた』『あること、ないこと』など著書多数。

「2019年 『天使も怪物も眠る夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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