- Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122058910
作品紹介・あらすじ
内外で活躍している日本人ピアニスト一〇人。彼らと語り合う至福のとき。同業者ならではの共感と切り込みで、互いの共通項、相違点を炙りだしていく。同じ現場を知る者だからこそ見えてくる真実がある。小山実稚恵、海老彰子、花房晴美、柳川守、練木繁夫ら登場。
感想・レビュー・書評
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ピアニスト青柳いづみこによる、ピアニストとの対談をもとにしたエッセイ。
同業者が同業者を語るというのは、ちょっとなくてそれだけで新鮮。
かっちりツボをついてきてくれてるのが、心地よかった。
ピアニストを<蛮族>といったのは中村紘子氏だったが、それはやっぱりあたっているなと思った。
まぁ、とにかくがむしゃらに突き進んでいく力こそがプロの最低条件なのだろう。
と、音楽への真摯な気持ちが、恐ろしく共通していて…。
むしろ、いやがおうでも畏怖の気持ちを抱かせ、持続させている、クラッシック音楽というものの力を、見せつけられた気がする。
クラッシックのもつテンプレートの普遍性というのは、あまりにも偉大だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
141007
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青柳先生の10人の日本人ピアニストへのインタビュー集。同志的な話がメインかと思ったが、一ファンとしての視点からインタビューしている模様。あまり技術的な話は出てこない。
海外に修行する点は共通するが、大学生くらいまでの人生のあゆみかたは結構ばらばらだということが面白かった。こういう人たちは一言、天才でひとからげにされるものとばかり思っていたが、ややそうではないことを理解(天才に違いはないが)。
著者の語り口は非常に読みやすく、またほどよくマニアックなので楽しみ。次もまた読みたい。