我が偏愛のピアニスト (中公文庫 あ 64-6)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058910

作品紹介・あらすじ

内外で活躍している日本人ピアニスト一〇人。彼らと語り合う至福のとき。同業者ならではの共感と切り込みで、互いの共通項、相違点を炙りだしていく。同じ現場を知る者だからこそ見えてくる真実がある。小山実稚恵、海老彰子、花房晴美、柳川守、練木繁夫ら登場。

感想・レビュー・書評

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  •  ピアニスト青柳いづみこによる、ピアニストとの対談をもとにしたエッセイ。

     同業者が同業者を語るというのは、ちょっとなくてそれだけで新鮮。
     かっちりツボをついてきてくれてるのが、心地よかった。

     ピアニストを<蛮族>といったのは中村紘子氏だったが、それはやっぱりあたっているなと思った。
     まぁ、とにかくがむしゃらに突き進んでいく力こそがプロの最低条件なのだろう。

     と、音楽への真摯な気持ちが、恐ろしく共通していて…。
     むしろ、いやがおうでも畏怖の気持ちを抱かせ、持続させている、クラッシック音楽というものの力を、見せつけられた気がする。
     クラッシックのもつテンプレートの普遍性というのは、あまりにも偉大だ。

  • 著者の愛するピアニストとの対談のエッセイ集である。
    色々な方のピアニストとしての人生、考え方などが多くかかれており、これまた面白いし、ためになる。

  • 141007

  •  青柳先生の10人の日本人ピアニストへのインタビュー集。同志的な話がメインかと思ったが、一ファンとしての視点からインタビューしている模様。あまり技術的な話は出てこない。
     海外に修行する点は共通するが、大学生くらいまでの人生のあゆみかたは結構ばらばらだということが面白かった。こういう人たちは一言、天才でひとからげにされるものとばかり思っていたが、ややそうではないことを理解(天才に違いはないが)。
     著者の語り口は非常に読みやすく、またほどよくマニアックなので楽しみ。次もまた読みたい。

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著者プロフィール

ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院卒。東京藝術大学大学院博士課程修了。学術博士。武満徹、矢代秋雄、八村義夫作品を集めたリサイタル『残酷なやさしさ』により平成元年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を兼ねる存在として注目を集め、安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞、『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、CD『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ音楽賞。2020年、浜離宮朝日ホールにて演奏生活40周年記念公演を開催。テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK Eテレ『らららクラシック』、『ラ・フォル・ジュルネ音楽祭』『東京・春・音楽祭』等にも出演。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事、養父市芸術監督。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。

「2023年 『安川加壽子の発表会アルバム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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