小児がん外科医 - 君たちが教えてくれたこと (中公文庫 ま 45-1)
- 中央公論新社 (2014年1月23日発売)
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感想 : 4件
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- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122058941
感想・レビュー・書評
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この本に出会えてよかったなと心から思えることは少ないと思うが、私の短い人生の中で間違いなく、そう思えた本のうちのひとつである。
命に対する向き合い方、それは死に対する向き合い方と同義であるのかもしれないと思った。
これを考えることをやめてしまうことは簡単である。まして自分や周りの人間など、身近に死や生が実感として存在していない場合、考えようと思うことすらないかもしれない。
けれど、本書の中に出てくる私よりもずっと小さい子供たちと、その家族は、徹底的にこの試練、難関を突きつけられて、それを自分たちなりに乗り越えていこうとしなくてはならなかった。その苦悶する姿、そして自分達の答えを見つけた姿はかなり感慨深く思われ、読んでいる最中何度も目に涙が浮かんだ。
そして、この家族と子供たちとともに、その一員となって一緒に苦しみ、一緒に考えて道を示し、一緒に幸せを共有する。そんな「小児がん外科医」という職業は本当に苛酷ながらも、素敵な職業であるなと思った。医師とはこうあるべきなのだろう。見習いたいと強く思った。
筆者の意図からも、一人の読者としても、この本が世の中の様々な人々の手に渡り、読まれて継がれていくことを強く願う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間の業に触れる仕事こそ、他の何によっても代替できない。