ミクロコスモスII - 耳のための、小さな革命 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 38
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122059269

作品紹介・あらすじ

思考の主調音が定まった幼き日。裸の眼をもってものを見たいと繰り返した旅。科学に暴力的なものをかぎ分け、知性の向かうべき方向を見いだした大学時代…。来たるべき知の姿が、自身の知的風土を振り返ることで浮かび上がる。全篇を貫き流れる生命への深い愛着。ここには、パスカルが名づけた「繊細の精神」の、繊細きわまりない発露がある。

感想・レビュー・書評

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  •  仏教関連の話はとても難しいものだった。音楽と数学との関連性の話、吉本氏の話などは共感、納得、理解できる点が多かった。

  • うーん。

  • Ⅰが面白かったので期待したのですが、やや違った感じ・・。まあ、これからどんどん継続していくと思われますので、気長に読んでいきたいと思います。

  • そこで俺は幻覚のなかで見たあの虹の原楽器に369という名前をつけた。人の思考と生命にかかわる現象すべての奥底を動いている。耳には聴こえず目には見えない虹の音楽のことを象徴している数字さ。俺の旅はこの数字につきまとわれているのさ(p.28 「369」)/語源を考えてみれば、つねに源泉に立ち戻りながら、渦を巻くようにして外に進み出ていき、また源泉に戻っていくという循環運動こそが、革命の原動力だということがわかります。(p.62 「耳のための小さな革命」)/空間のなかに中間的な領域を創造しようという人間の夢が、現実世界のなかに物質化されたとき、庭園というものができあがる。この点では、庭園は詩によく似ている。詩はみんなが日常的に使っている言語を使って、自分が現実の中に出てくる直前の、宇宙の全体性とつながりをもっていたときの言語の状態というものを、つくりだそうとしているからだ。(p.86 「庭園は民衆の阿片であった」)/理屈や思い入れには知性の働きなど認められない、と子規は考えた。理屈は別の人によって立派に言われたことを、下手な言い方でパラフレーズしているにすぎない(p.140 「陽気と客観」)/ここには人類の太古の記憶が残されている。人が本物の怪物に変容をとげることができた、おそらく人類最初の記憶が、乗馬の技術のなかにはしまいこまれている。(p.180 「バルタバス革命」)/人間と動物を同化し、さらには植物と同化することの思考法を拡大していけば、岩石や水や風など、この地球惑星上に存在するものののすべてに、人間は自分の同類を発見して、そこから真実の「生存のための倫理」を取り出していくことが可能になっていくだろう。(p.223 「緑の倫理学」)/神話の論理が私の思考のなかで、勝手に動き出しながら、正確な論理の軌跡を描いていくのだ。(p.231-2 「いつもそばに本があった」)

  • 先月出た『ミクロコスモス I』に続くエッセイ集。
    今回は音楽、能、宗教などの話題が纏められているが、小難しい内容ではなく、基本的には気軽な読み物。
    帯の惹句にも使われているが、『いつもそばに本があった』の、『自分を見失うためにだけ私は本を読みます』というのが素敵な言葉だ。

  • 祝文庫化!

    中央公論新社のPR
    「生命への深い愛着に貫かれた「緑の倫理学」など十七篇のエッセーを集める。ここにはパスカルが名付けた「繊細の精神」の繊細きわまりない発露がある。」

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著者プロフィール

中沢新一(なかざわ・しんいち)
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、明治大学野生の科学研究所所長。思想家。
著書に『アースダイバー』(桑原武夫学芸賞)、『大阪アースダイバー』、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数ある。

「2018年 『精霊の王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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