- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122059528
作品紹介・あらすじ
「蒐集はものへの情愛である」「愚かなものを蒐集してはならない」「高い代価なるが故にものを誇るのは浅はかな趣味である」…。民藝運動の創始者であり、日本民藝館の創立者である著者が、真にものを愛する心と、蒐集の心得の真髄を、豊富な体験にまつわるエピソードをまじえて解き明かす名エッセイ。
感想・レビュー・書評
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特に前半が非常に面白い。
コレクター気質の人はおおきく頷きながら読むに違いない。コレクションの良さはわからないものも多かったが、いつの時代もコレクターは変わらないのだなぁと思うと同時に、先立ってコレクションをしている著者が羨ましい。時代を感じさせない内容。他の本も読んでみたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
序盤は柳が出会って、今は駒場の民藝館に収蔵された思い出の品を手に入れるいきさつが描かれる。
蒐集「物語」である面目躍如といった感じで、楽しい。
京都や那覇の古物市のところが特に興味をそそられた。
それにしても、彼はいいものかどうかを見分けるのは一瞬あればよいという。
これがすごい。
無心に見れば難しくない、そうだが…それができないんだよね。
知識は目を曇らせるなんて話は小林秀雄を思い出させる。
世代的に近いと思うけど、そんな感覚が共有されていたのかなあ。
後半は彼の蒐集論。
よい蒐集とは、対象となるものの中に自分の故郷を見いだせるものだそうだ。
自分の分身に出会うような、情愛を感じられるものを集めるべきだと。
これは…審美眼が備わっている人ならではの言葉なのかも。
柳が宗教学を学んだ人だということを、本書で初めて知った。
なるほどなあ、と妙に腑に落ちた。 -
民芸館に所蔵されている民芸品にまつわるエピソード。
→http://bukupe.com/summary/12513
著者プロフィール
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