あかりの湖畔 (中公文庫)

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  • 中央公論新社 (2014年11月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784122060357

みんなの感想まとめ

家族の絆や成長を描く物語は、主人公たちの心の葛藤や変化を通じて、読者に深い感動をもたらします。特に、姉妹の関係性には緊張感が漂い、時にひやりとした瞬間が訪れますが、それが逆に物語の魅力を引き立てていま...

感想・レビュー・書評

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  • 入院中本が置いてあったけれど、読み進めにくく、なかなか読んでゆく本がない中、この本は言葉の使い方が綺麗に感じ、浸透しやすく読みやすかった。
    装丁の絵も文章と合っていた。

  • 新聞での連載小説だったということを、読後、他の方のレビューで知りました。湖を中心にぐるりとめぐる柔らかい風景描写が灰色の紙面を横長に切り取って、読む人をほっとさせたのではないでしょうか。

    姉妹というあり方には、切れ味が強すぎるあまりに、踏み込みすぎると元には戻れないほどばらばらに崩れてしまうのではないかと、知らずのうちに張られる緊張感があると思う。だから、今作も読んでいるとひやりとしたりする。

    何も起きないといえば何も起きていない、淡々とした季節の流れの中で、ふとした物事の変化が主人公を変えて、距離を置いていた世界を最後は自分の中に取り込む。自分の人生が始まる予感。

    やっぱり、許すこと、受け入れることから変わるのかなあ。

  • ふと手にとって買ったのに、思いの外とても良くて、今年のベストにしたいくらい。

    山の湖畔に建つ食堂を切り盛りする長女、灯子。役者を夢みて東京へと出てゆく次女、悠。将来の悩みも恋の悩みも等身代の高校生、末っ子の花映。

    ある思いから、この人が減りゆく湖畔に、そこに建つ「風弓亭」に残ることを至上として生きている灯子。

    物語を終えて、淳次との関係性が変わったら、また違う思いでこの湖畔に残ることができるでしょう。

  • 灯子のかたくなさ、不器用さ、読んでてしんどかった。
    花映の真っ直ぐさや、悠の潔さにさらに追い詰められる感じがあって、
    父、源三と似てるんだなーと切ない。
    夫婦ももっと違う未来があったかもしれないのに…。

    辰生くんの謎は解けた。
    でも実際ここまで関わるのはアウトでは?
    今後、どうなったか知りたいけど、まぁ、いいか。
    三姉妹と湖という設定にこだわりが感じられて、逆にそれが個人的には重く感じた。

  • 湖畔でお土産屋兼食堂を営む三姉妹の長女の
    お話でした
    徐々に明らかになる秘密と長女の思いと
    淡々と読ませる内容って感じました
    楽しめましたよ
    このあとの話があるなら読みたいくらいでした

  • 湖のような静かな物語。

  • 湖畔に佇む休憩処を営みながら暮らす三姉妹のお話。
    二人の妹はそれぞれこの不便な場所から東京に出ようとするが、
    長女のあかりだけは、何もない日常からはみ出ようとせず、家族と生まれ育った湖畔を離れることをしない。
    彼女の心に横たわる、家族から欠けてしまった母親への想いがどのように変化するのか。

    彼女たちが暮らす湖畔のごとく、とても静かなお話。
    それぞれが抱える秘密は、その言葉が持つとげとげしさのようなものがなく、最後には雪のように溶けていく。
    隆史とあかりの手が触れるシーン、ものすごくドラマチックで儚い。
    その一方で淳次のいきなりのプロポーズはものすごく安心感があって。
    こういうのってヒューマンドラマというのですかね。
    思ったより明るくハッピーエンドに終わってよかった!

  • 静かにそこに生きたい人を受け入れているふりをしながら、全く受け入れない家族と一緒にいる息苦しさ。それにすら気がつかないふりをし続ける。自由って言葉は嫌い。

  • よかったな~
    青山さんふたつめだけれども、
    この人はよしもとばななみたいな作家になれるんじゃなかろうか。
    作品に漂う、さみしさややさしさ、人の温度が似ている気がするなあ。
    もっと長編書いてほしいな。今読みたい。
    きっと今、この人と温度が合うタイミング。

  • 他者との関わりのなかで揺らぐ心を丁寧に描写していて、とても好きな小説。

    妹たちの成長や自立、そして辰生との出会いにより、湖畔での穏やかな暮らしが変化していく予感や怖さを、灯子は敏感に察知している。
    ぐいぐい読ませるタイプの話ではないけれど、心理描写が巧みで、好きな表現がたくさんあって、一日で読んでしまった。

  • 湖畔に暮らす3人姉妹の恋愛やこれからの将来、過去を。
    長女の灯子を中心に周囲の人々との交流を。
    大きな出来事は、殆どないけれど一歩ずつ確実に進む、そんな湖畔での生活。

  • 淡々と流れる時間、ちょっとづつ動き出してのラスト

  • 久米灯子
    二十六歳。「お休み処・風弓亭」をやっている。

    久米悠
    「風弓亭」を手伝ってる。隆史(彼氏)と東京に住む話がある。山の下にある街のレストランでアルバイトをしている。女優を目指している。

    久米花映
    高校生。美容師になりたいと言う。

    芳子
    叔母。源三の妹。風弓亭を手伝っている。若い頃は百貨店で働いていた。

    タキ
    となりの食堂「松野屋」のおばあちゃん。

    和夫
    タキの四人の息子のうちのひとり。独身。五十近い。

    ミイ
    猫。

    俊介
    いとこ。花映と同じ年の高校生。芳子の息子。

    久米源三
    三姉妹の父親。もともと風弓亭の主人だったが芳子や灯子に店を任せて、山の下に広がる温泉街の観光案内所で働いている。

    瑛子
    花映の友達。

    淳次
    灯子の幼馴染。家は代々、鉄道会社が運営するロープウェーの管理委託先で、隣接する売店とレンタルサイクルショップを経営している。遠い親戚。灯子と同い年。


    灯子の親友。温泉街の旅館に住み込んで仲居をしている。

    圭一
    清の彼氏。

    エミ
    旅館の通いのパート。

    橋本辰生
    観光と勉強をかねて訪れた青年。ひいらぎホテルで働く。

    小松崎
    ひいらぎホテルの受付。

    隆史
    悠の彼氏。

    安西
    清とは高校時代にアルバイトをしていたレストランで知り合った。隣の市で食品関係の仕事についている。

    内藤
    清とは高校時代にアルバイトをしていたレストランで知り合った。家業のガソリンスタンドを手伝っている。

    きいさん

    藤岡
    源三の同僚。

    和香子
    十五年前に家を出ていった灯子の母親。

  • 湖畔とはどこの湖なんだろうと山中湖や河口湖あたりを想像しながら読んでいた。ちょうど後半あたりから怒涛ののごとく物語が展開していき一気に読んだ。田舎暮らしをしていると都会の雑踏が妙に恋しくなってきたり、人間は、おだやかなしあわせをぶち壊したくなる衝動もわいてきたり、厄介な動物だなと感じた。
    登場人物の心情が丁寧に描かれていてとても面白かった。きいさんがなんで死んでしまったのか気になった。

  • 主人公の灯子の性格によるものか静かで落ち着いていて、少し暗くてもの寂しい物語。でも綺麗で、読んでいて気持ちのいい小説でした

  • 3姉妹の話というだけで興味深く手に取ったけれど途中何度か読了断念を迷った。長女灯子の目線で湖畔での生活が語られる。叙情的に語られる情景は目に浮かぶようだ。けれど既に前半で飽きている自分に気づいてしまった。なんとか後半まで読み進みやっと真実が明らかになっていく終盤はあっという間で灯子の呪縛が解かれ未来が繋がっていくというラストはホッとした。

  • 150429

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著者プロフィール

二〇〇五年に「窓の灯」で文藝賞を受賞しデビュー。〇七年「ひとり日和」で芥川賞受賞。〇九年「かけら」で川端康成文学賞受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『あかりの湖畔』『すみれ』『快楽』『めぐり糸』『風』『はぐれんぼう』などがある。

「2023年 『みがわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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