海軍戦略家キングと太平洋戦争 (中公文庫 た 88-1)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061293

作品紹介・あらすじ

合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長としてニミッツやハルゼーを指揮下に戦争を指導した提督の知られざる人物像とその戦略を描く。生い立ちから青年士官時代、マハンの戦略哲学を受け継ぎ、米英首脳との会談に参画して策定した対日作戦の概要とその経緯、さらに大統領との関係や米海軍内部の確執を詳述する決定版評伝。

感想・レビュー・書評

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  • ニミッツ、ハルゼー、スプルーアンスの名前はよく聞いていたものの、その上でアメリカ海軍制服組のトップとして、グランドデザインに基づく指揮、高級人事、資源配分や調整、陸軍や連合国の他軍との協議に責任をもってあたっていたキングのことは、よく知らなかった。
    キングは、尊大で自信家で直情径行、激情家。自己を頼むことが多くワンマン型であったとのこと。頭脳明晰であっても官僚機構の中では昇進は難しいところもあったに違いないが、そういう人材を適所に宛てえるというのが、アメリカ流人事システムの偉いところか。
    なお、陸軍側でキングのカウンターパートであったマーシャルは、戦後のマーシャル・プランに名を残すように、同じ優秀な人材であってもさらに柔軟で幅広く如才ないタイプであったとのこと。

  • 合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長としてニミッツやハルゼーを指揮下に戦争を指導、知られざる人物像と戦略哲学、米海軍内部の確執を描く決定版評伝。

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著者プロフィール

1941年香川県生まれ。1963年東北大学法学部卒業。同年三菱電機入社。1994年山口大学経済学部教授。2004年大阪成蹊大学現代経営情報学部教授。2011年退職、現在に至る。
著書に、『米海軍戦略家の系譜』(芙蓉書房出版)、『米海軍から見た太平洋戦争情報戦』(芙蓉書房出版)、『ルーズベルト一族と日本』(中央公論新社)、『米軍提督と太平洋戦争』(学習研究社)、『情報敗戦』(ピアソン・エデュケーション)、『敗北の理由』(ダイヤモンド社)、『海軍戦略家マハン』(中央公論新社)、『海軍戦略家キングと太平洋戦争』(中公文庫)、『統合軍参謀マニュアル』(翻訳、白桃書房)、『黒澤明が描こうとした山本五十六』(芙蓉書房出版)などがある。

「2020年 『ドイツ海軍興亡史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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