- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122061491
作品紹介・あらすじ
戦場で命を落とした者たちはなぜ、霊魂となってもなお祖国へ帰ろうとするのか。ガダルカナル、ニューギニア、フィリピン、硫黄島、朝鮮半島、そして沖縄。さまざまな場所で、戦死者たちを、その家族たちを長年にわたり取材してきた著者が"怪異譚"を通して綴る鎮魂の記。
感想・レビュー・書評
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非常にユニークな書です。戦争の犠牲になった方々の記録は数多いが、「怪異譚」というスタイルをとった書は初めてでした。
亡くなった方々の無念の思い、想像もできないような苦しみは少しでも知っておかねばならないな、と思いますが、戦死者にまつわる奇妙な体験談として書かれた本書を読んでみると、亡くなった方々の「思い」がより強く胸に迫るようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怪異譚とあったためおどろおどろしい内容と思ったがそうではない。戦闘やその作戦の背景の説明が多く、一気に読むことができる。太平洋戦争の知識が無くても読み進めることができる。むしろそのような人こそ読むべきと思う。
戦争の本当の悲惨さが良く分かるし、読み進める中であまりの痛ましさに何度もグッとくるものがあった。慰霊についての認識を改めさせられた。 -
感想未記入。
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こんなことってあるのかな?って思うし、わたしは幽霊なんて信じてないけど、あの戦争に限ってはありえるって信じたい。
死んだ人と生き残った人の紙一重の差がとても哀しい。
でも生き残ったことは恥ではないと思う。
良い本でした。 -
海外で戦死した日本軍人・軍属約二三〇万人のうち、半数近くが帰国できていない。祖国への帰還を果たせなかった魂たちが愛する家族に届けた五〇の「英霊の声」。