任侠書房 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.95
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本棚登録 : 1248
レビュー : 180
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122061743

作品紹介・あらすじ

日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅之木書房に出向く日村。そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブル。頭を抱える日村と梅之木書房の運命は?「任侠」シリーズ第一弾(『とせい』を改題)。

感想・レビュー・書評

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  • H29.7.28 読了。

    ・「堅気よりも堅気的なヤクザたちが、実人生でヤクザよりヤクザ的で汚くずるく、法の下で暮らしている堅気たちを懲らしめ、生気を失ったサラリマンたちに義理と人情、そして友情というお互いを信じあう心を目覚めさせる展開は、あくまで小説の中のファンタジーであろう。」

    ・任侠道に生きる阿岐本組の面々が、つぶれかけた出版社を立て直していく過程が面白くて、一気読みしてしまうほどでした。このシリーズの続編もぜひ読みたい。

  • 今野さんの本は『ST 警視庁科学捜査班』に次いで2冊目。
    こんな本も書かれるのですね~?!

    素人さんには一切迷惑をかけない阿岐本組が倒産寸前の出版社に手を出した~!
    ”手を出した”と言っても、"しのぎ"ではなく”経営”に。
    ヤクザが出版社を経営するなんて…

    いやぁ~、面白かった。
    「任侠シリーズ」は”学園”、”病院”と続くのですね。
    これは読まなくちゃ!

  • 『学園』を前に読んでいたが、任侠シリーズとしては、こちらが第一弾らしい。カバーがど派手になり、つい手に取ってしまった。
    この主人公たちは、暴力でことを済ませる暴力団ではなく、弱きを助け強きをくじく昔からの任侠を貫く”心優しき”やくざたち。彼らは金が万能の社会に異を唱え、面子―あるいは誇りと言い換えてもいいか―を何よりも重んじることを信条とする。現代の日本人が忘れかけているものを、持っているといえるかも。
    だから読んでいてもカタルシスを感じ、その世界に郷愁すら覚えてしまう。

  • 4.2
    面白かった!
    ヤクザものは殆ど読まないのですが、作者からの流れで手を出してみました。
    読みやすく、そこそこ痛快で娯楽として読むには楽しめました

    • やまさん
      リュウ シャオロンさん
      こんばんは。
      やま
      リュウ シャオロンさん
      こんばんは。
      やま
      2019/11/09
  • 任侠シリーズ第一弾!
    面白かった。
    ヤクザが出版社経営を行う物語。
    エンターテイメントとして楽しめます。ドラマ化して欲しい(笑)

    ストーリとしては、任侠道をわきまえたヤクザ、阿岐本組の組長が、気まぐれ?で兄弟分の組から倒産間近の出版社の経営を引き受けることになります。
    阿岐本組のNo2である日村は、そんな組長の思いに呆れながらも、親の言ったことは絶対と、その経営に絡んでいきます。ひと癖ある編集者達をどうコントロールするのか、そして、マル暴の刑事、他の組が絡んできて、トラブル多発!
    どう乗り切っていくか?というとても楽しい物語です。

    ヤクザの物語なわけですが、主人公の日村の行動、言動はビジネスマンやミドルマネジメントにとって、すごく為になります。
    無理難題を解決していくところがとてもすごい。

    しかしながら、マル暴の刑事とのいざこざでは、どうなる事やらと思いましたが、最後には、勧善懲悪になって、とてもスッキリ!
    ご都合主義ですっぽり嵌っていきますが、それはエンターテイメントとして楽しめばOK!

    ということで、第二弾、第三弾も楽しみです。

    お勧め

  • いわゆる、「渡世の仁義」をわきまえた、ヒーロー的な「やくざ」が活躍する話です。
    暴対法による一般社会からに締め付けや警察の監視が高まる中、昔ながらの方針で堅気に迷惑をかけないよう、筋や情けを重んじている阿岐本組の代貸(若頭)・日村が主人公です。
    もちろん、法律の影で商売をしている稼業ですから、現実にはこのような「漢気」だけで割り切れる部分はないのだろうということはわかっていても、やはり「男」の生き方として筋を通し、面子のために我慢をし、時には怒りを爆発させる「本職」の迫力はかっこよさを感じさせます。

    組長の阿岐本も昔ながらの博徒として、また人心を掌握する術にたけた「リーダー」としてよいキャラクターに描かれています。

    笑える場面もあり、(実際にはそのようなことはないということはわかっていても)「やくざ」の世界の辛さと「粋」を感じる場面もあり、楽しんで読むことができました。特に組員の任侠道が堅気の人たちに理解され、互いに分かり合うような場面は感動的でもありました。

    ぜひ、次のシリーズ作品も読みたいと思わせてくれる作品でした。

  • 先に任侠学園を読み、前回の書房の時は……。というのが何回か出てきていて、その書房の時のことも本になっていると知り、読みました。
    色々と難題?というか、そういうことを言い出す親分。親分の言うことは絶対という日村のコンビがいい感じです。
    しかも、親分はちゃんと運も持ってます。

  • 公開映画「任侠学園」をに観る前に読もうと思って
    シリーズ3冊を購入。
    結局「任侠学園」はあっという間に公開が終わりミニは行けなかったけど
    第一段の「任侠書房」は面白かった。
    友人にも勧めて,彼女もあっという間に読了。

  • 非常に面白かった。

    ヤクザの話なのにそれほど怖くなく、むしろほろっとするシーンも。

    任侠道を貫く組長と、組長に憧れながらも現代におけるヤクザの立場に苦労が絶えないナンバー2の日村。
    どこまでリアルなのかなぁと思いながら、興味深く読めた。

    暴力団じゃなく、阿岐本組みたいなヤクザがいる地域が日本にあとどれだけあるのだろうとか考える。

    面白かったし、シリーズ読んでみよ!

  • 任侠シリーズの実質第一弾。
    暴力団でも、やくざでもなく、これはやはり「とせい人」であり「任侠」の人なんだろうね。いや、組織としては暴力団なんだけどね。
    つぶれかけた企業を立て直す、このシリーズ。おもしろいのよね、読み終わった後気持ちがいいんだ、とても。
    特別なことはやってない。基本的なことをまずやる。あたりまえのことをあたりまえにやる、そのなかできちんと筋を通すことの大切さを教えてくれる。学ぶこと多し。日村、かっこいい。

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著者プロフィール

今野 敏(こんの びん)
1955年、北海道生まれ。上智大学在学中の78年、『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て作家に。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年、『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、17年、「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。
著書に、『オフマイク』『黙示』『任俠シネマ』などがある。

「2021年 『矜持 警察小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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