下戸は勘定に入れません (中公文庫)

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  • 中央公論新社 (2016年8月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784122062795

みんなの感想まとめ

タイムスリップ能力を持つ主人公が、過去の出来事を振り返りながら様々な人間関係や感情に向き合う物語が展開されます。古徳と早稲本の再会は、彼らの過去に秘められた因縁を再燃させ、タイムスリップという特異な体...

感想・レビュー・書評

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  •  十二月の終わり、その年、五十歳を迎える大学教員の古徳は、学生時代の同級生である早稲本と再会する。古徳にとって早稲本は旧友でありながらも、ひとりの女性を巡って因縁があり、再会が必ずしも喜ばしいものではなかった。一緒に酒を飲むことになったふたりは、気付くと二十八年前の世界にタイムスリップしていた。実は古徳には様々な条件が重なることで、タイムスリップできる体質を持っていたのだ。過去に戻った早稲本は、ずっと抱えていたある疑念を古徳にぶつけるのだが……。

     本作はタイムスリップ能力を持った男を主人公にした連作集になっています。過去に戻れるという能力を有している、と言っても、自由自在に行き来できるわけではなく、条件や制約も多く、お得な能力とは必ずしも言えなくて、そしてその厄介さがミステリ部分と密接に絡んでいるのが楽しい作品です。

     屈折した家族の関係、他人には言えない秘密の共有、ずっと隠してきた想い。様々な感情をのみ込みながら、たとえそこに欠け落ちたものがあったとしても、未来への光を提示しようとする意志を感じるラストがとても愛おしい作品でした。

  • ファンタジーでいい話、ミステリ要素もあり。

  • タイムスリップものだけどミステリの方が比重高いかな。短編が繋がって長編になった感じ。いつも終盤にどどっと畳みかけるように謎解きされるのがちょっと疲れる。飲み込みが悪くて・・・。面白かったけど、都合よすぎないか?物分かりよすぎないかな早稲本さん一家!最初は金持ちな上に古徳さんの彼女奪った嫌なやつーて思いそうだったのに。あと古徳さん良い友人多い。死にたがりのアル中っていうかなり面倒くさい人なのに。

  • 西澤保彦っぽい。
    設定自体はとても面白い。そしてアクロバティックすぎるこじつけ的論理も、まあ楽しめる。
    でも、もうちょっと整合性のある、というか、現実味のある論理にならんもんかねえ。もうちょっとだけ、でいいのだが。

  • 2016年11月24日読了。
    2016年107冊目。

  • タイムスリップミステリーというコピーに惹かれて購入。実際はタイムスリップというより、パストビューワー的な能力。
    短編連作的な作品になっているが、主人公が常に死にたがっているところがベースになっている。それなりにおもしろく読ませてもらったが、能力の設定が曖昧だったり、意識の共有という反則技が出たりするのは残念。しかも、主人公が若い女性にモテてるのはややしらける。しかも、他人の行動にあれだけ気を配り、洞察できる人間が、自分への好意に無頓着なのは違和感がある。

  • 本屋でタイトルが気になり、著者が西澤保彦と知って購入。西澤保彦はSFミステリーの初期作品やタック&タカチシリーズなどを楽しみに41冊読んだが、6年程前から合わなくなり読まなくなっていた。

    本書がタイムスリップものと知り初期作品のようなミステリーを期待して読み始めた。結果、合わなかった。

    主人公が50になる中年男性の准教授で、その准教授の一人称で物語は進んでいくのだが、彼の思考が気持ち悪かった。50にもなって振られた昔の彼女のことを吹っ切れてなかったりする。二十歳そこそこの若い娘に好かれる描写が何度かあり、中年男性の欲望がにじみ出てくるようで気持ち悪かった。女性の言葉も「あら、ご存知なくて」というような現代では聞かない言葉遣い。酒を飲みながら安楽椅子探偵という点は西澤保彦らしいし、思考を待て遊んだ結末が真実かどうか明らかにならないところも今まで通りなのだけれど、自身に好意を寄せる大学生の娘がいることを思考した結果として受け入れるのは、娘のような年齢の女性に好かれることもいいものだという主人公の下心が出ているようだ。とかく女性を異性としか見ておらず、バタ臭いやら若々しいやら表現も古臭い。

  • ジャケ買いの一冊、同じ面子で同じ酒を飲むと酒の相手を道連れに過去へタイムトラベル行い謎を解き明かすミステリー仕立ての呑兵衛SF小説。人の絡みが広瀬正氏の名作「マイナスゼロ」を思わせるところも少しありとても楽しめました。

  • 何とも不思議な物語。
    タイムスリップしてるのか?
    本当に?

  • 酔えば酔うほど時間が戻る!? お酒を呑むと、同席者と共にタイムスリップしてしまう古徳先生。その特異体質と推理力で昔の恋を取り戻せるか?〈解説〉池上冬樹

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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