- 本 ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122063082
感想・レビュー・書評
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女の方と付き合うのはちょっとむずかちいよねぇ。(私も女ですが。)
それバーン!って書いたような感じ(?)。
モヨコさんのイラストって艶っぽいよねぇ!
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漫画家の安野モヨコさん選りすぐりの短編に挿絵を添えたアンソロジー。
名を連ねるのは錚々たる作家たちで、気まぐれで複雑な女心を精巧に書き上げている。
岡本かの子(桃のある風景、快走)と織田作之助(蛍)は初めてだったけど、筆致や雰囲気がとても好みだったのでこれからいろいろ読んでいきたい。
川端康成(むすめごころ、神います)はやはりこういうテーマのとき覚醒するのか、短い文章ながら惚れ惚れとする唯一無二の世界をあっというまに立ち上げてしまうね。
そして表題作の『耳瓔珞』だけど、これがまた美しくて美して。
子宮摘出で女としての自尊心を失ってしまったアクセサリー問屋の主人公・滝子は、夫・泰治との関係もすでに冷え切っている。仕事相手である手練れの高梨によって眠っていた性欲を叩き起こされるが、高梨は滝子に餌を与えることなく去ってしまう。
淫情を持て余した滝子は、自社のアクセサリー職人である寡黙で朴訥とした青年・次郎に目をつける。
艶かしく扇情的にふるまうと分かりやすく反応してくれる次郎を誘惑し、どんどん奔放になっていく滝子だったが、ある朝ふいに彼は死んでしまう。
こ、これは…滝子はなんて残酷なことを…と同性ながら慄いた。
つい昨日レビューで触れた三島由紀夫のエッセイで、世には童貞を弄ぶ「精神的サディズムを快楽とするお化け」がいるらしく、現にこういう女に引っかかったせいでノイローゼに陥り自殺した若者の一例を知っている、と書かれていたのを思い出した。
でもさ、滝子は決して悪女ではないし、性欲から派生した承認欲求があらぬ方向に暴走しちゃっただけだから責められないよね、多分。
それに次郎さんも実はけっこう滝子との遊戯を楽しみ心待ちにしていたのではないかな。
事故なのか自殺なのか、真相は分からない。ただきっと二人の間には交わされる悦びあるいは幸せがあったのだろうし、生きていたら何らかの未来が待っていたはず。というのは希望的観測だけれど。 -
女の胸をかき乱す、淋しさ、愛欲、諦め、悦び-。
安野モヨコが愛した、女心のひだを味わう傑作群。 -
2023.02.13 図書館
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
新しい本読みたいなって気分の時に紹介してくれるのが安野モヨコって信頼しかない。
どれも耳に効く選書。特に岡本かの子が良かったな〜 -
作者の偏りがあるとはいえ、面白い話ばかりだった。
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こちらは全作品面白かった!
バラエティに富んでてどれも良かった。
"むすめごごろ"の咲子はまるで高校時代の自分のよう…。ある意味、黒歴史。安野モヨコはあとがきで、全く理解できないむすめごころって書いてたけど居るんですよ、そういう娘が実際に笑
"葱"は流石というか、上手い!というか。そういうところをピックアップする着眼点が見事だなー!と。可愛いよね、葱買っちゃう娘もそれにちょっと幻滅しちゃう男も。可愛いー!
円地文子って全く知らなかったけど"耳瓔珞"良かった。ドラマになりそうな、大人の恋(にはなってないかな?)の話。彼女の他の作品も読んでみたい。
アンソロジーの作品





