インカ帝国探検記 ある文化の滅亡の歴史 (中公文庫)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122063723

感想・レビュー・書評

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  • 仏語専攻から独学でラテンアメリカの世界に飛び込んだ本学の長野先生のように、英語を専門に東大で教鞭を執られていた故増田義郎先生が、ペルーやアルゼンチン、チリなどラテンアメリカへの旅行と留学先ハーバード大学での猛勉強に基づいてお書きになった本。先生のインテリ的に奢らず素直に正確に綴られる文体から文学的に楽しんでしまったが、登場する人物らの心情も含め全てが“ クロニカ ”に依拠した、あくまで史実を描いたものであることを忘れないでおきたい。後半は夢中になって読んでしまった。クスコが征服された後の急展開と、インカの皇帝と人々の崇高な生き様に心を動かされた。

  • 著者が、主にスペイン人の手記類を多数読み込んで、インカ帝国の興亡を描いた本です。物語風に書かれているので面白く読めます。
    出版年が古いので、学説的にはやや古い部分があるかもしれませんが、異なる二つの文明と帝国がぶつかり合う様子が大変興味深いです。

  • インカ帝国を征服したスペインの男たちが、今まさに何万ものインカ兵たちが待ち受ける帝国の中枢へと入り込んで行こうとする緊張感を、彼らの残した手記を読み込んだ著者が、自らの体験のように再現してくれた良書です。
    マチュピチュがただの遺跡ではなく、住んでいたインカの人々の姿を感じられるようになった気がします。

  • スペイン征服期。読み物としても面白く、おそらく背景に多くの知識が伺える。

  • めちゃくちゃおもろい。これ読んでから南米行くべきでした。サクサイワマン、いきたかったよお、

  • 太陽を崇拝し、文字を持たないながら高度な文明を築いたインカ帝国。建国の伝説から、一五三一年のフランシスコ・ピサロによる「発見」、スペイン人によるあっけないほどの首都陥落、さらに征服後の抵抗の日々まで。スペイン語史料と実地踏査をもとに、黄金の帝国の歴史を再構築する著。

  • 2017春マチュピチュに行く前に読んでイメージ膨らんだ。

  • インカ帝国という名前は知っていたものの、どんな国家で、スペイン人たちがどのように侵攻してきたのか、知識はありませんでした。
    本書は、様々な資料を徹底的に調べ上げて、インカ帝国の繁栄と滅亡、スペイン人との攻防が理解できます。
    「黄金の帝国」「太陽の帝国」などの異名を持つインカ帝国って、いま思えば凄い国家だったんですね。

  • わずか百十数人のスペイン人に滅ぼされた太陽と黄金の帝国インカ。膨大なスペイン語資料と実地調査を元に鮮やかに再構成された帝国史。待望の復刊!

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著者プロフィール

増田義郎 ますだ よしお
1928年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学名誉教授。専門は文化人類学、イベリアおよびイベロアメリカ文化史。『大航海時代叢書』(全42巻 岩波書店)の刊行を推進。主な著書に『インカ帝国探検記』『黄金の世界史』『太平洋』など。訳書に講談社学術文庫『西太平洋の遠洋航海者』(B.マリノフスキ著)のほか、『ワルツへの招待』(ロザモンド・レーマン著)、『片隅の人生』(サマセット・モーム著)などがある。2016年没。


「2020年 『アステカとインカ 黄金帝国の滅亡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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