高慢と偏見 (中公文庫)

  • 中央公論新社
4.15
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本棚登録 : 217
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (669ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122065062

作品紹介・あらすじ

幸福な結婚にはどんな人が理想の相手だろう。経済的理由で好きでもない人と結婚していいものだろうか。作家ジェーン・オースティンが亡くなってから200年たつ今日も、結婚を考える女性の悩みは変わっていない。皮肉屋で誤解されやすいが誠実なダーシーと賢いようでいてそそっかしいエリザベスの、誤解からはじまるラブロマンスは、いつ読んでもみずみずしく、オースティンの優れた人間観察に基づく細やかな心理描写は、ときおり毒もはらむが示唆に富み、幸福な気持ちにさせてくれる。この不世出の名作を、読みやすい典雅な新訳で贈る。愛らしい十九世紀の挿絵三十余点収載。

感想・レビュー・書評

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  • 「高慢と偏見」の翻訳読み比べが趣味の私、
    この度、どこをとっても一番と言うのに出会ったのかも!

    特に昔の小説の翻訳だと、
    ちょっとわかりにくい文章や意味不明の部分も
    「味わい」として楽しんできた私だけれど、

    今回新発売の大島一彦さん訳は
    格調高く、趣きある言葉を使っているけれど、
    「これってなんのこと?」なんて言う事は一切なく、
    さらに「あれ、エリザベスちゃんってこんなこと言っていたんだ?」
    と初めて聞く(読む)ようなところもちらほらあり
    原文にとても忠実に訳してくださったように思った。

    巻末の訳者あとがきにあったけれど、
    自分なりの翻訳をしたくて、
    随分前から訳文を練ってきた、とあった。
    つまり、当初は締め切りのある仕事ではなく、
    楽しんで訳してくださったと言うところのようだ。

    昔の小説を読んでいるのに、
    今風の、読みやすいわかりやすい言葉ばかり使われていても
    何も面白くない。

    小説に出て来て初めて知った
    面白い、または難しい言葉を覚えて、
    今度使ってみよう!、なんて考えるのも
    楽しみの一つ。

    そして、可愛らしい挿絵がついていてね、
    19世紀のものらしいんだけどね、
    これがまた、あのBBCのドラマのキャストに
    そっくりなんだな。
    だから同時に「あのドラマもすごいもんだ!」
    と、感心してしまったよ。

    私も、みんなも大好きな「高慢と偏見」だけれど、
    このご時世にちょいちょい新訳が出る作品、
    と言うのもやっぱり特別だ!

    本棚のオースティンコーナーが
    一段じゃ足りなくなってきてる!

    私の本棚見た人はきっと
    「『高慢と偏見』と言う小説が好きなんだね?」
    と言ってくれると思う!

  • 舞台は19世紀初頭の英国の田舎で、紳士の娘たちの恋愛模様が描かれている。相手は貴族だったり軍人だったりと、当時の身分の差という恋愛の障壁も上手く描かれている。

    率直な感想は「いやもう凄い…」で、読みながら本を置いて「いや〜凄いわ…」とひとり言を何度言ったかわからない。感想でも何が凄いかくらいははっきりさせておきたいのだが、何が凄いのかうまく言えない。

    しいて言えば、なにも出来事が起きてないところまで面白い。つまり、660ページあるが最初から最後まで全部面白い。

    それもこれも会話と地の文の折り合いが良く、一切違和感というか無駄を感じるところがなかった。風景描写は必要なシーン以外は殆どなく、基本的に会話と3人称視点の心理・情況描写で進んでいく。会話は紳士貴族よろしく丁寧で美しいし、心情描写は抜群で読んでいて引き込まれる。事件とまでいかなくても、うわさ話を読んでるだけで楽しかった。肝心の恋愛模様も二転三転して、ハラハラして先が知りたくなる。そしてしっかり泣かせるところまであるし、もう完璧だ。

    200年前の小説だけど、小説のひとつの完成形に既に到達してるのではと思った。660ページでも短いと感じた。1000ページあっても間違いなく楽しんで読めた。久しぶりに「終わってくれるな」と思った小説だった。すこし時間が経ったら今度は『エマ』を読んでみようと思う。

  • 古典文学を読むのは初めてといってもいいかもしれない。何しろ200年以上も前に作られた小説。テーマは本のタイトルの通りである。
    同じカースト(クラス)以外の結婚はご法度のこの時代、それでもミスターダーシーは諦められずに婚姻を迫る。彼のステイタスから発する高慢で横柄な態度をエリザベスがへし折っていく、そしてエリザベスのほうも彼女が自分の偏見でみていた”お金持ちはつっけんどん”なミスターダーシーに対して考えを改めていく。物語が佳境にいくにつれ、双方ともに自分を振り返り学ぼうという姿勢はなんとスマートな考えだろう。この時代にこんな考えを持てる二人は、200年先をいっていてとってもクールだ。

  • 過去に新潮文庫の「自負と偏見」を読んだことがあって、回りくどさがあるものの楽しく読んだ。
    同じ作品を訳者の違うもので読んだのは「グレートギャツビー」以来。

    英の郊外の地主ベネット家の次女エリザベスとベンバリー屋敷の当主Mr.ダーシーとの恋愛物語。
    主にエリザベスの視点で物語は進んでいく。

    第一印象最悪の二人だが、Mr.ダーシーがいつの間にかエリザベスのことが好きになっていて、この辺にもう少し状況説明が欲しかった。エリザベスがダーシーへの偏見を取り除いていく様子が克明に記述されていたから尚のこと。

    女性の気持ちの移り変わりは本当に丁寧に描写されていてたし、登場人物、特に主役のエリザベスが非常に論理的な考え方の持ち主なので、見習いたい。
    国民性や時代も違うのに、人の心の動きに全然違和感を感じさせない。

    エリザベスの知的さとジェインの優しさとダーシーの誠実さ。それと好対照なベネット夫人の下世話とリディアの幼稚さ。登場人物の一人一人が個性を持って、その個性に添って物語を進めていく様が素晴らしい。
    おかげで分厚い本にも関わらず、一度も退屈せずに読めた。
    非常に稀有な名作だと思う。

  •  150Pほど読んで挫折。
     登場人物に感情移入できなかった。好きか嫌いかに二分化されすぎていて、面白くなかった。自意識の無さも個人的に惹かれなかった。

  • 素晴らしい作品・翻訳でした。
    小説はビジネス書よりも何倍も翻訳が難しいと思います。丁寧な翻訳で読みやすくかつ200年前の雰囲気をきちんと感じさせてくれる文章でした。

    200年前の本が今でも読み継がれているのは、高慢、偏見、自負心、虚栄心、愛情など人間の本質を見事に描いているからだと思います。

    内容はラブストーリーなので難しくなく、皮肉やユーモアも交えたコメディタッチな部分もあるので、面白く読み進められると思います。おすすめの作品です。

  • 挿絵入りなので、いまから200年前の風俗が参考になる。
    19世紀初頭の女性のファッションが魅力的。

    英文学の古典であるジェイン・オースティンを高く評価している人は数えきれないほどいるが、なかでも「世界の十大小説」のサマセット・モームと、「文学論」の夏目漱石が有名だろう。

    オースティンの小説は純然たる娯楽小説で、いずれもラブコメだ。

    「高慢と偏見」は700ページ近くの大長編だが、読み始めたら止まらなくなる。

    ハラハラドキドキの波乱万丈の展開というわけではなく、英国の田舎の恋愛劇なのだが、モームの言うように、なぜか次のページをめくりたくなる。
    そして、読み終わった後にふたたび読みたくなる。
    飽きの来ない不思議な作品だ。

    昔、英語で挑戦したことがあるが、言い回しが難しく、独力では無理だった。
    今回、日本語で読んでジェイン・オースティンの魅力を発見できた。

    でも、やっぱり英語で読めたらなあ。

  • よく映画とかでも話題に出される古典の名作を読んで見ようと手に取ったけど序盤は本の分厚さに若干怖気付く。
    読んでも読んでも進まないし、こんな文量いるのかな?と思ったけど中盤からどんどん面白くなってきます。
    特にミスター・ダーシーが好意を寄せていたエリザベスに鼻っ柱をへし折られてこてんぱんにされた所なんて本当可哀想すぎるけど、当のお相手エリザベスからは好意どころか嫌われてしかいなかったのだから面白い。
    それからお互いの高慢と偏見に気づき改心して紆余曲折を経て帰結するまでどうなっちゃうのとワクワクして読めます。

    主人公エリザベスの機転がきいて快活な所もきちんと自分を省みて反省できる所も、ミスター・ダーシーの偏屈ながら信頼のできる人柄や誠実さも好感が持てて応援したくなります。
    またエリザベスと姉ジェインの姉妹愛も素敵でした。

  • びっくりした。
    5ページめで、「訳者序」にて結末ネタバレされている。
    読む気がうせた。

  • 大好きな作品
    キーラナイトレイの映画も好き
    3回ぐらい読み返してるかな?

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著者プロフィール

ジェイン・オースティン(Jane Austen)
1775年生まれ。イギリスの小説家。
作品に、『分別と多感』、『高慢と偏見』、『エマ』、『マンスフィールド・パーク』、『ノーサンガー・アビー』、『説得されて』など。
1817年没。

「2019年 『説得されて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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