ため息に溺れる (中公文庫 い 127-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.05
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本棚登録 : 410
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122065338

作品紹介・あらすじ

「ため息に溺れてしまいました。ご迷惑をおかけします」立川市の蔵元病院で、蔵元家の婿養子・指月の遺体が発見された。本人筆跡の遺書が残っていることから警察は自殺と判断。だが患者や同僚からも慕われていた彼がなぜ? 女刑事・羽木薫の捜査で見えてきたのは、権力を巡る開業医一族の闇。そして指月が胸に秘めた、悲しき過去の記憶だった――。

優しき医師は自殺か、他殺か。見えていた世界が一変する、衝撃のクライマックス!

感想・レビュー・書評

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  • とりあえず、タイトルが素敵。

  • これはちょっと詰めが甘い感じがします。
    もっときちんと構築したらもっと面白くなった気がするので残念です。
    女刑事がかなりへっぽこですし、処処もやもやします。推理のしようもないのでミステリーとしてもどうかなと。
    ただタイトルが好きです。とても思わせぶりで、内容がそれに伴っていてほしかった。

  • 主人公の羽木薫という刑事さんは、どうも刑事に向いてなさそうだ。
    5/6/23

  • 何て女性的で観念的なタイトルだろう、まるで唯川恵だ。それが第一印象でした。笑
    若く美しく、誰にでも優しく、誰からも愛された医師の死には謎がある…のか?
    まさに華麗なる一族。あり得ないと思ってしまう設定なども多かったのですが
    あくまでもフィクションですからね、目くじらは立てません。中々楽しめました。

  • 本の帯に惹かれて購入。
    帯の通り最後10ページで世界ががらっと変わる。

    主人公は刑事。地域の名士である蔵元家で起こった自殺事件の再調査に巻き込まれる。
    自殺した指月は、天涯孤独ながら周囲に愛され、医師になり、跡継ぎのいない蔵元家の養子に迎えられた。蔵元家の娘と結婚もし、医師としても申し分なく見えた。
    なぜ彼は自殺したのか。本当に自殺なのか。
    主人公が暴いていくドロドロの人間関係。

    その中で、最後の指月の思いにゾクっとした。
    舞子のまっすぐ過ぎる思いも怖いが、指月の方が得体がしれなくて恐ろしい。彼は自分だけが大切だったようだ。

    ちょっとした違和感の部分は最後で奇麗に回収していて読み応えがあった。

  • 興味をそそる書き出し、内容も悪くないんですが、中だるみして、本としては、もったいなかったな〜と。
    純粋に読書を楽しむと言うよりは、批評家になってしまいました〜

  • 表現が繊細だし読みやすい文章で好き。
    ただプロローグ8割でミステリーとしての盛り上がりはあまりない。主人公も好きになれなかったのが残念。

  • 読みながらずっと違和感を感じていて、最後にその違和感の正体に気付かされました。

  • 莫大な財産と権力を持つ医院の一族とそこに婿養子となった不幸な出自の男のお話。

    屋敷でなくなった男は自殺か殺人か。
    調査をする女刑事。
    別の場所で起きた殺人事件との関連はあるのか。

    といった事件ものではあるが、ときおり屋敷で亡くなった男の心情がたっぷりと表現されているので、せつなくなる。

    読み終わりは、他の生き方にも幸せはあるだろうに・・・と思った。

  • 記録

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著者プロフィール

1985年神奈川県生まれ。25歳のときに書いた『グレイメン』で2011年に国際的小説アワードの「ゴールデン・エレファント賞」第2回大賞を受賞。’12年に同作品が日米韓で刊行となり、26歳で作家デビューを果たす。『エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守』は、経済学を絡めた斬新な警察小説として人気を博した。また’18年に『60(ロクジユウ) 誤判対策室』がドラマ化され、『20(ニジュウ) 誤判対策室』はそれに続く作品。その他の著書に『小鳥冬馬の心像』『法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで』『ため息に溺れる』『キリングクラブ』『第三者隠蔽機関』『本と踊れば恋をする』『この色を閉じ込める』『断罪 悪は夏の底に』『いたずらにモテる刑事の捜査報告書』『私はたゆたい、私はしずむ』『闇の余白』など。現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む。

「2022年 『ゾンビ3.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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