老後の資金がありません (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 212
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122065574

作品紹介・あらすじ

しっかり貯金して老後の備えは万全だったわが家に、突然金難がふりかかる!後藤篤子は悩んでいた。娘が派手婚を予定しており、なんと600万円もかかるという。折も折、夫の父が亡くなり、葬式代と姑の生活費の負担が発生、さらには夫婦ともに職を失い、1200万円の老後資金はみるみる減ってゆく。家族の諸事情に振り回されつつもやりくりする篤子の奮闘は報われるのか?普通の主婦ががんばる傑作長編。

感想・レビュー・書評

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  • 老残の身には、何とも身につまされる題名(笑)で、読まずにいられなかった。
    夫婦ともにリストラに遭った50代の主婦が主人公。
    しかもなけなしの貯金は、娘の結婚式それに舅の葬式代に出費し、残り僅か。
    結婚した娘は、DV被害が疑われ、さらに行き掛かり上、姑を自宅に引き取る羽目に。
    親類や近所付き合い、友達付き合い等々、読者の日常生活や倹約生活のヒントにもなる、主婦のドタバタ奮戦記。
    度重なる逆境にもへこたれない主人公(時たま歯がゆくなる時もあるが)の姿に、似たような境遇の諸姉は、勇気をもらえるかも。

  • 「老後は安泰」のはずだったのに!後藤篤子は悩んでいた。娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費…しっかり蓄えた老後資金はみるみる激減し、夫婦そろって失職。家族の金難に振り回されつつ、やりくりする篤子の奮闘は報われるのか?ふりかかる金難もなんのその、生活の不安に勇気とヒントをあたえる家計応援小説。

  • ついさっきのガレットの店で払った代金がもったいなく思えてくる。(篤子)

    老後の為にとコツコツ貯金していたお金も、娘の派手婚、義父の葬儀、義母の生活費。さらには定年前に夫婦揃って職を失い…と貯金がどんどんなくなっていく。

    垣谷さんの作品に出てくる登場人物(特に親族)はクセが強い人ばっか。笑
    次々と災難降りかかってくるからハラハラするけど、その分読むペースも進む。

  • いや~、最初の辺りは身につまされっぱなしで・・・見栄を張ってるつもりはないのに、「このあたりが普通です」って言われるとそこを発注してしまう葬儀の打ち合わせには頷くばかり。本気で老後(というか退職後)が心配になりました・・・。お姑さんを引き取った辺りからだいぶ運気が上向き(?)に。とにかくお姑さんがさすがお商売を廻していた人だけあって、シャッキリしている。替え玉料をきちんと請求したり、まずいと思ったら、ビタ一文受け取らないとか。最初はぼーっと言葉も発しないボケ老人?みたいだったのにいつのまにかこんな人に…ウケる。また、主人公の篤子さんも本当に等身大で、ころころ人の印象が変わるのもとても共感。そんなものですよね。「この兄妹大っ嫌い」と、心の中で何度も大声で言い放つ(読んでてスカッとする)けど、リストラダンナを可哀そうに思ったり、その妹もキッチリしているところは褒めたりする。そして娘さやか。目から鼻へ抜ける息子とは正反対の言いなり娘かと思いきや、篤子さんのオバサン気質をしっかり受け継いでいるところなど、ラストは気持ちがいい。こんな風になっていくといいなと希望が持てる。実際はもっとハードだろうけど。

  • 「老後は安泰」のはずだったのに!後藤篤子は悩んでいた。娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費…しっかり蓄えた老後資金はみるみる激減し、夫婦そろって失職。家族の金難に振り回されつつ、やりくりする篤子の奮闘は報われるのか?ふりかかる金難もなんのその、生活の不安に勇気とヒントをあたえる家計応援小説。(e-honより)

  • 垣谷美雨さんの作品は「七十歳死亡法案、可決」に続いて2作目です。夫婦ともにリストラに遭った50歳代の主婦、篤子が主人公。まさに高齢化社会ならではの現代を描いた物語、いろいろな展開があり十分楽しめるが最後はハッピーエンドで終わる家計応援小説です。

  • 最近よく見る(ひょっとして自分が気になっているから目に入るだけなのかもしれないが)老後小説というジャンル(そんなのがあるのかどうかは知らないが)タイトルずばり「老後の資金がありません」僕も-まさに-その口なので何かしら参考になるかしらんと思って手にとった。まさに高齢化社会ならでは紛れもなく現代を描いた物語だなあと思う。最初は正味どんだけ抹香臭い(失礼)話しが飛び交うのかと思いきや、序盤から中盤にかけてあれよあれよと貯めてきた資金が世間体を気にする余り尽き、気づけば抜き差しならない貧困に追いやられ、さらに追い討ちをかけるように夫婦で仕事をクビになってしまう。いよいよ恥も外聞も捨てざるを得なくなり、姑に対しての仕送りも送れない状況に陥った主人公の篤子は、閉塞感でパニックになり仕送りを送らない代わりにマンションで姑と同居するという思ってもみなかった暴挙の様な提案を口走ってしまう。いよいよ万事休す、嫁姑問題が巻き起こるのかと思いきや、事態は思わぬ方向へと走り始める。前半はリアル過ぎて読んでいて息がつまるほどであったが後半の見事な疾走感で最後まで一気に読ませてくれる。見事なエンターテイメント小説。うん、多分何とかなる、そう思わせてくれる希望の物語。

  • 老後資金に6千万円⁉︎平均貯蓄額が1千8百万円だと言うのに。

  • 前半の出口のない重苦しい雰囲気にも、冴える作者のみみっちい生活感あるあるの描写にいちいち吹いてしまう笑
    後半は荒唐無稽かつ少々ご都合な展開からの大団円で、あの前振りはなんだったのかと首を傾げるが皆さん救われて読後感は悪くない。現実はもっと厳しいんじゃないかもしれませんが、これはお話ですからね。
    とりあえず自分はリストラはされないように、子どもらにはなんとしても自立してもらうよう今一度気を引き締めていかねばと思い新たにする。

  • 娘の結婚式の費用でモヤモヤしているときはどうなることかと思ったが、希望のある終わり方で良かった。

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プロフィール

垣谷 美雨(かきや みう)
1959年生まれの小説家。兵庫県豊岡市出身、明治大学文学部文学科(フランス文学専攻)卒業
ソフトウェア会社勤務を経て、2005年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー。代表作としてテレビドラマ化された『リセット』『夫のカノジョ』の他に、『ニュータウンは黄昏れて』『あなたの人生、片づけます』『子育てはもう卒業します』『避難所』『農ガール、農ライフ』『あなたのゼイ肉、落とします』『嫁をやめる日』『後悔病棟』『女たちの避難所』など著作多数。
『結婚相手は抽選で』が2018年10月に野村周平主演でドラマ化される。

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