空にみずうみ (中公文庫)

  • 中央公論新社 (2018年7月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784122066113

作品紹介・あらすじ

著者を彷彿させる作家の早瀬と妻の染色作家・柚子、東北地方に住む夫婦の、「震災三年後」の一年間を描く。豊かな自然、さまざまな生き物の気配、近所の人々との交流、梅干しを漬けたり草むしりをしたり……という何気ない日々の生活。大きな事件は起こらない。しかし、その「何気ないこと」が続いていく日常の大切さが伝わってくる作品。

みんなの感想まとめ

震災から三年後の東北を舞台に、作家の早瀬と染色作家の柚子の穏やかな日常を描いた作品です。ドラマチックな展開はないものの、豊かな自然や身近な生き物、地域の人々との交流を通して、何気ない日々の大切さが静か...

感想・レビュー・書評

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  • 2025/3/20購入

  • 著者自身をモデルとする、東北に暮らす作家の早瀬と、その妻で染色作家の柚子の、震災から三年が経った日々の暮らしを綴った作品です。

    植物や野鳥など生活に身近な自然の営みをていねいに観察し、近所に暮らす人びとと交流するありさまを通して、静かな日常がえがかれていますが、これらの出来事が「震災以後」というエポックにおいて作品世界が構築されていることに読者は注意を向けざるをえません。こうした何気ない日常がいつ何時うしなわれてしまうかもしれないということを知ってしまった者の視線を通して見られた日常の風景であり、同時に、そのような危機に直面しても完全に壊れてしまうことのない、自然と人びととのつながりに対するたしかな信頼が、本作の全体を通じて見られる静謐な雰囲気をかたちづくっているのだと思わされます。

  • 大震災三年後の東北。移りゆく自然とめぐり来る季節がさりげなく前を向かせてくれる−−。作家の早瀬と染色家の柚子、夫婦のある一年。〈解説〉小山田浩子

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著者プロフィール

1959年、宮城県生まれ。84年、「木を接ぐ」により海燕新人文学賞、91年、「ア・ルース・ボーイ」で三島由紀夫賞、「遠き山に日は落ちて」で木山捷平文学賞、『鉄塔家族』で大佛次郎賞、『山海記』で芸術選奨・文部科学大臣賞文学部門を受賞。ノンフィクションに『アスベストス』、エッセイに『Nさんの机で ものをめぐる文学的自叙伝』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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