吾輩はライ麦畑の青い鳥-名作うしろ読み (中公文庫 さ 73-2)

  • 中央公論新社
3.39
  • (1)
  • (10)
  • (10)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 107
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122066953

作品紹介・あらすじ

漱石の『吾輩は猫である』や、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の驚愕のラストを知っていますか? 時代を越えて愛されながら、意外と知られていない名作のエンディング。世界の文学一三七冊をタイプ別に分析し、お尻の一文から、文豪たちのセンスや生き方を鋭く批評する。斎藤美奈子流・切れ味抜群のブックガイド!「極楽ももう午に近くなったのでございましょう。」「……ったく、……この、未熟者めが!」「自由というのは、もはや、不自由の反対語ではないのです。」楽しくてタメになる文学案内シリーズ最終巻。『名作うしろ読みプレミアム』を改題。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本と世界の名作を「最後の一文」に注目して語る。一作につききっちり見開き2ページ、時にバッサリと斬る近現代ブックガイド。


    未読作品で面白そうだったのは、鶴見和子『南方熊楠』、中島らも『カダラの豚』、チェペック『ロボット』、藤枝静男『空気頭』、バルザック『ゴリオ爺さん』。ゴリオ爺さんってこんなリア王みたいな話なんだ。
    既読の作品では、三大奇書が続くところと武田百合子・須賀敦子・米原万里が並ぶところがアツい。個人的には〈虚無への供物〉って、ミステリー小説というエンタメの一ジャンルのことというより、〈物事に意味や物語を求める行為〉そのものを指していると思っているけど。
    斎藤美奈子さんの文章はなんとも言えず懐かしい感じがする。山田詠美とかと同じノリ。ある種の軽薄文体というか、昔のanan感があるよなぁ(笑)。

  • 納得できる結末も、腑に落ちない結末も含め、ラストに注意を向けることは、表面の細部に目を凝らし、物語全体を吟味し直すことに通じる。

  • 読んでない本を読んだふりするのによい。

  • [図書館]
    読了:2020/1/2

    1作品2ページしかないのに面白く読める。

  • 設定の勝利と言うべきか。とりあえず面白くは読ませるが、本当の「最後の一撃」はそうはないので、拍子抜けの面もあった。

    2019/8/10読了

  • 意外や意外、「ボッコちゃん」に興味をもってしまった。
    素敵な企画だがこれにて終わりなのだとか。

  • 名著の?急所?はラストにあり。意外と知らない唐突、納得、爆笑!? な終わりの一文。世界の文学137冊をうしろから味わう型破りなブックガイド第2弾。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1956年新潟市生まれ。文芸評論家。1994年『妊娠小説』(筑摩書房)でデビュー。2002年『文章読本さん江』(筑摩書房)で小林秀雄賞。他の著書に『紅一点論』『趣味は読書。』『モダンガール論』『本の本』『学校が教えないほんとうの政治の話』『日本の同時代小説』『中古典のすすめ』等多数。

「2020年 『忖度しません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

斎藤美奈子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×