- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122066984
作品紹介・あらすじ
どこまでも続く巨大な砂漠の果て、そこには古今東西の知識のすべてが収められ、至りし者は神に等しい力を手に入れる図書館があるという――長い旅路の末、たどり着いた旅人がひとり。鎖に縛められたその扉を開かんとする彼に守人が謎をかける。鎖は十本、謎も十問。旅人は万智の殿堂へたどり着けるのか!? 知の冒険へ誘う傑作長篇!文庫オリジナル
感想・レビュー・書評
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叡智の図書館。知識、思想、記憶、歴史、思考。あらゆる全てが記録されているという伝説の図書館。
そこに辿り着いた者は神に等しい力を得ることができるという。
そこには十の問いと物語がありその謎を解かねば命を落とすことになり叡智を得ることもできない。
それに挑む一人の男と魔法の石版が一つ。。
短編なのにこんなに重厚で心を揺さぶる物語を落とし込んでいる所がすごいし、物語のジャンルも様々ですごく面白かったです。
もっとこの先を読みたい〜と毎回思いながら読みました。
素敵な読書体験をさせてもらったなぁ(っ ॑꒳ ॑c)✨詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『煌夜祭』が面白かったので、多崎礼さん二冊目です。
(図らずも、“ファンタジーウィーク”になっていますww)
広大な砂漠の果てにあるという、<叡智の図書館>。そこにたどり着いた旅人が、その扉を縛る“10本の鎖”を解く為、“守人の乙女”が投げかける“10の謎”に挑みますが・・。
“謎”といってもミステリではなく、旅人の所有する<魔法の石板>に映される物語が、謎(というより“問”)への答えを示唆するというものです。
その10話の物語は、まさに“古今東西”。中世モノから和モノ、さらには近未来SFモノまでバラエティーに富んでいて、それぞれ作中作なのにちゃんと読み応えがあるのは流石ですね。
第二話(第二問)と第五話(第五問)のリンクは“おっ!”と思いましたが、他の話の関連性はほぼない感じでしたね(近未来パートはちょっとリンクしている感がありましたが)。
個人的には第九話(第九問)「愛と平和(ラブ&ピース)」がお気に入りで、ロボット(?)とネコの交流に癒されました。
と、いう訳で短編集的な感じで楽しませて頂きましたが、全体的なまとまりにはちょいと欠けるかな・・というのが正直な印象です。
とはいえ、1つの話で10話分楽しめるので“お得な”1冊かと思います~。 -
13:あーめちゃくちゃ面白かった……。趣味嗜好がどこからかだだ漏れてるのでは?ってくらいツボでした。
これから書きたいモチーフがいくつか登場してンンッてなりつつも、幸せな気持ちで本を閉じることができました。知識は、情報は、人を幸福に導くだろうか。 -
人はなぜ物語を求めるのか。
私はこう思う。
幾多の喜びを、苦しみを、悲しみを、愛を、憎しみを、つまりは数多の人生を知る。
知ることでそれは自分の一部になる。
自分の一部になることで人は寛容になる。
寛容でありたいと願うために人は物語を求めるのではないかと。
誰にでも優しくある必要はない、ただ寛容であれ。 -
期待はずれ
哲学的 なのか?
私には理解できなかった。 -
十話の短編で構成されている本書。一つ一つの短編が綺麗だったためか、最後のまとまりよりもそれぞれの続きを読みたかったなという気持ちが強くなった。
英語で会話が続くのも少々気になってしまった。 -
「煌夜祭」に続いて読みました。
こちらも短編集になっていますが、物語の本筋に辿り着くお話が10話。
時代も国(?)もバラバラのお話。
多崎さんの作品は、綺麗な書きぶりだなぁと感じます。そして、とても読みやすい。
レーエンデ国物語も早く読もうと思いました。