- 中央公論新社 (2019年3月20日発売)
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感想 : 37件
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784122067141
作品紹介・あらすじ
五十歳になっても、人生はいちいち驚くことばっかり――
ミドルエイジを元気にします!
くすりと笑わせる上質のユーモアが心地よい、中島京子の長編小説
息子は巣立ち、夫と二人暮らし。会計事務所でパート勤務の宇藤聖子が、
ふとしたことで読み始めたのは、六十年前の「女性論」。
一見古めかしい昭和の文士の随筆と、聖子の日々の出来事は不思議と響き合って……。
どうしたって違う、これまでとこれから。
セクハラ、失業、LGBT……現代社会の問題を織り込んで、人生の新たな段階を迎える世代の実感、気づき、思いがけない出会いを描く。
みんなの感想まとめ
普通の主婦である聖子さんの日常を描いた物語は、ユーモアと共感に満ちています。聖子さんの独特な視点から繰り広げられる出来事は、どこにでもいるお母さんの心情をリアルに映し出し、時には哲学的な問いを投げかけ...
感想・レビュー・書評
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50代の普通の主婦である聖子さんが主人公の話。
聖子さんが面白い。
出だしから「粕添瓢一に投票する男とセックスしない女達の会」に入ったボンゴに対する聖子さんの考えに笑った。
また、一人息子が心配でしょうがない様子もどこにでもいるお母さんのようだ。この前まで「息子は女の子と付き合ったことがないにちがいない」と心配していたのに、いきなり妊娠した彼女を連れて帰ってきたら、それはそれでまた心配する。
くすりと笑える柔らかい本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
普通の主婦の普通の日常なんだけど、ちょっとだけ変わった出来事があったり、個性的な人がいたり、ちょっと哲学的だったり、考えさせられたり共感したり… 聖子さんの心の声が面白い。
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50歳になっても、人生はいちいち驚くことばっかり。
帯の文言。この一文の内容で、共感したり疑問符付けたり面白く読めました。 -
伊藤整の同タイトルエッセイをなぞりながら展開する50歳主婦のミドルライフ。理想と現実とよろめきと、色んな事件が巻き起こりつつ中高年も捨てたものではないと思わせる?ほっこり小説。
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ごく普通の50台主婦の日常を題材としたコメディタッチの小説。
中島京子さん、市井の人々の姿と時代の空気を描くのが本当に上手。
暖かいユーモア満載で楽しく読ませる。
同年代の作家で一番好きかも。 -
聖子さんが素敵。
ウィットに飛んだ言葉選びに、この人と友達になりたいと思いました。
息子と恋人のチカちゃんが結婚して子供が生まれることになり、その後の聖子さんのエピソードを読みたいなと思います。 -
女性論を語る…というと難しいが、50歳女性のありのままの日常風景。
4章あたりからなかなかユーモア溢れる語り口調で、ナイスなセンスを感じた。
徐々に心に響く言葉が、じんわりと胸にくる。 -
聖子さんの脳内独白が面白い。
最初の出だし
「どうやらあがったようだわ。」と梅雨の晴れ間を見上げてつぶやく聖子さん。これだけでもう面白い。やられた!
60年前の古くさい「女性論」と主婦の聖子さんの日常がシンクロしてるところも面白い。
聖子さんの人生考察とも言える脳内独白は、答えがあるわけじゃないけど、意外に深い。 -
ブックオフの本棚で、タイトルに惹かれ直感的に手に取った一冊。その直感に間違いは無かった。コレは嫁さんにも強く一読を薦めたい。でも必ずしも万人に受ける内容でもないかも。やはり主人公と同じく、五十代以上の方にこそお薦めしたい。
内容は、五十過ぎの共働き主婦・宇藤聖子の日常に起こるちょっとしたエピソードや事件に絡め、半世紀以上前の「女性に関する十二章」に絡む人生や恋愛、価値観への哲学的洞察?をも促す、なかなか希少な読み応え。また読み返すのも楽しそう。 -
本書の舞台は、銀婚式を迎え、一人息子は地方の大学院に進み、今は二人暮らしの家庭。夫 守は小さな編集プロダクションを営み、妻 聖子は経理事務所でパートとして働いている。
ある日、夫がある企業のPR誌に女性論の執筆依頼を受け、参考文献として書棚から60年前のベストセラーエッセイ 伊藤整著「女のための十二章」を取り出し、読み直している。その夫から「君も読んでみる?」という勧めもあって、妻はタブレットで読んでみることに。
本書は、妻 聖子の日常で起こる様々な出来事とふたりが読み進める「女のための十二章」が絶妙な塩梅で絡み、展開していく。
一見、平凡に見える日常も、いろんな小波が押し寄せては消え、また新たな小波が押し寄せるその繰り返し。この小説にも、妻の仕事に理解を示そうとしない夫の言動に苛立ち、女っ気のない息子が初めて連れてきた女性の器量のなさに呆れ、挙句に同棲してると聞かされ仰天、仕事先で出会った元ホームレスの初老の男の存在が気になったり…。
いまさらながら妻が担う家事は掃除洗濯料理だけでない。行き場のない案件を総務課が担うように、妻にお鉢が回り対処に当たることしばしば。総じて夫は及び腰で、矢面には立とうとはせず、口だけは評論家よろしくいっぱしのことを語る。
平凡な暮らしを維持するということは、押し寄せるいろんな出来事に苦悩、翻弄、動揺を経て、受容したり諦念を抱いたりしながら、歩みを進めていくことなんですな。
本書の白眉は、現代の出来事と60年前のエッセイの内容が重なり、今も昔も人間の「業」に根差すものは普遍であると同時に不変であることを思い知らされる。
それにしても、この手の小説やテレビドラマに登場するシニア夫の描かれ方が、あまりにもモジュラー化というかカリカチュアライズされ過ぎてるのでないかな。小太りで、小心なくせに不遜、デリカシーに欠け、妻に対し常に「こんなこと知らないの」的上から目線でものを言い、しょっちゅうお腹を空かしては何か作ってくれと言い、静かにしてればソファで口開けてうたた寝をしてる。幼児化が著しく、妻は呆れを通り越し、「なぜこの人と一緒になったんだろ」とトホホな気分に苛まれる。
本書は、妻目線で描かれた小説だからこそ、シニア夫にこそ読み、自己省察に励んでほしい。僕は妻から夫への提言書として読んだ。 -
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「夢見る帝国図書館」に続いて2冊目の中島京子さん。50歳を過ぎてからの女性の人生のあれこれが「女性に関する十二章(伊藤整)」に絡めて綴られる。
離れて暮らす息子、夫との関係、新しい仕事、初恋の人の息子、更年期。そうそう、いろいろある。みんなそれぞれいろいろある。
中原中也「在りし日の歌」の挿入のされかたがしみじみよい。言葉遊びのある会話もいい。
「家庭を持たない人にありがちな、年齢不詳の独特な化粧」「アンドレア・デル・サルトのキリストと俗世に落ちたモテ男の顔を交互に見せている」薄っすらわかるような、わかるとなんか嬉しいような独特の表現をメモしたくなる。自分で使うことはないと思うけれども。 -
暫く読書断ちしていたから、久しぶりに手に取った一冊。
中島さんの本は「ムーンライトイン」以来だけどまたまた面白かったなぁ。
表面だけ眺めると、”中年女性に訪れた小さなロマンス”という風体だけど、読み進めていくと根底には、なんでもない人間の生と、多分その先にある死への愛おしさが満ちていることに思い及ぶ。
この方の文章は、いつもなにか不思議な温かさと同時に、まるで倍音のような余韻を感じてしまう。
あと、伊藤整さんの「女性に関する十二章」を読んでみたくなりました。
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ふだんミステリーばかり読んでいると、こんな本が無性に読みたくなる。
中島京子さんの文章や物語がとても好き。
「明日は今日予想できるものじゃない、とは、誰にも否定できない真実だ。明日という日に意味があるのは、今日とは違うことが起こるからなのだ」
いつか読んでみたい、伊藤整「女性に関する十二章」 -
なかなか面白かった。
男女平等とか言われて
だいぶ経つけど、
なんだか時代もあって、
様々な思いがある。
女性は女性の良さがある。
所詮、生きものが違うのだから
仕方ない。と思うのであった。 -
いやいや聖子さん、大モテです。が、1番の感想。2番目が離婚なんてまずないだろうと思われる守さんとの会話の多さ。羨ましいです。
昔の「女性に関する十二章」と絡めた小説としても、とても良かった。 -
この作家の作品が、やっぱり全くダメなよう
そして何がダメなのか今回も言語化できない -
伊藤整『女に関する十二章』を元にエッセイを書くという夫・守の話を聞いて、妻・聖子がその本を読みながら自分の身の回りの出来事を考えて見ます。NPO法人の経理を手伝いに行って出会った人たち、特に調整さんとのやり取りに興味を引かれます。初恋の人が亡くなったと息子さんから連絡が来て出会います。実の息子が彼女を連れてきて、その後彼女の妊娠がわかり、産むかどうかの相談に乗ります。夫の弟・保が台湾で彼氏と結婚します。保とのやり取りも興味深いです。
ジェンダーについて、戦争と日本情緒について、考えさせられました。
著者プロフィール
中島京子の作品
