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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784122067677
作品紹介・あらすじ
サイパン戦。かつて日本が統治していた地で繰り広げられた、日米の戦争。日本は甚大な犠牲を出し、バンザイクリフの名は今も知られる。しかし私たちは、そこで巻き込まれた島民、生き抜いた者のその後を、想像することがあっただろうか。サイパン、沖縄、八丈島――ミュージシャンで作家の著者が10年を費やし、戦争の痕跡を探しもとめ、生きた証言を拾いつづけたノンフィクション。
〈解説〉重松清
感想・レビュー・書評
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猫丸さんに教えていただいて。中島敦から始まり日本の統治下の南洋群島に暮らした様々な人達に取材し10年の歳月かけたノンフィクション。注釈の多さにはじめ戸惑ったが、寺尾さんの目で膨大なフィルムを見た様な読み応え。解説の重松清さん言うように「唯一の答えなど無い。人の数だけ思いがある」
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是非とも最後の重松さんの解説まで読んでいただきたい。「南洋と私」この『私』という一文字の意味。南洋諸島の戦争経験者による貴重な言葉。〈人の数だけ思いがある〉寺尾さん「私」が訪ね歩いたこの旅の記録は私にとっても非常に興味深く考えさせられる貴重な作品になった。
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サイパンを中心とした南洋委任統治領。戦史に埋もれた現地人たちの戦争を取材、貴重なオーラル・ヒストリー。
玉砕戦の舞台となった南洋の島々。今では日本や韓国、中国からのリゾート地の南洋の島々。戦争を知る生き残りを探る旅。
近年「日本の占領期には良いこともあった。」的な視点が増えている。それはそれで必要ではあるが、なぜ全否定か全肯定の視点しか表舞台に立たないのだろうか。
本書は戦後もかなり過ぎた二世代めの著作(自分もです)。だからこそ冷静に太平洋戦争を見つめる視点を高く評価したい。
構成や注釈のバランス、素材を消化しきれていない、こなれてない感も強いがトータル完成度の高いノンフィクションではないかと。 -
「南洋群島は親日的」に疑問を感じた著者が、かつて日本が統治していた島々を旅し、戦争の記憶について島民や日本からの移住者に話を聞いていく。
”南洋”が示すエリアや日本がどのあたりまで統治し戦争に巻き込んでしまったか、全くと言っていいほど知らなかった。
数字だけでは見えてこない、実際にそこで生きていた人たちの生活。日本が巻き込んでしまった責任は重たい。”私”それぞれの記憶。
もっと戦争について、歴史について、広く知っていきたいと思う。
「もちろんそれが唯一の答えではない。そもそも唯一の答えなんてないのだ。」 -
論文を書くとき、そこに個人の感情や主観が入ると、すかさず減点をくらう。誰がやっても同じ結果。偏りのない事実だけを伝えること。それが正しい。
でも、現実を生きてるわたしたちの心って、その通りには動かない。何より主観のひとつもない論文は、専門外の人が読んでもつまらないだけだ。
そこへいくと、寺尾さんのこの本はまさに「血の通った論文」だと思う。老人の語る戦争体験を、子育てしながら取材する、時には現地の男の子にナンパもされる、そのごった煮感があってこそ、こんなに前のめりになって読めたのだと思う。 -
サイパンってそういう場所なんだよな、って改めて知らされた。本屋で出合えて良かったとしみじみ唸らされた一冊。
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『それでも日本は戦争を選んだ』を読んで、日本が第一次大戦後に南洋群島を委任統治していたと書いてあって、初めて実感としてそうなの?という驚きがあった。
本書は寺尾紗穂さんが大学生のときに屋久島旅行に行ったときにたまたま読んだ中島敦の小説「マリヤン」から南洋群島に想いを馳せるところから始まる。すごいのが、その後、当時サイパンで暮らした老人に聞き取り調査をし、実際にサイパンに複数回訪れ、そこの寺の住職に興味をもって足跡を辿って八丈島でも取材をするという、知りたいと思ったことに突き進む推進力である。
注釈が多いが、用語解説より自由で、学習メモや本文に入らなかったエピソードが中心になっていて、ここも読み応えがある。毛唐を「モウトウ」と読んだり、カロリニヤンを差別語に当たるカナカと呼んで歴史保存局の職員に注意されたり恥をかいた話も載せている。間違うのが問題なのではなく、知ろうとしないことの方がいけないんだと思う。しかも、寺尾さんは乳幼児を抱えて取材に出かけていて、仕事や子育てが忙しいことは言い訳にならないのだ。
それが悪いということでなく、当時現地で過ごしたお爺さんお婆さんから、「一等国民日本人、二等国民沖縄人、三等国民豚・カナカ・チャモロ、四等国民朝鮮人」全然知らなかった差別意識も出てくる。
歴史の証言という面も貴重だと思うが、それに果敢に向かう寺尾さんの学ぶ姿勢に我が身を振り返る良書。 -
dearにっぽんテーマソングから寺尾氏を知り、本を出していると興味を持ち読んだ。
エッセイのように始まるのに、とても読み応えがある。
注釈の多さが、より重み、深みを増していると思う。
他の本も集めている。
最近は夏だけでなく、1年通して戦争の事を考えている。 -
屋久島のビーチで読んだ中島敦から思いは南洋へ、「南洋は親日」という言葉への違和感を抱いてサイパンをはじめとした南洋へ。そこで島民から聞いたのはより実像にせまった大日本帝國の南洋統治、サイパン戦。そして世界をまたにかけたといった感の僧青柳貫孝の思いには胸をうたれた。◆「南洋は親日」とひとくくりにする違和感。日本の統治はよかった、あるいは日本の統治はひどかった、いずれの声も現地の人からは聞かれ、ひとくくりにはできない。また名もなき人々とひとくくりにしたりすることもできない。地元の犠牲者の碑を前に、「名もなき人々と呼ぶことは許されないだろう。そうやってひとくくりに語られ、あるいは語られることさえ忘れてきたことに対して、一人一人の犠牲者名を刻むこの碑は大きな「ノー」をつきつけているのだ。」p.129とつづられた箇所を見てその思いをあらたにする。また、内地の日本人のみならず、沖縄人、朝鮮人、島民たちのそれぞれへの思い、交流なども語られていた。◆そしてはしばしにでてくる「生きて虜囚の辱めを受けず」という思想のために命を落とした/落とさせられた人々のことを、その思想を考え、押し付けたものの罪深さを。
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差別や暴力には反対していても、具体的な過去の戦争や植民地支配については何も教えられないままに育ってきた世代のひとりである「私」が、中島敦の掌編をきっかけに「南洋」と呼ばれ記憶されてきた場所へと向かい、発見しなおした。その率直な旅の記録。
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「南洋群島は親日的」。それは本当だろうか。サイパン、沖縄、八丈島――消えゆく声に耳を澄ませ、戦争の記憶を書き残した類い稀なる記録。〈解説〉重松 清
著者プロフィール
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感想 :

川島芳子、読んでみたいです!
私も寺尾さんの聴いたことないんですよ‥
川島芳子、読んでみたいです!
私も寺尾さんの聴いたことないんですよ‥
寺尾紗穂の何か聴いてみたいと思って調べたら「わたしの好きなわらべうた」が面白そう。。。こんなweb連載が、、、
「私の好...
寺尾紗穂の何か聴いてみたいと思って調べたら「わたしの好きなわらべうた」が面白そう。。。こんなweb連載が、、、
「私の好きなわらべ歌」寺尾紗穂 | WEB本の雑誌
http://www.webdoku.jp/column/warabeuta/
ありがとうございます!
なんだか楽しそうですね。一筋縄ではいかない感が。
ちょっと見てみます!
ありがとうございます!
なんだか楽しそうですね。一筋縄ではいかない感が。
ちょっと見てみます!